明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

地震続報( 20 )さまざまな力強い動きが

2011年03月18日 10時55分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。(20110318 10:55)

政府はダメでもどんどん力強い動きが出てきています。
これは今、目の前にある希望です!こういうのは嬉しいですね!

以下転送します。


***************************

●京都府、滋賀県が被災者受け入れの共同声明文を発表しました!転
送します。

福島県民の皆さまへ(共同声明文) 平成23年3月16日

京都府知事 山田 啓二 滋賀県知事 嘉田 由紀子 
京都府市長会会長 橋本 昭男 京都府町村会会長 汐見 明男
滋賀県市長会会長 目片 信  滋賀県町村会会長 村西 俊雄

3月15日、佐藤雄平福島県知事から、地震・津波・原子力発
電所事故の三重被害に苦しむ福島県の皆さまの被災状況を伺い、避
難者の受け入れについての緊急要請をいただきました。関西広域連合
は、16年前の阪神・淡路大震災の被災地である関西だからこ
そ、その経験と教訓を活かし、持てる力を結集して、被災地に対
し、出来る限りの応援をしたい、と3月13日に緊急声明
を行いました。その中で、福島県については京都府と滋賀県が支援
担当となりました。
福島県ではこの災害の避難住民は約11万2000人に達し
ていると聞いています。京都府、 滋賀県は、福島県からは少
し離れておりますが、歴史的にみると、日本の中心であった京の都
/松平容保との繋がりや、近江商人/蒲生氏郷との繋がりなど、
縁 の深いところです。また水、食料(米、野菜、肉など)も
たっぷりと提供させていただける農村部もあります。電気や生活エ
ネルギーも十分確保できます。

京都府と滋賀県は地元の市町村と協力をして、福島県からの被災住
民の皆さまの避難先を確保 し、その移動手段、生活物資、生
活場所、子弟の教育環境、医療などの確保をお約束いたします。ま
た一旦、避難所での受け入れをさせていただいた後、生活再
建のご希望がある場合には、市町村と府県が協力をして、皆さまの
未来への安心な暮らしの確保に努力させていただきます。

具体的には、下記の役所、担当にご連絡を下さい。皆さまの速やか
な避難体制が確保できますよう、お誘い申し上げます。
連絡先:

京都府:危機管理・防災課 TEL 075-414-5930
滋賀県:滋賀県東北地方太平洋沖地震災害支援本部 TEL 077-528-3447

●山形県遊佐町の環境NPOが、
酒田経由(羽越線)で関西や北海道に帰る(逃げる)人たちに宿泊所を提供しています。
農作業体験や森づくりツアーで訪れる人に提供しているスペースで
町中の民家をNPOが借り上げているものです。
寝室にできる5部屋と台所などの共有スペースです。
駅への送迎などボランティアで対応できます。
どうぞご利用ください。
連絡先 carmendelaluna@mac.com

●政府と国会議員に、早急に避難拡大を求めてください。
米国のNRCは日本にいる米国人に、原発80㎞から避難を勧告しました。
美浜の会では、現在、下記のような緊急要求書を、政府と各政党本部にfaxで送っています。

★皆さんからも同様に活動をお願いします。
★知り合いの国会議員にも連絡してください。とにかく、働いてもらわなければ困ります。
★そしてマスコミにも、そのような要求をしていることを広めてください。
★皆さんのHPやブログでも広めてください。

添付は、官邸と各政党本部の連絡先です。使ってください。
美浜の会が出した緊急要求書は下記です。

よろしくお願いします。島田
・・・・・・

政府と国会議員への緊急要求書

原発震災被災地の住民避難を拡大し、早急に実行すること
とりわけ、放射線によわい乳幼児や子供、妊婦の避難を最優先にするべき
 福島第一原発の事故での炉心溶融・爆発事故は日々刻々と深刻さの度合いを増しています。
それにより、環境の放射能汚染と住民の被曝が益々深刻になっています。
 被災地でボランテイア活動をされている皆さんから、「住民避難を拡大してほしい」
「特に乳幼児や妊婦の避難を優先させてほしい」「誰に言ったらいいのか分からない」
「助けてほしい」と悲痛な声が私たちに届いています。

 米国の原子力規制委員会(NRC)は、
原発から80㎞圏内に居住する米国民に避難勧告を出しました。
 日本政府の20㎞圏内避難指示では、住民の健康と安全は守れません。
 政府は速やかに避難地域を拡大し、住民避難を最優先させるべきです。
 とりわけ、放射線によわい乳幼児や子供、妊婦の避難を最優先にするべき。
 住民避難の拡大のために、政府、国会議員のみなさんが、早急に行動されるよう強く求めます。

2011年3月17日
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会

大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581



首相官邸 
TEL 03-3581-0101 FAX 03-3581-3883

民主党 〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1
TEL:(03)3595-9988 FAX:(03)3595-9961 


社会民主党 〒100-8909 東京都千代田区永田町1-8-1
TEL:(03)3580-1171 FAX:(03)3502-6155 


自由民主党 〒100-8910 東京都千代田区永田町1-11-23
TEL:(03)3581-6211(代表) FAX:(03)5511-8855 


公明党 〒160-0012 東京都新宿区南元町17
TEL:(03)3353-0111 FAX:(03)3353-9746 


日本共産党 〒151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7
TEL:(03)3403-6111 FAX:(03)5474-8358 


みんなの党 〒102-0092 東京都千代田区隼町2-12 藤和半蔵門コープ606号
TEL:(03)5216-3710 FAX:(03)5216-3711


国民新党 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-4 砂防会館別館A-7階
TEL:(03)5275-2671 FAX:(03)5275-2675 


新党日本 〒102-0093 東京都千代田区平河町1-7-11 平河町根本ビル4階
TEL(03)5213-0333 FAX:(03)5213-0888 


改革クラブ 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-16-5 クレール平河町201号
TEL:(03)3237-0948


新党大地 〒060-0061 札幌市中央区南一条5-17-2 プレジデント松井ビル602号室
TEL:(011)251-5351 FAX:(011)251-5357 


●◆1、米国にいるアイリーンさんがDemocracy Now に出演しました。

住民の避難拡大、特に子供達をと訴えています。
http://democracynow.jp/

映像は下記です(英語ですが)
http://www.democracynow.org/2011/3/15/get_the_children_away_from_the


●たんぽぽ舎です。【TMM:No1025】
                        転送歓迎です

      地震と原発事故情報  その(10)

 首都圏に大量の放射能物質がばらまかれた。広瀬隆さんの「想定すべき人災」。
「東電の対応遅れ後手」を福島県南相馬市長批判。

――――――――――――――――――――――――――――――

(1)3月15日(火)2号機の放射性物質を閉じ込める「最後の砦」である原
子炉格納容器が損傷して、放射能がもれ、首都圏に大量の放射能が空気中にまき
ちらされた。外出の時は、花粉マスク、帽子、ビニールレインコートなどで防護
しよう。鼻や口から吸わない、ヒフに放射能を付着させないことが大事です。小
学生たちを外で遊ばせるのはすぐにやめさせて屋内へ入れよう。

(2)毎日新聞3月16日夕刊で広瀬隆さんが「想定すべき人災」と題した1文
を載せている。「想定外」をくり返す、原発推進派のウソをあばいている。その
要旨を紹介します。
 …… これは人災だ考えています。その責任の所在は東京電力だけでなく、管
直人政権、経済産業省の原子力安全・保安院、原発を推進してきた大学や大学院
教授らにもあると言えますよ。津波発生は日本の宿命で、1896(明治29)
年の明治三陸沖地震」では高さ38メートル以上の津波が起こっている。だから
「想定外」という表現は当たらない。想定すべきだったんです。(中略)メディ
アはなぜ、東電や政府の発表を垂れ流すのでしょうか。放射能が漏れていても
「直ちに人体に影響を与えない」と繰り返しています。しかし、発表されている
のは1時間当たりの数値。365日×24時間で計算してみなさい。想像力もな
く、レントゲン並みとか自然界の何分の1と報道している印象です。漏れるとい
う「異常」に対する驚きも怒りも薄れている。福島から排出された放射線は宮城
県の女川原発付近でも検出されましたし、風向きによって関東地方にも達してい
ます。仮に最悪の事態に至ったならば、放射能汚染は1週間ぐらいかけてじわじ
わ列島を包んでいく。逃げる場所は全くありません。これが原発の震災、人災な
んです。

(3)東電の対応の遅れが原因―桜井勝延南相馬市長怒る
 東日本大地震で津波に襲われた福島県南相馬市長は津波につづく原発事故で東
電の対応に怒っている。以下その要旨。
 地震翌日の十二日、福島第一原発1号機が爆発。事故の一報を聞き「なぜだ」
と思ったという。地震が起きても津波がきても、冷却装置は大丈夫だと東京電力
が力説していたからだ。その後も3号機の爆発、2号機の核燃料全露出、4号機
の火災… 桜井市長は「爆発しては海水を入れて冷却する。同じことを繰り返し、
対応は後手後手。対応の遅れは東電が廃炉をちゅうちょしたからだ」と指摘。
「海水を入れると廃炉になる。1号機の事故の後、ほかの炉にも海水を入れて、
冷却するべきだった。1号機以降の事故は人災だ」と話す。「住民は、みんな燃
料の大半が溶けるメルトダウン(全炉心溶融)寸前なのにと、恐怖におののいて
いる。逃げ出したいが移動手段がないし、行く場所もない」という。原発事故が
連続する事態に職員も、住民を市外に避難させなくて良いのかという疑問に日々、
悩んでいるという。原発で仕事をする住民が「本当にここにとどまった方が良い
と思っているのか。原発はもう駄目だ」と怒鳴り込んできたこともあった。(以
下略)(東京新聞3月16日夕刊より)

───────────────────────────────
※たんぽぽ舎より、メールマガジンを発信中。
 今、「地震と原発情報」を1日に2回ほど、発信しています。
 希望者は、たんぽぽ舎あて、Eメールアドレスをお伝え下さい。
───────────────────────────────

  たんぽぽ舎      たんぽぽ舎は、月曜~土曜-
             13:00~20:00のオープンです。
             日曜・休日は、お休みです。
   〒101-0061
   東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/


● 内閣府に震災ボランティア・NPOと政府の連携を考える会(仮称)が発足。
湯浅誠さんが室長に。映像は以下で見てください。
http://www.videonews.com/press-club/0804/001755.php

国際NGOと神戸震災支援していたNGOなどが集まりました。
反貧困ネットもここに参加の予定です。
女性の支援団体が少ないそうです。


●本日、現地入りした松元ちえさんのお話を聞きました。(ふぇみん・赤石)
 外国特派員のコーディネートで石巻・陸前高田・新庄に行ったそうです。

山形まで空港で行き、緊急車両のシールをもらえれば、現地に行ける。石巻や市
役所は残っていて5000人規模の避難所。家はすべて壊れているが、津波以外
のところは、建っている。
真っ暗。

ガソリンがない。食料がない。市役所は自家発電だが他に小さいところの避難し
ている人には何も届いていない。
津波に飲まれた人は、濡れたまま避難して寒さに震えている。市役所職員も限界。
性暴力被害の危険を感じるということでした。

まず、物流。食料。電気。人手。コーディネーションが不足。
今後も現地に入る予定。

なお、松元さんのお話がビデオ配信されます。

+++++++++

  ●労働者の 労働者による 労働者のための 
       レイバーネットTV

      特番 災害日本のいま
     東日本大震災 福島原発事故

  3月17日(木)19:00~20:00
  キャスター 松元ちえ・土屋トカチ

★内容 
 1、「東北地震被災地から」 松元ちえ
 2、「福島原発事故~ホントのこと教えて」
  東北地震の影響で福島原発に大きな損傷が。情報が飛び交う中、
私たちは何を/だれを信じていいのか迷います。
この緊急のときだからこそ、正しい情報を得て適切な対応をしたい。
   ゲスト=たんぽぽ舎 柳田真ほか

★視聴アドレス
 http://www.labornetjp.org/tv
 (「グーグル」の検索「レイバーネットTV」でも出ます)

視聴者の方からのご意見・ご質問をお待ちしています。
ツイッターのハッシュタグは#labornettvです。
なお@labornetjpをフォローしただくと確実です。

★なお、福島原発事故の進展しだいでは、変更・中止もあり
えますので、その時は、ご了承ください。

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地震続報( 19 )最悪な事態になってもまだできることはある!

2011年03月18日 10時45分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日

守田です。 (20110318 10:40)

みなさん。事態が最悪のシナリオをたどれば、炉心がメルトダウンして
大気中に出てしまう可能性や、核爆発が起きる可能性があります。

今、私たちの前にあるのは、4基の原発が深刻な危機の中にあり、さらに
2基の原発もコントロールできず、このほかに、これらの使用済み燃料
プールの1.4倍のプールがあって、水位も温度も把握できてない状態です。
これが現にある事実です。

ここから言えることは、最悪の場合は、チェルノブイリを上回る事態に発展
するということです。それがどれほどのものになるかは全くわかりませんし、
それはなったときに事実をとらえた方がよいことだと思います。

ただそれでも確実なのは、最悪の事態を迎えても、一瞬のうちに日本人が
死に絶えてしまうわけでは全くないということです。近くでは強い放射線による
急性症状が発生し、亡くなる方がたくさんでます。
これに対して、放射能を体内に取り込んでの内部被曝では、何年か
かかって、ガンになる可能性があり、実際に発症が多数おこるでしょう。
でも、それもまた確率論的に起きることで、それぞれの人がどうなるかは
分かりません。サバイブの可能性はたくさんあります。

だからその場合でもまだまだできることは山ほどあるのです。
けしてこの世が終わるわけではありません。最悪の場合でも、わたしたちには
必死でもがくことができるし、道はたくさんある。僕はこれこそが今、確実に
言える希望だと思います。


もちろん放射能汚染が進んだ場合、たくさんの方がガンになるでしょう。
しかしガンになったらそれで終わりということではない。さまざまな治療法が
あります。
ちなみに僕の友人に、安藤栄里子さんという女性がいます。
彼女はサバイブの達人です。ガンの一種である多発性骨髄種を発症し、
余命宣告2年と言われてすでに8年をサバイブしています。

実はこの8年の歩みを、記録して文章にしたいと彼女と相談し、その一歩を
はじめたばかりでした。
すでに現時点でも高濃度放射能汚染が起こっていますから、将来、ガンに
なる方も出てくるし、何より健康不安は増大すると思います。
そのときに、こうした経験は大きな希望になると思えます。


最悪の事態を考えるとどうしたって落ち込みます。でも彼女をはじめ、難治性の
ガンに立ち向かってきた方たちは、実際にそうした深い落ち込みを経ながら、
今日にいたっています。すごいことですが、僕はそれが人間の強さであり、
尊厳だと思います。

現に、チェルノブイリの周りでも、本当にたくさんの努力が重ねられています。
子どもが甲状せんがんになってしまう悲劇の一方で、それに立ち向かう
多くの人々の姿があります。そうやってチェルノブイリ事故は少しずつ、
越えられてきているのです。


さらに言えば、私たちの国は、第二次世界大戦で、本当に過酷な攻撃を
受けました。全国の100に近い都市が空襲で壊滅し、原爆を2発投下され、
沖縄は地上戦でめちゃめちゃになりました。国の内外で300万人が
亡くなりました。しかし私たちはそこから起ちあがって、今日まで来ました。

よしんば広範囲の土地が、汚染して住めなくなり、大規模な移民が必要に
なったとしたら、世界に日本人がちらばっていけばいいのです。そして
今、世界で絶賛を受けている日本のよいものを広げて行けばいい。
技術だって、原子力はダメでも、世界に貢献するさまざまなものがあります。

こうしたことも世界史を見ればたくさん繰り返されてきたことです。
だから最悪の事態でも、私たちにはそれを超える道もまたあります。
多くの歴史が示してきたように、必ずそうなりうると僕は思っています。


もちろんこれは最も事態がひどくなった場合の話です。
そこまでいかないのなら、もっとたくさんの希望が私たちにはあります。
何より、私たちの国には深い山と森があり、それを生かして暮してきた
えんえんたる歴史と知恵の蓄積がある。

動力がなかなか回復しないのなら、そのときこそ計画的に、かつ感謝をこめて、
コナラをばしばしと伐ればいいのです。森には堆肥として使われなくなった
葉っぱも無尽蔵に眠っています。私たちには、自然のバックアップが無数に
あります。

もちろん汚染されたものは使えなくなる。しかしすべての地域が一様に
同じように汚染されるわけではありません。汚染されてないところは必ず出る。
そこに手をいれればよい。

危機になれば、一番強いのは、田舎・山・森そして農の知恵のあるところだと
思います。私たちの中にも、松平さんや、片岡さん、周さんなど多数の方が
います。だからみんなで連携していけば、できることはどんどん出てきます。


そしてそうしたことを確認した上で、まだ現状が最悪になると決まったわけでは
ないこと、これをみすえておくことが大事だと思います。
その点で、今、私たち、とくに被災地に直接にいない側は、(といってももはや
日本人全体が被災者ですが)支援でできることはなんでもするし、現に放射能が
拡大していることに踏まえて、どんどん避難をよびかけていくことが必要です。


しかし僕は同時に、私たちの心身のエネルギーを大切にストックしておくべきだ
とも思います。
今、非常事態で走りすぎて、もっとするべきことが多くなったときに、バッテリー
切れを行さないようにしたいです。事態はまだどう転ぶか分からない。非常に
悪い見通しが勝りますが、そうなろうとも対応していけるように自分たちを
保ちたいものです。

その意味では、私たちの日常生活もまた大切にする必要があると思います。
これは誰よりも先に自分に問いかけていることですが、臨戦体制で、興奮して
睡眠不足になったり、栄養が乏しくなったりすることを戒めようと思います。
そうして仲間との語らいを大事にし、笑いのある生活を送り、心に余裕を持ち、
まあ、なるようになるだろうと腹をくくることが大切だし、こんなときだからこそ、
ユーモラスに生きたいものです。

どんなときでも、人は笑い、語らい、そうして愛しあい、危機や苦難を越えてきた。
そうして歴史が刻まれてきました。今、私たちもまた歴史を刻んでいるのだと
思います。

みなさん。力を合わせて頑張りましょう。どんな事態になろうと、意志があれば
希望が開けます。私たちもそうして歴史をつむいできた人類の一員なので、
どんなところからでも、絶対に何かができると僕は思うのです。

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地震続報( 18 )政府がアメリカの支援断る・燃料棒 6400 本が他にも

2011年03月18日 09時15分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。(20110318 9:12)

今朝の読売新聞の報道で、二つの大きな事実が明らかにされています。
一つは、事故当初、政府がアメリカの冷却材の提供を断ってしまっていた
ことです。理由は、廃炉を前提にした冷却材だったからです。
もうひとつは、福島第一原発には6基ある原子炉以外に、それらの使用済み
燃料プールの貯蔵量の1・4倍にあたる約6400本もの使用済み核燃料棒が
沈められているという事実です。その水温や水位が把握できなくなっています。


アメリカの冷却材がどれぐらいの効果があったのかは僕には分かりません。
しかしそれをj断ってしまったのは何とも残念です。理由が廃炉を前提にしていた
からということには、事故がおきた時点で、これが最悪の事故になりうることが
認識できていなかったことが現れています。

政府を批判したいのではなく、政府がかなり甘い判断しかしていなかったという
事実、これを現状の政府認識はあてにできないことを周りに説得する根拠の
一つとしてください。当初の避難勧告も10キロで、認識が間違っていたから20キロ
にかえたのでした。(根拠を示さずに)こうした点にあらわせているのは、政府が
希望的観測ばかりに自ら縛られてしまっている点です。

人間は危険を前にすると、しばしば自分をだまして危機をしのごうとする面が
あります。管首相も枝野官房長官も、あの時点で、事態を原発の再使用が
ありうるような状態だと考えて、迫りくる危機への認識を閉ざしてしまったのでは
ないかと思います。当初から最悪を考えるべきだったにもかかわらず。

その点で、現在18日以降の電源の回復による、冷却装置の再稼働が希望として
語られていますが、私たちも、これも実際に再稼働して、冷却が確認された
ときに、希望と捉えるべきであり、現時点では、電源を通しても、装置がさまざまに
壊れていて動かない可能性を見つめておく必要があります。

昨日ツイートで紹介した設計者の提案も、魅力的に見えますが、そもそも
それが採用されるかどうか、政府に届いているのかどうか、まだ記事にもなって
いません。なのでこれも実際に始まった段階で、希望ととらえるべきです。現時点
では厳しい可能性しか見えないので、それを踏まえた対応を強化すべきです。


さらに燃料棒が、原発内の1・4倍もあって、コントロールから離れているという
報道には、「そんなものがそんなところに、そんなにあったのか」と本当に
驚きました。それらがすべてコントロールできないままに進む可能性は今なお
厳然として私たちの前に横たわっています。

ただ、この二つの記事に現れているのは、昨日も述べたように、政府の側も
事実そのものは、どんどん表に出すようになってきているということです。
しかしそれに対する価値判断ができなくなっています。

読売新聞は、「ただちに爆発する可能性は少ないとみられる」と書いていますが、
データ的裏付けのない推論ですし、しかもこれは「ただちに爆発する可能性も
ありうるとみられる」とも書ける文面です。「可能性は少ない」のは「ありうる」と
いうことでもあるのですから。読売新聞も、せっかく事実が出てきているのに、
政府の希望的観測にあわせてしまっているように思えます。

しんどいことですが、厳しい観測をつらぬくべきです。僕はもはやそれは悲観的に
なることではないと考えました。現実に対して厳しい判断をしていた方が、より
深刻な事態になったときに少しでも精神的に耐える余裕が出ると思うからです。

以下、二つの記事を紹介しておきます。


********************


放射能漏れ回避できた?政府、米支援断っていた

 東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に
関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを
民主党幹部が17日明らかにした。

 この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が
発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援
申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や
東京電力は冷却機能の回復は可能で、「米側の提案は時期尚早」などとして、
提案を受け入れなかったとみられる。

 政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、
原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の
深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。

 福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間
)にホワイトハウスで開かれた会合で「日本の技術水準は高いが、冷却材が
不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した」と発言し、その後、
国務省が否定した経緯がある。

(2011年3月18日07時08分 読売新聞)


使用済み燃料、共用プールにあと6400本

 東京電力福島第一原発には、6基ある原子炉建屋の使用済み燃料プールとは
別に、約6400本もの使用済み燃料を貯蔵した共用プールがあり、津波で
冷却装置が故障したまま、水温や水位の変化を把握できなくなっていることが、
17日わかった。

 すでに数年以上かけて冷却されているため、ただちに爆発する危険は少ないと
みられるが、政府と東電でつくる福島原発事故対策統合本部は、共用プールへの
対応も迫られている。

 共用プールは、4号機の西約50メートルの建物内にあり、縦29メートル、
横12メートル、深さ11メートル。使用済み燃料を6840本収容できる。
現在、1~6号機の原子炉建屋のプールに保管されている燃料集合体の1・4倍に
あたる6375本が貯蔵されている。

 東電によると、10日までは水温が30度に保たれていたが、11日の地震後、
水温や水位も測定できなくなった。プールへの給水は自動的に行われていると
みられるが、その水から熱をとるための冷却システムは故障しており、十分な
冷却はできていないとみられる。爆発事故を起こした3号機、4号機に近いため
周囲の放射線量が多く、状況を把握できていないという。

(2011年3月18日07時22分 読売新聞)


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地震続報( 17 )「逃げろ」という情報をどのように出すべきか

2011年03月18日 02時26分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。

これまで情報の出し方について、もの凄く悩んできましたが、どんどん整理されて
きました。前提として、どのような人を対象に出しているかが一つの核心です。
僕の場合、およそ80人の顔の見える方たちにこのメールを出しています。
すべて顔の見えるかたです。不特定多数が入っているMLには出していません。

しかも受けての方は、僕のメールの濃さ、ときとしてのえぐさにも免疫のある方
たちですし、何より、他人の情報に簡単に踊らされることない方たちです。
だから僕は不特定多数に対して述べるよりは、踏み込んだことが言えるし、
言うべきです。


この点で、昨日、今日と、原子力資料情報室の見解の出し方を見ていると、
自分たちが決定的なことを言っていいかどうか、もの凄く苦しんでいることが
見えます。特に後藤政志さんは、今日、ようやく民放6チャンネルに登場しましたが、
決定的なことは避けて発言されていたように思えました。僕はその葛藤が
よく分かります。

そこでこのメールが届いている新聞記者やメディア関係のみなさんに提案です。
今、「逃げろ」という情報を、どう効果的に出すのか。それがマスコミに
問われています。パニックを回避しつつ、うまく人々が逃げられる方途を
考えて、本社を動かして下さい。

読売新聞などを見ていると政府批判を強めています。具の骨頂です。
「もっと情報公開せよ」ではダメです。さきほどの映像の公開にあるように、
ある意味でどんどん情報は出ています。これは破局だという情報への
判断を下す機能が政府の中でマヒしているのです。

多くの人々に影響を与えられる組織で、その判断をしうるのは、大手マスコミや
政党です。僕がさんざん悩んできたことは、それらの人々がしてこそ、より
意味があります。この点を考えてください。ぜひ、新聞記者の横のネットワークを
活用し、下から本社を動かして下さい。そしてぜひ、マスコミの力で人々を
救ってください。今、多くの人々を効果的に助けられる手段を一番持っているのは
マスコミです。その責任を背負ってください。頑張ってください。

一例として朝日新聞は、神戸の大学教授が、西に逃げるべき人を避難させよう、
東に救援のための人を送ろうと書いた記事を掲載していました。うまいと
思いました。すぐに検索できませんでしが(坂根さんお願いします)、
こういうトーンをどんどん強くして、人々を逃げる方向に誘導してください。

パニックを恐れる気持ちは分かるというか、僕にだってあります。
しかし広島・長崎原爆も、東京大空襲も経験してきた私たち日本人は、僕の
ような頭でっかちが考えるより、ずっと冷静で、沈着で、我慢強いです。
その姿を世界が絶賛しています。こんなときには、暴動や略奪が起こるのが
世界のスタンダードだからです。

また僕のメールを多くの方が転送してくださっています。みなさん、丁寧に
僕に尋ねてくださいます。僕は自分が書いたことの責任を引き受けるという
意味ですべて快諾してきました。

もちろんここからも責任を背負います。今、僕が望むのは僕が、これまでも
書いてきたように、僕が壮大な「オオカミ少年」になることです。
しかし同時に、ここからは、1人1人が、転送先を考えて、はたして情報を
出していいかどうかを考えてください。

訂正、加工、加筆もしてくださってかまいません。実際、すでにそうしている方も
たくさんいます。

その責任を自らが引き受けましょう。それ抜きに、政府や大手マスコミを
批判している場合ではありません。


ここまでで再び送信します。

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地震続報( 16 )ヘリからの原発の映像と、米軍の判断

2011年03月18日 01時50分00秒 | 東北地方太平洋沖地震3月12~31日
守田です。

事態はどんどん逼迫しています。
まずは下記の情報をごらんください。
ヘリコプターから撮られた、今の福島第一原発第1号機から
第4号機の映像です。
http://www.asahi.com/national/update/0317/TKY201103170518.html

続いて、米軍が兵士に対して、80キロ圏内立ち入り禁止を命令している
という記事です。この場合、即時の通信手段と移動手段、防備、食料などを

持っている兵士の場合の判断であることを注意してくてください。

米軍も80キロ圏内立ち入り禁止=日本の要請あれば適用外も

時事通信 3月17日(木)7時37分配信

 【ワシントン時事】
米国防総省のラパン副報道官は16日、
福島第1原子力発電所の半径80キロ圏内への米軍の立ち入りを禁止したと発表した。
ただ、日本政府の要請があった場合、禁止措置を適用外とすることも検討する。
被災地の救援活動で自衛隊との連携を想定したものとみられる。
 ラパン副報道官によると、福島第1原発への対処では、日本政府の要請に基づき、
これまでに消防車2台を提供。
日本側からさらに高性能のポンプや高圧ホースを求められており、
一部の資機材は横田基地(東京都)に輸送。
また、ポンプ4台が佐世保基地(長崎県)から送られる。
 現時点では日本政府から福島原発現場への米軍出動要請は受けていないという。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110317-00000034-jij-int

では米軍は家族に対してどうしているか。本州からの撤退を勧告しています。

在日米軍家族、本州退避へ=放射能検査も実施

 【ワシントン時事】
米国防総省は17日、福島原発事故を受け、日本の本州に駐留する米軍の家族について、
退避を許可すると発表した。
また、ロイター通信によると、ナポリターノ米国土安全保障長官は同日、
記者団に対し、日本からの乗客・貨物の放射能検査を行うと述べた。(2011/03/18-00:57)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110318-00000007-jij-int

米国は世界で唯一、核攻撃を行った経験をもっています。
戦後、広島・長崎にのりこんでつぶさにその影響を調べました。
放射能の大量被曝について、最も豊富なデータを持っているのが米国であり、
その判断であることを踏まえる必要があります。


今日のメールは長くなるので、まずこのことを先に送ります。

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