その前にお知らせをしておきます。パソコンの入換えのため、この巻でUPは一時お休みをします。再開は、パソコンが正常に動きだしてからということになりますから、果たしていつになるのでしょうね。では、本題です。ファインダーのピントとレンズの表示が合致しない。とのこと。その他、低速で止まりが発生します。調べてみると、ファインダー像の調整ポイントがいじられており、イモネジのスリ割りが折れています。この部分は、緩まないようにネジロックを塗布されていますので、それを溶かさずに無理にイモネジを回そうとするとスリ割りが折れてしまいます。途中まで回して折れたために、そのまま放置したようです。それによってファインダー像のピントがずれています。それから、付属の25mmにも問題がありました。ピントリングのイモネジを緩めた形跡があり、標準カメラに取り付けてチェックをすると∞が来ていませんね。
なにぶんPEN-Fは古いですから汚れが目立ちます。この個体は、光学系部分を分解清掃?されたようで、汚らしく組まれています。ダイカスト本体に付着している古いモルトや接着剤を落として洗浄したところ。
シャッターユニットは洗浄しますが、スローガバナーは分離をして別に洗浄のうえ点検します。幸い薄歯車の損傷はありませんでした。汚れと油切れによる不調でしょう。
ブレーキですけどね。Oリングの嵌るホルダーの錆が激しいので錆落としをしてみると・・見えるかなぁ。ヤスリで削られていますね。関連部品の寸法公差の関係で、単に組んだだけでは良好な調整が出来ないため、通常はOリング側で調整をしてあるのですが、この個体の場合はホルダー側を削って調整をしてあります。
新しいOリングに交換したシャッターユニットを本体に組み込んでいます。
スロー(1秒)シャッターを切っているところ。調子は非常に良好です。
前板側。カビがすごいですね。ざらざらの防眩塗装なので、拭いても取れないのです。
このぐらいで一杯です。
この頃のPEN-Fのプリズムは腐食しているものが多いです。
リターンミラーユニットを超音波洗浄しました。金属の切り粉が大量に出ます。
メカ部完成。ファインダー像のピント調整は、イモネジを交換してから実施しています。全反射ミラーも新品と交換しています。
底部もきれいに組み上がっています。カバーを取り付けます。