民家の塀の上から見事なムラサキシキブ(紫式部)が枝垂れていました。
本当はコムラサキ(小紫)という名のようです。
名はともあれ、きれいな実がびっしりとついた優雅で立派な庭木でした。
一般にムラサキシキブ(紫式部)の名で流通しているものはほとんどがコムラサキ(小紫)なのだそうです。
コムラサキとムラサキシキブの違いに関して、リンクフリーの「花図鑑」に次のような記述がありました。
(https://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-komurasaki_large.html)
コムラサキとムラサキシキブの違い
◆果実の付き方:ムラサキシキブは比較的疎らに付きますが、コムラサキは果実が固まって付きます。
◆葉柄と花柄の付く位置:ムラサキシキブは近接していますが、コムラサキは少し離れて出ます。
◆葉の鋸歯:ムラサキシキブは全葉にありますが、コムラサキには上半分にしかありません。
◆樹高:ムラサキシキブの方が高い(3~4m)、コムラサキの方が低い(2~3m)です。
◆枝垂れ:ムラサキシキブは枝垂れませんが、コムラサキは枝垂れます。
◆分布:ムラサキシキブは山野の林に自生し、コムラサキは家庭の庭先に植栽されています。
ところで、ムラサキシキブとコムラサキの名の由来は、諸説あるものの、
「ムラサキシキブ」は、もともと「紫敷き実(むらさきしきみ)」と呼ばれていたものが、
いつのころからか、源氏物語の作者・紫式部を連想させてこの名になっていった。
「コムラサキ(小紫)」は、紫式部を小さくしたものなのでその名前になった。
というのが本当のようです。
また、コムラサキがムラサキシキブの名で流通しているのは、
ムラサキシキブ(紫式部)の名の方が優雅で馴染みやすいためのようです。