人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

藤岡幸夫 ✕ 寺田悦子 ✕ 渡邊喜久雄 ✕ 東京シティ・フィルで ヴォーン・ウィリアムズ「2台のピアノのための協奏曲」、ドビュッシー:交響詩「海」他を聴く

2022年11月11日 07時01分07秒 | 日記

11日(金)。わが家に来てから今日で2860日目を迎え、接戦が続くアメリカの中間選挙は大方の予想を覆し、トランプ前大統領の共和党が伸び悩んでいることを受けて、トランプ氏が激怒しているとも報じられている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     共和党の候補者の何人かは ”俺様”トランプに応援演説に来てほしくなかったようだ

 

         

 

昨日、夕食に「麻婆茄子」「生野菜とツナのサラダ」「白舞茸の味噌汁」を作りました 晩秋の茄子は美味しいですね

 

     

     

         

 

昨夜、東京オペラシティコンサートホールで東京シティ・フィルの第356回定期演奏会を聴きました プログラムは①ヴォーン・ウィリアムズ「トマス・タリスの主題による幻想曲」、②同「2台のピアノのための協奏曲」、③ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」、④同:交響詩「海」です 演奏は②のピアノ=寺田悦子、渡邊喜久雄、指揮=藤岡幸夫です

 

     

 

1曲目はヴォーン・ウィリアムズ「トマス・タリスの主題による幻想曲」です この曲はレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872ー1958)が1910年に作曲、同年9月にグロスター音楽祭で初演されました トマス・タリスはチューダー王朝の代表的作曲家です この作品の大きな特徴は、弦楽四重奏と2つの弦楽合奏団から成る変わった編成です そのため、オケの配置は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスが並び、後方の壁側に弦楽4部各2人とコントラバス1人が横一列に並びます 弦楽四重奏は弦楽各セクションの首席4人がそのままの位置で演奏します。コンマスは戸澤哲夫です

藤岡氏の指揮で演奏に入りますが、彼がプレトークで語っていた通り、後方に配置された弦楽9人の演奏がまるでオルガンの音のように響きます 弦楽四重奏の演奏は戸澤、山本(?)、大友、臼木が担い、いずれも素晴らしい演奏でしたが、ヴィオラの臼木麻弥の演奏が際立っていました フルートの竹山愛、オーボエの本多啓佑の演奏が華を添えました しみじみ良い曲、良い演奏だと思いました

2曲目はヴォーン・ウィリアムズ「2台のピアノのための協奏曲」です この曲は当初1台のピアノのために作曲されましたが、演奏困難との指摘を受けて2台のピアノのための曲に編曲、1946年にロンドンで初演されました 第1楽章「トッカータ:アレグロ・モデラート」、第2楽章「ロマンツァ:レント」、第3楽章「フーガ・クロマティカ・コン・フィナーレ・アラ・テデスカ:アレグロ」の3楽章から成ります

ピアノ演奏の寺田悦子と渡邊喜久雄はご夫婦だそうです 私はプレトークで藤岡氏の話を聞くまで知りませんでした。まだまだ修行が足りません 下手に寺田、上手に渡邊がスタンバイし、藤岡の指揮で第1楽章に入ります 「こ、これがヴォーン・ウィリアムズか」と驚くほど活力に満ちた曲想で、2人のピアノを中心にアグレッシブな演奏が展開しました ピアノのカデンツァによって移行した第2楽章は「ロマンツァ」そのもので、美しいメロディーが抒情的に奏でられました 続く第3楽章は前半がダイナミックなフーガで、2人の丁々発止のカデンツァを挟んで、後半が力強く推進力に満ちた曲想ですが、最後は静かに終結します 滅多に演奏されない曲ですが、ヴォーン・ウィリアムズの知られざる一面を知らされた思いです 藤岡 ✕ シティ・フィルの確かなサポートともども熱い演奏でした

 

     

 

プログラム後半の1曲目はドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862ー1918)がフランスの象徴派の詩人マラルメの詩にインスピレーションを受けて1892年から94年にかけて作曲、1894年にパリで初演されました 印象主義音楽を確立した最初の作品として大きな反響を呼びました

この曲は何と言っても竹山愛のフルート独奏に尽きます 冒頭のソロから夢の世界に誘われます。本多啓佑のオーボエも冴えていました

最後の曲はドビュッシー:交響詩「海」です この曲はドビュッシーが1903年から05年にかけて作曲、1905年にパリで初演されました 第1楽章「海の夜明けから正午まで」、第2楽章「波の戯れ」、第3楽章「風と海との対話」の3楽章から成ります 

藤岡の指揮で演奏に入りますが、終始、静と動のコントラストの音楽表現が素晴らしく、管楽器を中心に色彩感溢れる演奏が展開しました 私は演奏を聴きながら、この曲の初版の表紙に描かれたという葛飾北斎の「神奈川県沖浪裏」を思い浮かべていました 終演後、会場いっぱいの拍手が藤岡氏とシティ・フィルの面々に贈られます 「いつも藤岡幸夫は熱いなあ」と思いながら会場を後にしました

コメント
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