明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

地震情報( 12 )放射線量拡大・被曝を防ぐマニュアル再掲

2011年03月15日 11時50分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。(20110315 11:50)
今後は検索がしやすいようにタイトルの付け方を変えます。

今度は福島第一原発4号炉から火災が発生し、これまでとは
けた外れの放射線が出てます。
10時過ぎの測定で、最も強いのは3号機のそばで、400ミリシーベルト
パーアワーです。
枝野長官は「明らかに健康に害のある量だ」と述べています。

男性だと100ミリを浴びると一時的に不妊になり、男女とも
500ミリを浴びると、白血球が減少していくとNHKで説明されています。
(これらの点は再度、調べます)

単位がマイクロからミリに変わっていることに注意してください。
1000倍です!つまり400ミリシーベルトは、マイクロで換算すると
400,000マイクロシーベルト、40万マイクロシーベルトです。
これを受けて、管首相は、原発から半径20キロから30キロの
人々に「原発の今後を考えて屋内退避を指示する」と声明しました。

この放射線はどこから出ているのかというと、4号機の燃料プールに
おいてある使用済み燃料からです。4号機は地震の時に点検中で
運転しておらず、これまで問題はないとされてきました。

ところが何らかの要因で燃料プールの水位が低下し、燃料棒が
露出して熱がたまり、ジルコニウム合金が溶け出したとみられて
います。そのためこれまでと同じように水素が発生し、それに
火がついて燃えたわけです。(現在が鎮火が確認されています)。
1号機や3号機のときのように、爆発にいたらず、燃えたわけです。


これで燃料棒が燃えたわけではありませんが、問題は、ジルコニウム
合金が溶けることで、内部に閉じ込めてあったウランの分裂物、
放射性のヨウ素、セシウム、ストロンチウムなどが大気中に出てしまった
ことです。

同様のことはこれまでも起こってきましたが、決定的な違いは、
これまでは原子炉の中で起こってきたことが、その外で起こって
しまっていることです。燃料プールは、原子炉の中でも、原子炉
格納容器の中でもなく、外にあるからです。
そのためここには放射能を封じ込めるものは何もなく、2号機の
トラブルでは8000マイクロシーベルトが記録されたことに対して、
いきなり、40万マイクロシーベルトという線量がでてしまっています。


放射能が飛来する可能性のある地域の方は、ただちに
放射能から身を守るすべを取ってください。
まずモニタリングポストなどで状況を確認し、風向などもおさえて
自分のいるところがどうなっているか、どのようになりうるかを
つかんでください。

すでに出した情報ですが、放射能から身を守るために、外で行動する
ときにはどのような格好をすればいいかなどが書かれているアドレスを
再度紹介しておきます。

原発事故に備えて常備しておくもの
http://tabemono.info/report/image/ns127_genpathu.jpg

同じくAさんからの紹介ですが、深刻な原発事故のときの対処法です。
浜岡原発での大事故を想定したものです。
http://www.lohasworld.jp/yomimono/atomdez2.html

放射線モニタリングサイトと、雲の動向を見れるヤフーサイトの
アドレスも書いておきます。
http://www.geocities.jp/atom_moni/
http://weather.yahoo.co.jp/weather/zoomradar/
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東北地方太平洋沖地震について( 11 )

2011年03月15日 09時36分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。(20110315 9:36)

重大な事態が生じています。高濃度の放射能が漏れだしたようです。
ここからは情報を取りやすいように、情報を短く書いて発信していきますが、
原子炉格納容器の一部が損壊したようです。原子炉そのものの崩壊には
至っていませんが、穴があいて、制御できずに放射能が出ています。

今朝6時過ぎに2号機から爆発音がしたそうです。
これによって、原子炉格納容器内下部にあるサブレッションプール
(圧力抑制プール)に欠損が生じたおそれがあると言われています。
これによって格納容器の圧力が下がったので、放射能を閉じ込める容器に
穴が開いたのではないかとの推測が出ています。
ただし東電自身、十分に事態を把握しきれていないようです。

現場にいる人々のうち東電社員および関連会社の社員が退避を開始した
ことも明らかにされています。被曝を避けるためです。「原子炉の冷却に
直接に携わっていない社員」と説明されています。ちなみに残っているのは
50人程度だそうです。

これまでよりもかなり困難な事態が生じていることは明らかです。
どこが違うのかと言うと、これまでは、「放射能を閉じ込める最後の砦」で
ある格納容器は保たれていたわけですが、そこに穴が開いた可能性が
あるということです。
水位自体は、から焚き状態からは一定回復しましたが、依然、燃料棒は
2.7メートルほど露出しているそうです。

正門付近の放射線は8600マイクロシーンベルトパーアワーになっている
そうです。ちなみに通常の値は、25~50ぐらいです。
また午前8時ごろ、福島第一原発周辺では北から南への風が
吹いているそうです。あるいは北東の風である可能性もあります。
気象庁によると、今日は北から南への風が吹きやすいそうです。
これらから放射性物質が、南方面、茨城県方面からさらに南に
流れている可能性があります。

ただその後に線量が下がったという報告もなされており、放射能漏れが
どんどん続いているのか、いったん止まっているのかまだよく分からない
状態です。

これについては、昨夜(9)でも紹介した以下の放射能モニタリングポスト
が参考になりますので、ぜひ参照してください。
特に分かりやすいのは、それぞれ原子力施設のある茨城県・新潟県
(柏崎原発)・宮城県(女川原発)・茨城県のものです。

ちなみに茨城県のものを見てみると、8時の段階で、茨城県南部で
5000マイクロシーベルトパーアワーの値が見られました。
しかしたった今、確認すると同じ場所が1000まで下がっていました。
その意味では、少なくとも現時点(9時17分)では、茨城県でどんどん線量が
あがっているわけではないでようです。

近くにいる方は、これを目安に、それぞれで放射能被爆から身を
守ってください。
またどうしても「茨城県で放射線量があがっている」などという形での
情報伝達が多くなりますが、その場合、必ず今はどうなっているのかを
確認するようにしてください。

今後、次第に、放射能がどこにあるのか、不安が高まり、一部では
パニックが生じる可能性があります。そうなるとあやまった情報も飛び交い
やすいです。その点でも、こうした情報を発信するときは、下記のポスト
などで、現状を確認するようにしてください。

僕自身も努めて冷静に、誤りの少ない情報の発信を目指します。
(現場自身が事態をつかみ切れていないので、事後的には間違っていたと
分かる情報を出してしまう可能性もあります。その場合はすぐに訂正を
出します)

放射能モニタリングポスト
http://www.geocities.jp/atom_moni/

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東北地方太平洋沖地震について( 10 )

2011年03月15日 01時19分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。

続報です。こういう形の続報は心苦しいのですが・・・、
再び、極めて危険な状態が生まれています。

たった今、行われている東電の会見で、2号機の水位が
再び低下し、燃料棒が完全に露出していると思われるとの
報告がなされています。

しかも炉内の圧力が上がっているのに、ベントが
開かなくなっているそうです・・・。

ともあれ今宵はまだしばしウォッチを続けます。

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