PEN-Dも女性オーナーさんの多い機種ですね。D2やD3よりも比較的お安く入手出来るのも原因でしょうか? しかし、元々男性のハイアマチュア向け機種ですから、女性の小柄な手にはちょっと重いですよね。症状は、シャッター羽根の開閉が緩慢でオーバーホールに来ています。この個体は#6672XXと、初期の個体ではありませんので、比較的各部の状態は良好だと思います。但し、レンズの前玉にコーティングカビ痕があるのが残念なところ。トップカバーを外してみると・・・あらら、結構ほこのまみれですね。シャッターは本体から分離せず、前から途中まで分解した形跡があります。シャッターを治そうとシャッター羽根を拭いたのでしょう。
ヘリコイドの回転に違和感がありますね。この頃使用されているグリスはこのように変質しています。これは、新しいグリスと交換します。
メカ的には特に問題のある個体ではありませんが、レンズが問題ですね。PEN-D系のレンズは後玉の曇りが持病ですので、購入の時は充分注意をして点検しなければなりません。現物を見れないオークションではちょっと怖いところです。この個体も曇りがありますが、幸いなことに殆どきれいに清掃することが可能でした。手遅れの個体は清掃では落ちませんよ。
メカを組立てて行きますが、この個体はダイカスト本体の塗装が控えめですねぇ。この部分は塗料が乗っていなくても問題はありませんが、きれいに塗装されている個体もあるのです。作業者が疲れていたのかなぁ・・
レンズの前玉ですが、こちらもあまり良い状態ではありませんね。←部分の大きなコーティング劣化とフィルターを装着していなかったために細かなキズが多数付いています。D系は出目金ですのでフィルター装着は必要と思いますね。今回は交換はしません。
底蓋部分には番号入りのシールが貼られていますね。これはどこかの中古屋さんの管理番号じゃなかったかなぁ? オーナーさんからは「極力買い換えず、同じカメラを長く使って行きたい」とのメモを頂いていますが、大丈夫、このぐらいで買い換えていたら何台買っても一緒です。それよりしっかりとしたメンテナンスをしてあげることですね。調子は最高で新品同様です。