29日(月)。わが家に来てから今日で2270日目を迎え、中国とイランが経済や安全保障をめぐる長期の戦略協定に署名したが、米国トランプ政権が一貫した戦略を欠き、拙速に中東から撤退したツケが回ってきたとも言える というニュースを見て感想を述べるモコタロです
中国の広域経済圏構想「一帯一路」の一環だけに 米国の撤退は思うツボだったな
30日の義母の納骨式に参列するため、昨日午前、息子が山形から帰省しました さっそく昼食に山形の「赤湯からみそラーメン」を作ってくれました
ほど良い辛みが美味しかったです
夕食には「牛肉と野菜のウーシェンヘン」「ナスとキノコの中華煮浸し」「野菜とキノコと玉子のスープ」を作ってくれました お酒は息子の山形土産「出羽桜」です
料理はどれもが美味しく、ほとんどプロ並みの味です
料理は逆立ちしても息子には敵いません
にごり酒の出羽桜もマイルドでとても美味しかったです
一昨日、サントリーホールで東京交響楽団「第688回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58 」、②ショスタコーヴィチ「交響曲第6番 ロ短調 作品54」です
演奏は①のピアノ独奏=北村朋幹(ネルソン・ゲルナーの代演)、指揮=井上道義です
会場の座席は通常配置です。1階席後方の3列はガラガラです。でも全体を見たら結構入っている方かもしれません
オケは左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その奥にコントラバスという対向配置ですが、8型の小規模編成です コンマスはグレブ・二キティンです
1曲目はベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58 」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1805年から翌06年にかけて作曲、1808年12月にアン・デア・ウィーン劇場でベートーヴェンのピアノ独奏により「交響曲第5番」、「同第6番」他と共に公開初演されました
第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「ロンド:ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
ソリストの北村朋幹はボン・テレコム・ベートーヴェン国際コンクールで第1位ほか、内外のコンクールで入賞しています
この曲は、独奏ピアノによって開始されるのが革新的な点ですが、北村は指慣らしのようにアドリブで短く弾いてから、ベートーヴェンに入りました 独奏ピアノに次いでオケの演奏が入ってきますが、井上の指揮はフレージングが独特で、波が寄せては返すような感じで音楽が進みます
まるで初めて聴く曲のように感じました
この楽章におけるカデンツァの演奏は、これまで一度も聴いたことのない曲想で、しっかりと第5交響曲の「ジャジャジャジャーン」の音楽が取り込まれていました
極めて自由な楽想は、ひょっとして北村自身によるカデンツァではないか
なかなか聴きごたえがありました
第2楽章はオケと独奏ピアノとの対話です
私には次のように聞こえます
オ ケ:どうしたんだい、深刻な顔しちゃって❓
ピアノ:いや、彼女に告白しようかと思ってさ
オ ケ:それなら、はやいとこ告っちゃえばいいのに
ピアノ:だけど、振られたらどうしよう、なんて考えちゃって、なかなか言い出せないんだよ
オ ケ:煮え切らない男だねぇ。覚悟を決めろよ
ピアノ:わかってはいるんだけど、決心がつかないんだ
オ ケ:もう知らね~ 勝手にすれば
ピアノ:ハァ〜
第3楽章はピアノとオケがリズミカルな主題を奏で、愉悦感に満ちた演奏が展開します 井上 ✕ 東響は躍動感あふれる演奏で北村をサポートします
コロナ禍で来日できなかったネルソン・ゲルナーの代演を見事に果たした北村に大きな拍手が送られました
北村は肘タッチをしようと肘を出したら、井上はハグで応えました
コロナ感染症も何のその・・・怖いもの知らずの井上ほど怖いものはない
北村はアンコールにシューマン「子どものためのアルバム」より「春の歌」を演奏、再び大きな拍手を浴びました
プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第6番 ロ短調 作品54」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906‐1975)が1939年に作曲、同年11月5日、ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルにより初演されました
第1楽章「ラルゴ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
12型のフルオーケストラ編成に拡大し、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東響の並びに変わります
井上の指揮で第1楽章が開始されます 冒頭から低弦を中心とする重心の低い音楽が展開し、ミステリアスな雰囲気が継続します
オーボエの荒木奏美、イングリッシュホルンの最上峰行、フルートの相澤政宏、ピッコロの高野成之、クラリネットの吉野亜希菜、オーボエの福士マリ子といった木管楽器群が素晴らしい演奏を展開します
第2楽章は実質的なスケルツォです
この楽章では、時に 井上が指揮台の上でバレエを踊ります
昔取った杵柄といったところでしょう
中盤でホルンがベルアップ奏法を見せました
第3楽章は冒頭から軽快で歯切れの良い音楽が展開します
この楽章でも井上は指揮台で踊り、時に暴れます
思わず「第4機動隊は何をしている
誰か井上の暴走を止めろ
騒乱罪で逮捕しろ
」と叫びそうになりました
こうなったらもう山本リンダ状態です・・・どうにも止まらない
ショスタコーヴィチと伊福部昭の演奏に関しては、誰も井上の暴走を止めることは出来ません
終始エキサイティングで爽快な演奏でした
何度もカーテンコールが繰り返され、オケが退場した後、井上が(迷惑そうな
)二キティンと腕を組んでステージに登場し、声のない拍手の声援に応えました
井上道義、なかなかの演歌テナー、もとい、エンターティナーです