人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

井上道義 ✕ N響で 伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」、ショスタコーヴィチ「交響曲第10番」を聴く / 東京春祭:ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のチケットを取る

2022年11月14日 07時02分56秒 | 日記

14日(月)。「東京・春・音楽祭2023」のワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のチケットを取りました 4月9日(日)15時開演の公演です 演奏はマレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団。サンス・ザックス=エギルス・シリンス、ベックメッサー=アドリアン・エレート、エファ=ヨハン二・フォン・ヴンドザム他です

確保した席は、前日取った3月30日の「仮面舞踏会」の席より一つ奥に入った1階R列の通路から3つ目(A席)です ヤノフスキのワーグナーは最高です

ということで、わが家に来てから今日で2863日目を迎え、ロシアのラブロフ外相は13日、訪問先のカンボジアで開かれた東アジアサミットで、米国などからウクライナ情勢を巡り「全く容認できない言葉があった」と記者団に述べたとタス通信が伝えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プーチン、金正恩、習近平と共に 嫌われ者ワースト10に入ったとでも言われたか

 

         

 

昨日、NHKホールでNHK交響楽団の11月度A定期公演(2日目)を聴きました プログラムは①伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」、②ショスタコーヴィチ「交響曲第10番 ホ短調 作品93」です 指揮は2024年末に指揮を引退すると宣言している井上道義です

それにしても、N響のコンサートは良く入りますね 満席に近いのではないだろうか

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは伊藤亮太郎です

1曲目は伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」です この曲は伊福部昭(1914ー2006)が1954年に「タプカーラ交響曲」として作曲、1979年に改訂し「シンフォニア・タプカーラ」に改題。1955年1月26日にセヴィツキー指揮インディアナポリス交響楽団により初稿版初演、1980年4月6日に芥川也寸志指揮新交響楽団により改訂版初演 「タプカーラ」はアイヌの踊りにちなんで名づけられました 第1楽章「レント・モルト ~ アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」の3楽章からなります

井上のタクトで第1楽章が低弦による重厚な音楽で開始されます    まるで黒澤明の映画音楽のような古風な響きです(もちろん、黒澤映画の音楽と言えば早坂文雄ですが)。徐々にテンポアップしアレグロに移ると、まさにゴジラの「伊福部ワールド」全開です 同じ音型が執拗に繰り返されるオスティナートが堪りません こういうエキサイティングな音楽は井上道義の独壇場です 第2楽章では弦楽器が美しく響きます 第3楽章では再びリズム中心の激しい音楽がアグレッシブに演奏されます 終結部はオケの全員が演奏したまま立ち上がり、大興奮の中、曲を閉じました 井上は「どんなもんだい」という得意顔 会場はやんややんやの大喝采です エンターテイナー井上道義はこの日も健在でした

 

     

 

プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第10番 ホ短調 作品93」です この曲はドミートリ・ショスタコーヴィチ(1906ー1975)が1953年6月から10月にかけて作曲、同年12月17日にエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルにより初演されました 本作品の発表はソヴィエト当局から批判を浴びた「交響曲第9番」から8年後となりますが、この年(1953年)の3月5日にスターリンが死去しています この曲はその直後に作曲されたことになります 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「アレグレット」、第4楽章「アンダンテ~アレグロ」の4楽章から成ります

1曲目は比較的ラフな服装で指揮していた井上は、燕尾服にお色直しして登場します 尊敬する作曲家に対する敬意からだろうか また、1曲目ではタクトを持って指揮していた井上ですが、ショスタコーヴィチでは両手で指揮をとります

第1楽章はクラリネット、フルート、オーボエ、ファゴットといった木管楽器群が素晴らしい演奏を展開します 中間部では弦楽器が渾身の演奏を繰り広げます 第2楽章に入ると一転、超高速演奏による疾風怒濤のスケルツォが展開し、息つく間もありません 一説によると、この楽章はスターリンの暴力性を表していると言われていますが、半端なく疾走感溢れる激しい音楽です 第3楽章では中間部でショスタコーヴィチと親密な関係のあった女性エリミーラの音名象徴(ミラミレラ)をホルンが奏でます ファゴット・水谷上総の息の長い抒情的な演奏が光りました 第4楽章でもファゴットが大活躍します フィナーレは咆哮する金管、吠える木管、渾身の弦楽器、炸裂する打楽器により”勝利の音楽”が高らかに奏でられました

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返され、打楽器奏者・黒田英実さんから井上ミッキーに花束が贈呈されました

 

     

 

この日の演奏は、井上のライフワークであるショスタコーヴィチの交響曲の集大成と言える名演でした

 

     

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする