人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

山田和樹 ✕ 鈴木康浩 ✕ 読売日響でウェーベルン「パッサカリア」、別宮貞夫「ヴィオラ協奏曲」、グラズノフ「交響曲第5番」を聴く

2021年03月05日 07時21分36秒 | 日記

5日(金)。わが家に来てから今日で2246日目を迎え、米連邦議会警察は3日、特定の武装組織が4日に議会攻撃を計画している可能性があるとの情報を得たと明らかにし、警備態勢の強化を発表したが、Qアノン信奉者が4日を「本当の大統領就任日」と位置づけ、トランプ氏が就任するとの虚偽情報を拡散している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     Qアノンはよほど頭の悪い連中が集まってるんだろうな あるいは新興カルト集団か

 

         

 

昨日、夕食に「豚とシメジの味噌チーズ炒め」と「生野菜とワカメとタコのサラダ」を作りました 味噌とチーズって合うものですね。とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで読売日響 第606回定期演奏会を聴きました プログラムは①ウェーベルン「パッサカリア 作品1」、②別宮貞夫「ヴィオラ協奏曲」、③グラズノフ「交響曲第5番 変ロ長調 作品55」です 演奏は②のヴィオラ独奏=読響ソロ首席・鈴木康浩、指揮=山田和樹です

自席(定期会員席)は1階左ブロック後方ですが、会場を見渡す限り半分位の入りでしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは長原幸太です    コロナ感染対策として、弦楽奏者も譜面台は1人1台を使用します

1曲目はウェーベルン「パッサカリア 作品1」です この曲はアントン・ウェーベルン(1883‐1945)が1908年に作曲、同年11月8日にウィーンで初演されました ウェーベルン24歳のこの作品では、まだ12音技法が使われていません

山田和樹の指揮で演奏に入りますが、冒頭の弦楽器による弱音のピッツィカートを聴いて、「この調子で”現代音楽”をやられたらたまらないな」と思っていたら、タイトル通り、変奏曲形式の一つとしてのパッサカリアが採用されていることで、起伏の大きなメロディーが展開し、この頃のウェーベルンは悪くないな、と思いました

2曲目は別宮貞夫「ヴィオラ協奏曲」です この曲は別宮貞夫(1922‐2012)が1971年に作曲、1971年10月28日(放送)に若杉弘指揮NHK交響楽団、今井信子のヴィオラ・ソロにより初演され、今井信子に献呈されました 音楽評論家の西耗一氏のプログラムノートによると、「それまでヴィオラが独奏楽器として用いられる機会がなかったことを払拭するに足る優秀なヴィオリストの登場によって、まだ数少なかったヴィオラ協奏曲の分野に1曲を加えようと思い立ったのが作曲の動機」とのことです 第1楽章「アダージョ~アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ・アフェットゥオーソ」、第3楽章「アンダンテ~アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります

ヴィオラのソロを務める鈴木康浩は1976年新潟県生まれ。桐朋学園大学を卒業後、ヴィオラに転向し、2001年からベルリンのカラヤン・アカデミーで研鑽を積み、その後ベルリン・フィルの契約団員となり、帰国後、2006年に読響ソロ・ヴィオラ奏者に就任しています

山田和樹の指揮で第1楽章に入ります 冒頭の導入部における倉田優のフルート独奏が素晴らしかった しばらくしてヴィオラのカデンツァに入りますが、鈴木康浩の演奏はヴィオラという楽器の魅力を存分に発揮した目覚ましい演奏でした 第2楽章では冒頭のチューバが重低音の魅力を発揮していました 第3楽章の冒頭では伊福部昭風のオスティナートのリズムが聴けました 全体を通して聴いた印象は、「和」と「洋」が入り混じった独特の曲想で、変に現代音楽っぽくないところが良かったと思います 鈴木康浩のソロは読響のヴィオラセクションを背負っているだけのことのある素晴らしい演奏でした

 

     

 

プログラム後半はグラズノフ「交響曲第5番 変ロ長調 作品55」です この曲はアレクサンドル・グラズノフ(1865ー1936)が1895年に作曲、翌1896年11月17日にペテルブルクで初演されました 第一楽章「モデラート・マエストーソ」、第2楽章「スケルツォ:モデラート」、第3楽章「アンダンテ」、第4楽章「アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります

西耕一氏のプログラムノートによると、グラズノフはロシア革命前後のペテルブルク音楽院で、ショスタコーヴィチやムラヴィンスキーなど多くの音楽家を育てたといいます 優秀な教育家でもあったわけです

山田和樹の指揮で第1楽章に入りますが、冒頭の弦楽器の厚みのある演奏を聴いて、ロシアの雄大な大地を思い浮かべました 第2楽章のスケルツォでは、バレエを踊る少女たちを連想しました 第3楽章は叙情的なメロディーがとても美しく、とくに弦楽器の演奏が冴えていました 第4楽章は一転、エネルギーに満ちた明るく力強い音楽で、冒頭などは勇ましい「軍艦マーチ」かと思ったほどです

CDを持っていないので、生まれて初めて聴いた曲でしたが、ロシアの大地にどっしりと根差した雄大な音楽でした 渾身の演奏を展開した山田和樹 ✕ 読響に満場の拍手が送られました

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