降って来るもの

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早起きと節分

2024-02-03 05:35:33 | 随想

 

     早起きと節分

 

 よく口の端にのぼる”早起きは三文の得”、或いは”三文の徳”は、何れも本人にとって利益になることの諺なのだが、だとすれば、単純明解に解釈して早起きが本当に何らかの徳や得を齎せてくれるのなら、僕はとっくの昔に既に大富豪に為り、篤志家で有名で、立派な人格者として崇められているに違いないのだが、全くそんな気配もないのは、要は中身の問題で、その内容如何こそが金科玉条で、この諺は唯その一点に凝縮された心の持ち様を、よりよい生活を築く為の指針にしているに過ぎないのだ。

 それ故、その”三文の得”の手応えが一向に無い状況に甘んじているのは、その金言が”絵に描いた餅”に過ぎないのは、あくまで僕個人の問題と言える。

 この金言は、きっと日常的に目的を持って早起きに勤しむ人々を後押しする短い檄文のようなものなのだ。ただ早く目覚めるだけで得られるものが有るなどと言う暢気者が掲げる虫のいい言葉ではないのだ。今更の物思いだけれど・・。

 さて今日は「節分」季節の一つの節目になる。昔は、季節の変わり目に当たる立春、立夏、立秋、立冬の前日が全て節分とされていたそうだが、一年の節目に当たる春の節分に重きが置かれ始めたのは室町時代からだと云う。

 季節の変わり目には悪鬼が出てくると言われ、豆が「魔滅」の音に通じることから例の「鬼は外、福は内」の掛け声で豆まきをする習わしが始まったらしい。

 節分の夜、その年の縁起のいい方角(今年は東北東らしいが・・)、恵方に向かって太巻きを丸かぶりすると福が来ると言われている。きっと今夜は太巻き寿司をかぶり、鬼の面を被った親に豆をぶつける子ども、そんな幸せな家庭がたくさんあるのだろうと想像されて此方も楽しくなってくる。

     02/03 06:17 まんぼ

 

コメント (2)
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