人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

モーツアルト「戴冠式ミサK.317」を聴く~第21回Kissポートクラシックコンサート

2012年09月21日 06時59分28秒 | 日記

21日(金)。昨日の昼休み、飯野ビル1階エントランスロビーで「ランチタイムコンサート」を聴きました ピアノは国立音大卒の水野利枝子さんです。大急ぎで昼食を済ませて12時13分頃ロビーに着きましたが、幸いまだ1曲目のシューベルト「即興曲作品90-1」の演奏途中でした

        

          

 

ベーゼンドルファーの前には50脚以上のイスが並べられていて、ほとんどふさがっています。その後ろで立って聴いている人も数多くいます。私は3列目の席を確保しました

プログラムは、2曲目にシューベルト「即興曲作品90-3」が、次いでドビュッシーの「前奏曲集第2巻」から4曲(霧、ピックウィック殿礼賛、カノ―プ、花火)が、最後にリストの「エステ荘の噴水」が演奏されました

シューベルトの「即興曲作品90-3」は詩情豊かに演奏され、ドビュッシーの「花火」は生き生きと奏でられ、リストの「エステ荘の噴水」はダイナミックに色彩感豊かに響きました

 

          

 

ロビーの喧噪のなか、ベーゼンドルファーの心地良い音が響き渡ります このランチタイム・コンサートに出演するピアニストは、ほとんど無名ですが、極めてレベルが高いと思います コンサートは毎月第3木曜日に開かれます。次回は10月18日で、ピアノは河野俊也という青年です

 

  閑話休題  

 

昨夕、サントリーホールで第21回Kissポートクラシックコンサートを聴きました kissポートというのは「公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団」のことです

プログラムは①モーツアルト「劇場支配人」序曲K.486,②ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番”皇帝”」、③モーツアルト「ミサ曲第16番”戴冠式ミサ”」K.317の3曲。バックを務めるのは大友直人指揮東京交響楽団,合唱はミナトシティコーラスです

自席は1階16列28番,右ブロックの通路側です.会場はP席(パイプオルガンの下)にはお客を入れていません.その理由は後で分かります それを除いて8~9割の入りでしょうか.同じ東響のコンサートでも定期公演と明らかに客層が違います.かなりの割合でミナトシティコーラス(約200名)の家族・親戚・縁者・友人・知人か,港区在住者ではないかと思われます ホールのホワイエの端には「花束預かり所」が設けられており,多くの花束が届けられていました

 

          

          

オーケストラの配置はいつもの東響と違って,ヴィオラとチェロの位置が入れ替わっています.大友シフトです コンサートマスターは大谷康子さん.大友はタクトを持たずに登場します.この人がタクトで指揮をしたところを見たことがありません

1曲目のモーツアルト「歌劇:劇場支配人」序曲K.486は「フィガロの結婚」とほぼ同時期に作曲されたオペラの序曲です オーボエの荒絵理子とフルートの甲藤さちの演奏が際立っています

ピアノがセンターに配置され,ピアニスト石田啓明(ひろあき)の登場です.2011年の第9回東京音楽コンクール第1位の実力者です 大友のタクトで華々しく”皇帝”の幕が開きます.石田のピアノは終始溌剌としており,聴いていて気持ちの良いものがありました 小柄な体ですがパワーがあります.このコンサートは「フレッシュ名曲コンサート」と名打っていますが,その冠に相応しいフレッシュな演奏でした若いっていいですね.第2楽章から第3楽章に切れ目なく移るところ,つまり,ピアノから一気にフォルテになるところで,ビクッと身体を震わせた人が何人かいました.オノオノガタ,さては寝ていましたね

演奏終了後,何度か呼び戻された石田は舞台の右に左に,そして正面に向いて深々とお辞儀をして声援に応えていました.なかなかの好青年です

休憩後,空いていたP席にコーラスが入ってきます.男性約60名,女性約130名の大コーラス陣です.向かって左にソプラノ,真ん中に男声,右にアルトという態勢です 男性の平均年齢は,う~ん・・・70歳位か,女性の平均年齢は,え~・・・・50歳位か・・・・いずれにしても若いメンバーは皆無です

モーツアルトの「戴冠式ミサK.317」のソリストたちが指揮者とともに登場します.ソプラノの小林沙羅は水色の涼しそうなドレスです メゾソプラノの竹本節子は黒を基調としたドレスです

 

          
 

指揮者がまさに曲を始めようとする時に,またしても現われましたKY(空気読めない)オバタりアン オシャベリが止みません.近くの人に「シーッ」と言われてやっと黙りました その直後に舞台上のオルガンが「ボーッ」と鳴り,大友のタクトが振り下ろされました.

戴冠式ミサは1.キリエ,2.グロリア,3.クレド,4.サンクトゥス,5.ベネディクトゥス,6.アニュスデイから成ります.最初の「キリエ」からソプラノが活躍するのですが,どうも小林の声が心に響いてこないのです.これはしばらく続きましたが,最後の「アニュスデイ」でオーボエをバックに歌うソロを聴いてやっと彼女の良さが分かりました メゾの竹本は安定感があり安心して聴いていられます テノールの錦織健は歌っているときは良いのですが,歩くときのなよなよした姿はいただけません

戴冠式ミサは,ザルツブルクのコロレド大司教の機嫌を損なわないように,ザルツブルクのミサの時間の規則に従って書いたので,30分もしないうちに終わってしまいます モーツアルトのミサ曲を聴くといつも思うのは,まるでオペラのようだということです

終演後,何度かソリスト達が舞台に呼び戻されましたが,その後,管楽器陣が退席して,入れ替わりにヴィオラを中心に弦楽器もメンバーがぞろぞろ入場してきました.何かあるな・・・と思っていたら,再び大友が登場してアンコールを演奏しました.モーツアルトの珠玉の名作「アヴェ・ヴェルム・コルプス」です.5分もかからない曲ですが,感動的な曲です

後半の部に入場してからアンコールが終わるまで,平均年齢〇〇歳の混声コーラス陣は立ちっぱなしでした 身体が思うように動かない人も少なくないでしょうに大変でしたね.お疲れ様でした.コーラスに年齢は関係ありませんよね.音楽に対する情熱の問題ですよね 終演後の打ち上げのビールが美味しいと思います.その時だけがウラヤマシイです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夕,コンサートから帰ると,文京シビックから1つの封書が届いていました 「ユンディ・リ氏来日中止について」として「9月22日”響きの森クラシック・シリーズVoll.41チケットご購入の皆様へ~チケット代金一部ご返金のご案内」というお知らせが入っていました

それによると,同日の代演は上原綾子になるが,プログラムに変更はなくチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」を演奏する 出演者変更に伴ってチケット代金の一部を返金する.セット券購入の場合はS席4000円,A席4100円,B席3600円を,1回券を購入の場合はS席5000円,A席5000円,B席4000円をそれぞれ返金する 返金手続きはコンサート当日か,それ以降10月31日までの間,シビックセンター2階のシビックチケットで,チケットと引き換えとなる

不思議なのはセット券の返金額のS席4000円とA席4100円の逆転現象です セット券の会費設定の際に,S席よりもA席の方を割高に設定していたことによるものだと思います まあ,こちらは4000円が戻れば文句はありませんが・・・・・・それにしても,ユンディ・リと上原綾子の差が4000円前後あるということは,単純に言えばその人数分が2人の出演料の差になる訳で,そのことについて当の上原さんはどう思うでしょうか

 

 

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