23日(火)。わが家に来てから今日で2264日目を迎え、米南部フロリダ州マイアミビーチに、春を楽しもうと集まった群衆のお祭り騒ぎが制御不能となり、地元当局は20日、非常事態を宣言、夜間外出禁止令を出したが、今年はワクチン接種が進んでいることでコロナ感染が制御されたと誤解も広がっている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ワクチンを接種したから馬鹿騒ぎしてもいいとか 脳細胞が単純な人間が多いようだ
昨日、夕食に「肉豆腐」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました 肉豆腐は参考にしたレシピでは長ネギを使うことになっていましたが、娘が一切食べないので玉ねぎを使用しました ただ、玉ねぎを使う料理では細切りにしてほしいという要望が出ていたので、細く切りました 和風出汁が効いてとても美味しかったです
昨夕、よみうり大手町ホールで「第29回読響アンサンブル・シリーズ 〜 石川滋プロデュース」公演を聴きました プログラムは①ロッシーニ「チェロとコントラバスのための二重奏曲 ニ長調」、②プロコフィエフ「五重奏曲ト短調」、③ペンデレツキ「デュオ・コンチェルタンテ(ヴァイオリンとコントラバス)、④ドヴォルザーク「管楽セレナード」です 演奏はコントラバス/プロデュース=石川滋(読響ソロ・コントラバス)、ヴァイオリン=瀧村依里(首席)、ヴィオラ=渡邉千春、チェロ=富岡廉太郎(首席)、オーボエ=金子亜未(首席)、北村貴子、クラリネット=芳賀史徳、鎌田浩志、ファゴット=井上俊次(首席)、岩佐雅美、ホルン=松坂隼(首席)、上里友二、伴野涼介です
1曲目はロッシーニ「チェロとコントラバスのための二重奏曲 ニ長調」です この曲はジョアッキーノ・ロッシーニ(1792‐1868)がアマチュア・コントラバス奏者のフィリップ・ジョセフ・サロモンズの依頼により1824年に作曲しました 楽譜は行方知れずになりましたが、1968年にサロモンズ家の遺産から発見されたそうです 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・モルト」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります
チェロの富岡廉太郎とコントラバスの石川滋がスタンバイし、さっそく演奏に入ります 低音楽器同士のデュオなので、「どうなることやら」と思いましたが、さすがはロッシーニです 全体的に歌心溢れる曲想で、富岡のチェロが良く歌い、第3楽章などはまるでオペラのアリアのようでした
2曲目はプロコフィエフ「五重奏曲ト短調」です この曲はセルゲイ・プロコフィエフ(1891‐1953)がロマノフ・バレエ団の主宰者ボリス・ロマノフの依頼により1924年に作曲、1927年にモスクワで初演されました オーボエ、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスのための五重奏という編成は、同バレエ団の楽隊がそのような編成だったからだそうです 音楽評論家・澤谷夏樹氏のプログラム・ノートによると、バレエのあらすじは、「ある少女がサーカスの一座に遭遇する。そこは憧れの場所だった。バレリーナとなった少女は一座で活躍する。それが思わぬ嫉妬を呼ぶ そうした苦労も乗り越え、少女はやがて一座の花形になり、最後は舞台に骨を埋める」というものです
第1楽章「テーマ・コン・ヴァリアツィオー二」、第2楽章「アンダンテ・エネルジコ」、第3楽章「アレグロ・ソステヌート・マ・コン・ブリオ」、第4楽章「アダージョ・ぺサンテ」、第5楽章「アレグロ・プレシピタート、マ・ノン・トロッポ・プレスト」、第6楽章「アンダンティーノ」の6楽章から成ります
瀧村、渡邉、石川、芳賀、金子の5人が登場し配置に着きます さっそく演奏に入りますが、冒頭から「カオス」と言えばいいのか、「エクセントリック」と言えばいいのか、とにかく秩序が見えない音楽が展開します しかし、第2楽章以降になると曲の雰囲気に慣れてきて、「ああ、こういう曲想なんだな」と思うようになります 慣れとは恐ろしいものです 演奏自体は素晴らしいのですが、曲自体の良さがイマイチ分からないので、聴く能力のなさを自覚します それでも、バレエ音楽としては理解できるような気がします
プログラム後半の1曲目はペンデレツキ「デュオ・コンチェルタンテ」(ヴァイオリンとコントラバスのための)です この曲はクシシュトフ・ペンデレツキ(1933~2020)がヴァイオリニストのアンネ=ゾフィー・ムターのために作曲した作品です プレトークの際の石川氏の解説によると、この曲はコントラバスの調弦が、長2度高く設定されているとのことで、これをスコルダトゥーラというそうです 瀧村依里と石川滋が登場し、さっそく演奏に入ります。5分ほどの短い曲ですが、ヴァイオリンとコントラバスの名人芸が楽しめる(演奏者にとっては苦しめられる)作品です 瀧村は演奏開始早々に弓の糸が1本切れましたが、そのまま最後まで演奏しました 石川はこの曲のために用意したもう1本のコントラバスを使い、弾いたり、はじいたり、叩いたりと、忙しなく演奏しました まるで20分の曲を5分に凝縮して演奏しているような感じがしました
最後の曲はドヴォルザーク「管楽セレナード ニ短調」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841‐1904)が1878年に、オーストリア政府奨学金の獲得のために作曲した作品の一つで、オーボエ(2)、クラリネット(2)、ファゴット(2)、ホルン(3)、チェロ、コントラバスのための作品です 第1楽章「モデラート、クァジ・マルチャ」、第2楽章「メヌエット」、第3楽章「アンダンテ・コン・モート」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
左から金子、北村、井上、岩佐、石川、富岡、芳賀、鎌田、そして右サイド後列に松坂、上里、伴野がスタンバイします
第1楽章の演奏に入りますが、リード役の金子亜未のオーボエが素晴らしい また、第3楽章冒頭のオーボエの金子と向かい側のクラリネットの芳賀との対話が なかなか聴かせてくれました 第4楽章の中間部で第1楽章のテーマが回想されますが、このあたりがドヴォルザークの素晴らしさで、郷愁を誘います プレトークで石川氏と進行役の鈴木美潮さんが語り合っていた「ドヴォルザークのこの曲は、旅に出て帰って来たような感じがする」という言葉を思い出します 私は、バッハの「マタイ受難曲」や「ヨハネ受難曲」、あるいは「ミサ曲ロ短調」などを聴くと、「旅に出て、帰ってくる」という意識を強くしますが、ドヴォルザークのこの曲にも同様の印象を持ちます
「管楽セレナード」なので管楽器ばかりに焦点が当てられがちですが、実際に演奏を聴いていて思うのは、チェロとコントラバスの存在感の大きさです このセレナードに通奏低音のチェロとコントラバスがなかったら、スパイスを欠いた料理のような、一味物足りないものになるのではないか、とさえ思います 今回の演奏では、1曲目のロッシ―二ともども富岡廉太郎のチェロが抜群に良かったと思います