人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ジョナサン・ノット ✕ アンティエ・ヴァイトハース ✕ 東響でシューマン「ヴァイオリン協奏曲」、ベートーヴェン「交響曲第2番」他を聴く ~ 東響第706回定期演奏会

2022年11月27日 07時06分57秒 | 日記

27日(日)。来年1月28日(土)の新国立オペラ「タンホイザー」と東京シティ・フィル「第357回定期演奏会」が同じ14時開演でダブってしまうので、振替制度のある新国立オペラを1月31日(火)14時開演の部に振り替えました

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2876日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は25日、ウクライナでの「特別軍事作戦」に参加する兵士の母親らとモスクワで懇談し、「子どもを失った悲しみは何物にも代えがたい」とし、「私や指導者全員が痛みを分かち合っていることを知ってほしい」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プーチンは兵士の命など何とも思っていない 国と子供とどっちが大事か考えるべき

 

         

 

昨夜、サントリーホールで東京交響楽団の第706回定期演奏会を聴きました プログラムは①シューマン「マンフレッド」序曲、②同「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調」、③ベートーヴェン「交響曲第2番 ニ長調 作品36」です   演奏は②のヴァイオリン独奏=アンティエ・ヴァイトハース、指揮=ジョナサン・ノットです

 

     

     

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置。コンマスはグレブ・ニキティンです 管楽器を見渡すと、フルートには東京シティ・フィル首席の竹山愛さんが客演しています。珍しいですね

1曲目はシューマン「マンフレッド」序曲です     この曲はロベルト・シューマン(1810ー1856)がイギリスの詩人ジョージ・ゴードン・バイロン卿の詩劇「マンフレッド」に触発されて1848年に作曲した作品です

ノットの指揮で演奏に入ります。後輩のブラームスに通じる”ほの暗い情熱”を感じさせる音楽が会場を満たしました

2曲目はシューマン「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調」です この曲は名ヴァイオリニスト、ヨアヒムのために1853年に作曲されましたが、演奏困難などの理由で幾たびか初演が延期となり、最終的には1937年11月にクーレンカンプの独奏、カール・ベーム指揮ベルリン・フィルにより初演されました 第1楽章「力強く、速すぎないテンポで」、第2楽章「ゆっくりと」、第3楽章「生き生きと、しかし速くなく」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏のアンティエ・ヴァイトハースはクライスラー国際、バッハ国際、ハノーファー・ヨーゼフ・ヨアヒム国際の3つのコンクールで優勝を果たしています 現在 母校のハンス・アイスラー音楽大学ベルリンで教授として後進の指導に当たっています

グリーンの衣装に身を包まれたヴァイトハースが登場し、ノットの指揮で演奏に入ります 彼女は楽譜を見て演奏しますが、第1楽章を聴く限り相当技巧的で演奏が難しそうです しかし、彼女は確かな技巧の裏付けの元、変幻自在に様々な音色でシューマンの世界を描いていきます 第2楽章はロマン溢れる演奏でした 第3楽章はノット ✕ 東響の確かなバックに支えられ、リズム感よく生き生きと演奏、華やかなフィナーレを飾りました

彼女の使用楽器はストラディバリウスのような歴史的なヴァイオリンではなく、ペーター・グライナー製(2001年)とのことですが、完璧に弾きこなしていました こういうのを日本では「弘法筆を選ばず」と言います

会場いっぱいの拍手にヴァイトハースは、バッハ「パルティータ第2番」よりサラバンドを鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

 

     

 

プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第2番 ニ長調 作品36」です この曲はルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1800年から翌02年にかけて作曲、1803年4月5日にアン・デア・ウィーン劇場で初演されました 第1楽章「アダージョ・モルト ~ アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

ノットの指揮で第1楽章が開始されます 穏やかな序奏部に続き、アレグロに入りますが、相当速いテンポで演奏が進みます 荒絵理子のオーボエ、竹山愛のフルートが素晴らしい ホルンの2人も冴えています。そして、固いマレットで打ち込まれるティンパニが心地よいリズムを刻みます 第2楽章のアダージョは傑作です。とても美しい音楽です この曲の大きな特徴は、第3楽章に「メヌエット」ではなく「スケルツォ」を採用したことです 強弱の変化の激しい音楽が繰り広げられます 第4楽章は緊張感のある音楽で幕開けしますが、その後はテンポアップして躍動感あふれる演奏が極めて速いテンポで展開します 実に爽快な演奏でした

カーテンコールが繰り返され、そこかしこでスマホがノットに向けられていました

 

     

コメント
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