降って来るもの

写真と散文とぽえむ

老丑の忸怩㈢~喪失~

2025-02-11 22:08:03 | 詩 32

     老丑の忸怩㈢~喪失~

 

例えば、湯船に浸かっている時に

 不意に閃く

例えば、memo用紙を持たない

或いは、ball penを忘れたウオーク中に

突然、言語中枢を過ってゆく

 ひと塊のコトバ

例えば、”ゆめうつつ”の端境で

 浮かんでは沈む一言

例えば、運転中に

例えば、機内で

例えば、ironを握る時に

何れにしても、突然に訪れ

 瞬時に掻き消えてしまう一群

 

常日頃の明け暮れに遭遇する

無念の

其れも是も、形を変えた忸怩

 

 

     老丑の忸怩㈣~生産性~

 

生産能力を、徐々に失ってゆくこと

その意味も、手立ても、方策も

その気概も、必要も、肉体も・・

それが老いの忸怩でなくて

何と己を納得させる?

 

社会の一員として人間は生きる

生きる唯一の場所は社会以外に無い

 

そこで感じる無生産の、忸怩の

余りにも痛い感覚

この後を生きる、恐怖と苦悩よ

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