goo blog サービス終了のお知らせ 

人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「フィレンツェの思い出~若き名手たちによる室内楽の極」を聴く~東京・春・音楽祭

2014年04月04日 07時00分51秒 | 日記

4日(金)。昨夕、東京文化会館小ホールで東京・春・音楽祭の「フィレンツェの思い出~若き名手たちによる室内楽の極(きわみ)」を聴きました プログラムは①ドホナー二「弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調」、②ブラームス「弦楽五重奏曲第1番ヘ長調」、③チャイコフスキー「弦楽六重奏曲ニ短調”フィレンツェの思い出”」です

出演は、ヴァイオリン=大阪フィルの元コンマス・長原幸太、新日本フィルのコンマス・西江辰郎、ヴィオラ=読響主席の鈴木康浩、大島亮、チェロ=上森祥平、奥泉貴圭です

 

          

 

小ホールのホワイエで、いつものようにコーヒーを注文すると「450円です」と、しらっと言われました。ン?と思ったのですが、ああ消費税の値上がりね、と気が付きました だけど、ちょっと待てよ・・・・400円のコーヒーが3%上がっただけで50円も上がるのか

「400円の3%分は12円だから、412円のはず」というのは正確ではありません。400円には5%の消費税が含まれています。それが8%に上がるのですから、正しい計算は「400円÷105×108」で411.4円、四捨五入すれば411円になります それを450円で販売するというのは明らかに便乗値上げです 計算すると12.5%もの値上げですよ、奥さん 家計を預かるシュフとしては許せません 東京文化会館の大・小ホールのドリンク・コーナーは上野の老舗〇〇軒が経営していますが、経営感覚を疑いますね もう二度と注文してやんないもんね 次からは文化会館1階ロビーの自動販売機で190円のインスタント・コーヒーを買って小ホールに持ち込んじゃうんだから どうだい、ホットな戦いだろう?・・・・・なに、もっとクールになれって?よく飲み込めないんだから、そうはいかないぜぃ

という訳で(どういう訳だ!)自席はG列19番、左ブロック右通路側です。会場は8割方埋まっている感じでしょうか

第1ヴァイオリンの長原幸太、チェロの上森祥平、ヴィオラの鈴木康浩が登場します 1曲目はハンガリーの作曲家ドホナー二が1902年に作曲した「弦楽三重奏のためのセレナード」です。5楽章から成りますが、バルトークやコダーイに影響を与えた作曲家の作った曲だけあって、民族色豊かな曲想です 20分程度の短い曲だったのであっという間に終わってしまいました

次の曲はブラームスの「弦楽五重奏曲第1番」です。今度は第1ヴァイオリンに新日本フィル・コンマスの西江辰郎がスタンバイし、長原幸太、上森祥平、大島亮、鈴木康浩と並びます この曲は1882年に保養地バート・イシュルで作曲されましたが、ブラームスはこの時50歳目前の油ののりきった時期でした 第1楽章はのびのびと明るい曲想で、当時のブラームスが充実していたことを窺わせます 全曲を通じて、5人は”渋い”ブラームスの魅力をたっぷり聴かせてくれました 特に終楽章の冒頭、ヴィオラから、第2ヴァイオリン、チェロ~とフーガのようにメロディーを繋いでいくところ、そしてフィナーレはこの演奏家たちの真骨頂でした

この曲は、ハーゲン弦楽四重奏団+1による演奏で予習しておきました

 

          

 

いつもニコニコしながら楽しそうに演奏しているヴィオラの鈴木康浩を見ていると、どうも形態模写のコロッケを思い浮かべてしまい、困ってしまいます そのうち「あいーん」なんてやるんじゃないかと想像してしまうのです 頭の中からその雑念を払しょくするのが大変でした。何を隠そう、彼は現在、読響の首席であるばかりか、かつては天下のベルリン・フィルの契約団員だった実力者なのですぞ おのおの方、油断めさるな

休憩後はチャイコフスキーの「弦楽六重奏曲”フィレンツェの思い出”」です。予習をしようとCDを探したのですが、この曲のCDがないのです 4,000枚もあるんだから、1枚ぐらいあっても良さそうなのに、まったくないのです したがって、生まれて初めてこの曲を聴くことになりました。チャイコフスキー、盲点かも

フル・メンバーの出場です。今度は長原幸太が第1ヴァイオリンを務めます。この曲はチャイコフスキーが50歳の時に完成しました。彼は1890年1月から3月までフィレンツェに滞在して歌劇「スペードの女王」を作曲し、その後、ロシアに戻ってこの曲を書いたそうです その時の思い出を書いたのでしょう

第1楽章は冒頭から激しい情念が渦巻くような曲想です 第2楽章はメロディ・メーカー、チャイコフスキーの真骨頂です。第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラと美しいメロディーが受け継がれていき、舟が波に乗って優雅に進んでいくような様子が目に浮かびます フィレンツェというよりベニスの方が相応しいような気もします そして、第3楽章アレグロ・ヴィヴァーチェの追い込みは見事でした 6人が全力でフィナーレに向けて突っ走っていきます

圧倒的な拍手 とブラボーに応えてアンコールを演奏しました。ブラームスかチャイコをやるのかと思っていたら、意外にもヨハン・シュトラウスの「雷鳴と稲妻」でした これは6人がノリにノッて、やりたい放題、弾いていました 普段冷静な西江王子も、がむしゃらに弾きまくっています。鈴木康浩に至っては腰を浮かせて、踊っているのではないか、と思うほど”浮いて”いました 6人は6日から始まる春の交通安全運動を前に、山本リンダの「どうにも止まらない」状態です。だれか止めてくれー 聴衆はやんややんやの喝さい。おぬしら、役者やのう 終わってから上野界隈で男6人で打ち上げっすか?生ビールが旨いでしょうねぇ

 

          

 

気分を良くして山手線で帰ってきて巣鴨駅でパスモの残高を見ると3612円と表示されていました そうか、4月から10円単位でなく1円単位になったのだな、と思い出しました。こういう細かい芸、上野〇〇軒も見習ってほしいな

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする