12日(土)。来年3月26日(日)15時からミューザ川崎シンフォニーホールで開かれる「第12回 音楽大学フェスティバルオーケストラ」公演のチケットを取りました プログラムは①ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」、②伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」、③ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」です 演奏は首都圏9音楽大学からの選抜メンバー、指揮は井上道義です 本当は25日(土)東京芸術劇場での同一プログラム公演を取りたかったのですが、この日は上岡敏之 ✕ 新日本フィルのブルックナー「第8番」のコンサートがあるので、26日にしました 井上道義の指揮による伊福部昭とストラヴィンスキーとなれば、聴かないわけにはいきません
東京シティ・フィルの2023年度定期演奏会プログラムが発表されました
東京シティ・フィルには東京オペラシティコンサートホールで開かれる「定期演奏会」と、「ティアラこうとう定期演奏会」があります
Ⅰ「定期演奏会」(19時開演、1月のみ14時開演)のプログラムは以下の通りです。
5月10日(水)①ブリテン「シンフォニア・ダ・レクイエム」、②オネゲル「交響曲第3番”典礼風」他:高関健指揮、山根一仁=ヴァイオリン。
6月9日(金)①シベリウス「悲しきワルツ」、②グリーグ「ピアノ協奏曲」、③吉松隆「交響曲第3番」:藤岡幸夫指揮、務川慧悟=ピアノ。
7月7日(金)①リャードフ「交響詩『キキーモラ』」、②スクリャービン「交響曲第4番”法悦の歌”」:秋山和慶指揮。
9月1日(金)①リゲティ「ルーマニア協奏曲」、②同「ヴァイオリン協奏曲」、③バルトーク「管弦楽のための協奏曲」:高関健指揮、荒井英治=ヴァイオリン。
10月4日(水)①シューベルト「交響曲第5番」、②同「交響曲第8番”ザ・グレート”」:飯守泰次郎指揮。
11月30日(木)〇プッチーニ「トスカ」(演奏会形式):高関健指揮、木下美穂子(トスカ)他。
1月13日(土)〇調整中:沖澤のどか指揮。
2月2日(金)①ロッシーニ「歌劇『チェネレントラ』序曲」、②菅野祐悟「ヴァイオリン協奏曲」(世界初演)、③サン=サーンス「交響曲第3番」:藤岡幸夫指揮、神尾真由子=ヴァイオリン、石丸由佳=オルガン。
3月8日(金)①シベリウス「交響詩『タピオラ』」、②マーラー「交響曲第5番」:高関健指揮。
Ⅱ「ティアラこうとう定期演奏会」(15時開演)のプログラムは以下の通りです。
4月15日(土)①メンデルスゾーン「序曲『フィンガルの洞窟』」、②ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、③シューベルト「交響曲第6番」:高関健指揮、吉田南=ヴァイオリン。
9月9日(土)①ヴェルディ「歌劇『シチリア島の夕べの祈り』序曲」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第26番」、③プロコフィエフ「バレエ『ロメオとジュリエット』組曲より:藤岡幸夫指揮、角野隼斗=ピアノ。
11月23日(木・祝)①ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」、②ドヴォルザーク「序曲三部作『自然と人生と愛』」:松本宗利音指揮、朴蔡姫=ギター。
1月27日(土)①モーツアルト「交響曲第32番」、②カーゲル「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」、③R.シュトラウス「交響詩『ドン・ファン』」、④同「交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』」:高関健指揮、目等貴士=ティンパニ。
以上の通り「定期演奏会」も「ティアラこうとう定期演奏会」も、指揮者・ソリストともにほとんど日本人で揃えています 指揮者については下手な外国人を招くのは最初からやめて、高関健、飯守泰次郎、藤岡幸夫の”鉄壁の3人”を中心に、話題の沖澤のどかや松本宗利音を加えるなど極めて堅実な路線を取っています ソリストについても、山根一仁、務川慧悟、吉田南、角野隼斗といった人気・実力ともに備えた若手の演奏家を中心に招いています 海外からの指揮者や演奏家を招聘しないという方針の背景には、他のほとんどのオーケストラが税制上有利な「公益財団法人制度」を採用している中で、「一般社団法人制度」を採用している東京シティ・フィルの厳しい台所事情があると思われます しかし、それが反って独自のプログラミングと魅力的な出演アーティストの選択に繋がっています したたかな生き残り戦略と言うべきでしょう
プログラムと出演者から、「定期演奏会」は継続し、「ティアラこうとう定期演奏会」は新規申し込みしたいと思います
ということで、わが家に来てから今日で2861日目を迎え、米中間選挙で大差をつけて再選を果たしたフロリダ州のロン・デサンティス知事(44歳・共和党)を、ドナルド・トランプ前大統領(76歳・同)が10日夜、「彼は軽量級で平均的な政治家だ」と論評、成功したのはトランプ氏の支援によるところが大きいと批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
デサンティス氏は2024年の大統領選の共和党候補者として名前が挙がっている
昨日、夕食に2週間に1度のローテにより「鶏の唐揚げ」を作りました 何回食べても飽きません 唐揚げにはサッポロCLASSICです
沢辺有司著「図解 いちばんやさしい地政学の本」(彩図社)を読み終わりました 沢辺有司氏は横浜国立大学教育学部総合芸術学科卒業。フリーライター。編集プロダクション勤務を経て、渡仏。アート、旅、歴史、語学を中心に書籍、雑誌の執筆・編集に携わる。「図解 いちばんやさしい~」シリーズほか著書多数
著者は「はじめに」で次のように述べています
「ロシアのウクライナ侵攻や切迫する台湾有事、北朝鮮のミサイル発射など、物騒なニュースが絶えない なぜこうした問題が起きているのかを考えるとき、さまざまな解釈の方法がある 1つには歴史を紐解くことで見えてくることがある。ウクライナ危機についていえば、『プーチンが、旧ソ連の領域を取り戻そうとしている』などと解釈できる 一方、地図をベースとした『地政学』を使うと、少し違った見方になる。『ウクライナのような、大国と大国の間にはさまれたバッファゾーン(緩衝地帯)はいつの時代でも紛争が起きやすい』と解釈される 『地政学』とは、地図をもとにその国の政治や軍事を考えていく学問である」
本書は次の7章から構成されています
第1章「地政学とは何か?」
第2章「アメリカの地政学(世界をかき回す覇権国家)」
第3章「ロシアの地政学(帝国主義へ回帰する北の大国)」
第4章「中国の地政学(アジアから世界の覇権をねらう)」
第5章「ヨーロッパの地政学(「地域」と「世界」の間で揺れる)」
第6章「中近東の地政学(紛争と大国の思惑が渦巻く)」
第7章「アジアの地政学(大国の情勢を映す)」
第1章の中で、著者は「地政学とは、簡単に言えば『軍事戦略の理論』である。地図を戦略的に見て、どうやって空間を支配するのかを考えるものである」とし、「それぞれの国は、ずっと同じ地理的条件の上に成り立っていて、その条件を抜きにして戦略を練ることはできない」と解説します。そして、次のように説明します
「地理的条件を出発点とする地政学には2つの基本的な概念がある 『シー・パワー(海洋国家)』と『ランド・パワー(大陸国家)』である。海に強い『シー・パワー』には、島国のイギリスや日本がある。アメリカも大西洋と太平洋に挟まれているので、大きな島国と見ることができて、『シー・パワー』の国に分類される 陸に強い『ランド・パワー』には、ロシアやドイツ、フランス、中国がある 少し前までの世界は、イデオロギーという物語によっておおわれていたが、今やそのベールがはがされ、地政学的な戦略が前面に出てきている その象徴はロシアのプーチン大統領だ。プーチンは『自国の地政学的な利益』のためといって、クリミアやウクライナに介入して、領土拡張を窺っている 中国の習近平は、南シナ海に人工島を建設して海洋進出を強めるほか、台湾統一を目論んでいる。そのやり方は法を無視した力による現状変更だ アメリカのトランプ前大統領は、『自国の利益を守る』という理由で、自らの覇権に挑む国を抑え込んだ。ところが、バイデン大統領には地政学的リスクの認識がない プーチンと習近平はこれを見透かしている。イデオロギーという理想的な物語で語られる時代は終わり、かつての帝国主義時代のように地政学で考える時代になっている」
第3章「ロシアの地政学(帝国主義へ回帰する北の大国)」の中で、著者は次のように語っています
「ウクライナはロシアと欧米の中間のバッファゾーンにあるので、地政学的にどうしても紛争が避けられない運命にある 例えば、第二次世界大戦中には、ドイツとロシアがウクライナで衝突し、この地が独ソ戦の舞台となった。ウクライナ人はソ連兵として前線に送り出されたり戦闘に巻き込まれ、800~1400万人が死亡したといわれている ソ連崩壊以降、東欧諸国はアメリカを中心とした軍事同盟NATO(北大西洋条約機構)に加盟した。その結果、NATO勢力はロシアの目の前まで迫ってきた。ロシアと国境を接するバルト3国のエストニアやラトビアはNATO加盟国である。残りはウクライナだけになった 東西の境界線がウクライナにまで移動してきたので、ここで紛争が起きたということである 2019年にウクライナは憲法を改正し、将来的なNATO加盟の方針を決めた。NATOの東方拡大の脅威がある限り、プーチンはウクライナから引くことは出来ない そもそも冷戦終結後、東西陣営間で『NATOは東方に拡大しない』という約束があったとされ、これを反故にされているというのがプーチンの主張である。一方でプーチンがしたたかなのは、西側陣営の弱みを握っていることである。2014年のウクライナ危機以降、EUは『脱ロシア依存』を掲げ、エネルギー資源の多様化を目指してきたが、逆にドイツやフランスを中心にロシア産の天然ガスの輸入量は増えている 2020年のEUの天然ガス輸入量の4割がロシア産である プーチンの目指すところはウクライナをバッファゾーンとして維持することだ ウクライナを併合すると、バッファゾーンが消滅し、西側と直接対峙することになり、リスクとコストが高まるだけなので、地政学的には良い戦略とは言えないからだ」
これについては、最近のロシアの戦い方を見る限り、ロシアはウクライナの政権交代により傀儡政権を樹立するのは諦めて、ウクライナの東部地域を併合し、さらには国全体をロシアの領土とする意図を持っているように思われます 現実には大失敗に終わるように思われますが
本書では以上のほか、習近平政権による海洋戦略の危うさ、ユーラシア支配を狙った「一帯一路」の行き詰まり、台湾統一の危機などの中国の動向をはじめ、世界各地域における興味深い情報が満載です 本書の最大の特徴は非常に分かりやすい解説です とくにポイントとなる部分はゴシック体で表記し、図解を多用するなど、著者の主張したい重要なことが視覚化できて理解が深まる点です いま世界で起きている出来事が「地政学」という視点から学べる最良のテキストとして強くお薦めします