4日(金)。昨日は全国的に文化の日だったようですが、私の場合は毎日が文化の日なのでピンときませんでした 「文化」と「文明」の違いは何か?・・・文化鍋は文明の利器です
来年1月16日(月)19時15分からすみだトリフォニーホール(小)で開かれる「新日本フィル室内楽シリーズ 第155回 打楽器のある室内楽作品の魅力 ~ 山内創一朗プロデュース編」のチケットを取りました プログラム(下のチラシ)を見ると、知っている曲が1曲もないのでチケットを取るかどうか相当迷ったのですが、先日の同シリーズ「 佐藤和彦(チューバ)プロデュース編」の管楽八重奏プログラムが予想以上に素晴らしかったので、期待を込めてチケットを取りました
ということで、わが家に来てから今日で2854日目を迎え、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点説明で後出しじゃんけんを繰り返して批判を浴び、大臣を辞任した山際大志郎経済再生担当相が、自民党の新型コロナウイルス等感染症対策本部長に就任した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
自分に都合の悪いことはすぐに忘れる人に そんな重責が務まるとは 到底思えない
昨日、夕食に娘が職場の同僚から仕入れてきた「サーロインステーキ」を焼きました 付け合わせはブロッコリ、パプリカ、人参、ジャガイモ、アボカドです。あとは卵スープです。とても美味しかったです
ギンレイホールでエバ・ユッソン監督による2021年製作イギリス映画「帰らない日曜日」(104分)を観ました
1924年3月、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかし、二ヴン家に仕えるジェーン(オデッサ・ヤング)は孤児院育ちで帰る家がない そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポール(ジョジュ・オコナー)から密会の誘いが届く 幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす やがて二ヴン家に戻ったジェーンを思いがけない悲しい知らせが待ち受けていた 時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る
この映画は、ブッカー賞作家グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」を映画化し、第一次世界大戦後のイギリスを舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリーです
この映画ではクラシック音楽が1曲だけ使われています 昔から付き合いのある3家族の親たちとエマが、彼女の婚約者ポールを待ちながらレストランの屋外でランチを取っている時、アントニオ・ヴィヴァルディ(1678ー1741)のヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み:第1集『四季』」の協奏曲第2番ト短調「夏」の冒頭のメロディーが流れます この音楽の使い方は印象的です 「四季」の各楽章の冒頭には「ソネット」が付されていますが、「夏」の各楽章には次のような「詞」が付されています
第1楽章「アレグロ・ノン・モルト~アレグロ」
「かんかんと照り付ける太陽の絶え間ない暑さで人と羊の群れはぐったりしている 松の木も燃えそうに熱い。カッコウの声が聞こえる。そしてキジバトの囀りが聞こえる 北風がその風を突然脇へ追い払う。やってくる嵐が怖くて慄く」
第2楽章「アダージョ」
「稲妻と雷鳴の轟きで眠るどころではないブヨやハエが周りに凄まじくブンブン音を立てる」
第3楽章「プレスト(夏の嵐)」
「ああ、彼の心配は現実になってしまった 上空の雷鳴と雹(ひょう)が誇らしげに伸びている穀物を打ち倒した」
映画のランチのシーンでは、3家族の親たちは「ポールが来るまで待ちましょう」と言いますが、エマだけは「彼はどうせ来ないからもう始めましょう」と主張してランチが始まります その時に、ヴィヴァルディが流れてきますが、この時の音楽は「夏の暑さのようにやるせない気持ち」「なぜポールはなかなか来ないのだろう? 何かあったのではないか?」という不安な気持ちを表しています やがてやってくる嵐は誰も知る由がありません その同じ時間に、ポールはジェーンと逢瀬を楽しみ、ポールが「約束があるから」と言い残して車でランチの会場に向かいます しかし、その途中で彼は列車事故に巻き込まれて死んでしまいます 明らかに彼は親が決めた結婚に反発し、エマを愛してはいなかった。彼の死が事故なのか自殺なのかは容易に想像がつきます この時に流れた「夏」の第1楽章冒頭の音楽(親たちやエマの不安の象徴)は、やがてやってくる第3楽章「プレスト」の夏の嵐(ポールの死)を暗示しています
私は映画を観てクラシック音楽が使われていると、なぜそのシーンでその音楽が使われたのかが気になってしまい、自分なりに妄想を膨らませます 本当のところは監督にしか分かりませんが、妄想は楽しいものです