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富塚孝一
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溶剤だめよローライ35Bの巻

2024年04月18日 19時00分00秒 | ブログ

通常のメンテナンスなのでUP予定はなかったローライ35Bですが、厄介なことになっていたので画像少なめですが書きますね。ドイツ製の個体で外観は良いのですがレンズにカビが多く、それもかなり古いカビです。観察すると各レンズ面にカビがあることが分かります。

沈胴本体からシャッターユニットを分離します。かなりホコリの混入があってスプリングにも錆が出ています。この後、シャッターを分解してレンズを清掃しましたが画像がありません。

 

ファインダーの汚れも目立ちます。フレーム枠を分離してレンズを清掃します。

 

巻き上げレバーアテが欠落していましたので取り付けておきます。

 

 

清掃をしたシャッターユニットを本体に取り付けて無限調整をします。

 

 

ピントリングを清掃して取り付けようとしましたが・・あれ、距離の文字が消えていて樹脂も溶けています。これはローライ35系を良く知らない方の仕業で、このリングの正確な樹脂名は知りませんが、非常に溶剤に弱いのです。おそらく、赤のft表示を消したかったのでしょう。シンナーで拭いたら、あらら、樹脂が溶けてしまって慌てて止めたということでしょう。余計なことはしなくてよろしい。

通常、材質が真鍮(金属)の場合、彫刻機で彫った文字の溝に塗料を入れて文字を浮き上がらせるのですが、このモデルはホットスタンプのような製法で文字を印刷しているため、彫刻機で彫ったような深い溝はなく、そこに塗料を入れることは殆ど無理なのです。

距離表示が無いのは商品としては困るので、なんとか判読できる程度にしておきます。また、溶けた樹脂表面が光っているので水研ぎをして艶を消しておきます。

 

ローライ35や35Bのこの部分は溶剤厳禁ですよ。(35Sは大丈夫です) 思わぬ苦労のローライ35Bでした。

 

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