今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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ローライB35のカウンター不良の巻

2022年02月12日 10時40分00秒 | ブログ

ローライB35のメンテナンスをしています。レンズやファインダーにカビや汚れが多く、それにフィルムカウンターが作動しない症状があります。セレン式の露出計の感度が低下しています。半固定抵抗をパスしても調整が取れない状態です。

メーターのダイヤルは一般的に回転が渋いですね。クリック用のバネが強いのと、この個体の場合は➄のワッシャーが入っていないために抵抗が大きいようです。追加をして組みます。

 

レンズは各層にカビがありますので分解清掃をします。

 

 

ブレードシムに錆が発生しています。あまり保管状態が良くない個体のようです。

 

 

問題のカウンターです。B35は安価に製造するためローライ35よりもっと樹脂部品が多用されていますが、それらの部品が経時的に強度を失っていることが原因です。カウンター板を進めるカウンターレバーに強度が無く、ギヤの噛み合いが弱いためカウンター板を押し切らないのです。

51の部品ですがC形に長いアームの先端が作用点のため、新品時の強度が無くなると正確な動きが出来ません。また、この個体は44のワッシャーが入っていないため、カウンター板が上方に逃げることも影響していますので、製作して追加しておきました。また、カウンター板の回転が渋いのも一因です。

今回はアームに強度補強を行い、とりあえずは正常に作動しています。しかし、本来は新品の部品と交換する必要があります。予防としては、裏蓋をロックしておくと、アームが常に上方に押されてカウンター板と接触をしているので、それが変形の原因になると思われますから、使用されない時は裏蓋はロックしない(緩めておく)方が良いかもしれません。検証はしていませんが・・

と言うことで作業終了です。

 

 

同時にローライ35Sもやっていました。こちらは状態は良いのですが、レンズの汚れとヘリコイドグリスが抜けていますので清掃とグリス交換をしています。

 

ローライ35Sも#22319XX頃になると絞り/シャッターダイヤルの表示がタンポ印刷になっていますね。距離目盛は従来の彫刻色入れのままなので違いが良く分かります。なんとなく高級感が無いのとエージングが無いのも残念なところです。

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