今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

ローライ35GERMANYのメンテナンスの巻

2020年06月18日 17時40分00秒 | ブログ

通常の作業ですので特に書くことも無いのですけど。中古店様ご依頼のローライ35ジャーマニーを整備します。ジャーマニー製はファインダーがプリズム式ですので基本的に分解清掃は出来ませんが、接眼部に劣化があって交換ご希望でしたので地板から取り外しました。このプリズムは布テープで巻かれていて、地板にがっちりと張り付いているため簡単には外れません。ドライバーなどでこじったりするとプリズムガラスが欠ける危険があります。地板の裏には巻上げのアイドラーギヤがあって、ここは殆ど無給油で動いていますので洗浄注油をしてから戻します。

地板を戻してプリズムをセットします。位置はアイビース兼用ガイドで、固定は板バネでプリズムを押さえます。シンガポール製と大きく設計が異なる部分。

 

シャッターの低速不調は定番ですので手早く直してトップカバーを閉じました。次はレンズの汚れとシャッターの分解清掃、それと定番のヘリコイドグリス抜けがありますのでグリス交換をします。

 

レンズは埃が各面にありますが、幸いカビはありません。シャッター羽根抑えに僅かに赤錆がありました。

 

 

この個体は過去に分解を受けているようですね。合マークがケガかれています。前玉を分離してレンズとヘリコイドの清掃をします。

 

 

幸いレンズは非常にきれいになりました。整備を終えたユニットを鏡胴にセットします。

 

これは海外仕入れですね。距離リングがft表示になっていました。対角がm表示ですのでひっくり返して取付けと無限調整をします。

 

はい、非常に状態の良いジャーマニーとなりましたよ。オリジナルのケースとストラップも付属しての販売となるようです。お勧めの1台。

 

 

http://www.tomys800.sakura.ne.jp