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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

映画「ムード・インディゴ(うたかたの日々)」を観る~「アメリ」のヒロイン、オドレイ・トトゥが出演

2014年04月27日 07時00分32秒 | 日記

27日(日)。昨日の日経夕刊・こころ欄に「管弦楽とヴィオラ~今井信子さんに聞く」という記事が載っていました 日経の記者の問いに今井さんが答える形をとっていますが、ヴィオラの特性・魅力を次のように語っています

「ヴィオラはヴァイオリンに比べ音階が5度低く、形は同じでも約10センチ大きく、弦も太く、重さも重い。弓もやはりやや重い ヴィオラを弾くにはヴァイオリンよりもずっと体力がいるのです。しかし、音色はまろやかで、深みがあって表現力は豊か ヴァイオリンやチェロと比べると人間の肉声に近く、人間の魂を音で奏でるような、心に沁みる演奏ができます わびとかさびとか言う人もいますが、私は音楽の本質となる楽器だと思います

大学で学生を指導していて思うことについて聞かれると

「先入観が強く、音楽の形を気にし、格好ばかりをつけたがる演奏が多い気がします 優等生的に楽譜通り上手に弾いて、先生がどう指導するか待っている。もっと自主性を持って、白紙の状態で自分の好きなように弾いてほしい 聴衆も先入観を持たずに、本能的に耳を開いて、瞬間の音をもっと楽しんでほしいと思います

「優等生的に楽譜通りに上手に弾いて」と批判的に言われていますが、まずそれが基本でしょう それが出来ないで個性も何もないと思います しかし、そこに止まっていてはいけない、というのが今井さんの主張だと思います

それは分かるにしても、例えば、グレン・グールドのように、バッハを弾いても、モーツアルトを弾いても、ベートーヴェンを弾いても、作曲家の姿はまったく浮かび上がらず、何を聴いてもグレン・グールドが前面に押し出されている演奏というのも問題だと思います まあ、程度の問題でしょうけれど

 

  閑話休題  

 

昨日は、ミューザ川崎で東響の名曲全集を聴く予定だったのですが、本日の東響オペラシティ・シリーズと同じプログラムのため、知人にチケットを譲ったのでスケジュールに空きが出来てしまいました 午前中は、アンジェラ・ヒューイットの弾くショパン「ノクターン全集」を聴きながら本や新聞を読んで、身体を休めました。とくに「ノクターン第13番ハ短調」は私のお気に入りの曲なので繰り返し聴きました

 

          

 

しかし、やはり時間がもったいないので、ネットで各映画館の上映プログラムを検索して、久々に飯田橋のギンレイホールに行くことにしました 行く気になったのは13時45分から上映される「ムード・インディゴ(うたかたの日々)」のヒロインのクロエが、あの「アメリ」のヒロインを演じたオドレイ・トトゥだったからです 飛び抜けた美人ではありませんが、ちょっぴりコケティッシュで可愛い女性です

 

          

 

財産に恵まれたコランは独身ということもあり自由気ままな人生を送っています ある日、友人の紹介で参加したパーティーでクロエに出会い、デートを重ねます。そしてお互いに意気投合して結婚します。ところがある日、クロエが睡眠中に口の中に異物が入り込み、不治の病にかかってしまいます 何としても治したいコランは財産を使い果たしたうえ、やったこともない仕事に就いたりして治療費を稼ごうと努力しますが、ついにクロエは息を引き取ります

 

          

 

この映画は、最後を除けばコメディタッチの楽しい映画です 特撮を多用してあり得ないことを実現したりします。幻想的な恋愛ファンタジーと言えなくもないですが、この映画を観ていると、ストーリーは半ばどうでもよく、こうした特撮を楽しんでもらうことを主眼としていると思えるほどです 場面によっては、イギリスBBCのモンティパイソンばりの残酷なシーンが何気なく映し出されたりします 「アメリ」では若かったトトゥもちょっぴり年をとったな、と感慨深いものがありました

映画が終わって、席を立とうとするとき、後ろに座っていた二人組の女性の会話が聞こえてきました

「楽しいけど、結局、何を主張しようとしているのかさっぱり分からないのよね

まさにそういう感じの映画でした

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