人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

読響2023/2024シーズンプログラム発表 / 芸劇ブランチコンサート「第21回 名曲リサイタル・サロン 堀正文」でベートーヴェン「スプリング・ソナタ」、フランク「ヴァイオリン・ソナタ」を聴く

2022年11月10日 07時00分37秒 | 日記

10日(木)。読売日響の「2023/2024シーズンプログラム」が発表されました 読響には①定期演奏会(サントリーホール)、②名曲シリーズ(同)、③土曜/日曜マチネーシリーズ(東京芸術劇場)、④横浜マチネーシリーズ(みなとみらいホール)、⑤大阪定期演奏会(フェスティバルホール)があります

各シリーズ(横浜、大阪を除く)のラインナップで、個人的に興味のある公演を挙げると以下の通りです

定期演奏会(サントリーホール)

 4月度:マーラー「第5番」他(アントネッロ・マナコルダ指揮)

 5月度:シューマン「ピアノ協奏曲」、ニールセン「第5番」(上岡敏之指揮、エリソ・ヴィルサラーゼ=ピアノ)

 9月度:ブルックナー「第4番」他(マリオ・ヴァンツァーゴ指揮)

 12月度:ルトスワフスキ「管弦楽のための協奏曲」他(シルヴァン・カンブルラン指揮)

 1月度:R.シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」他(セバスティアン・ヴァイグレ指揮)

 3月度:ラヴェル「ピアノ協奏曲」他(マリー・ジャコ指揮、小曽根真=ピアノ)

名曲シリーズ(サントリーホール)

 6月度:ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、チャイコフスキー「第4番」(アレクサンダー・ソディ指揮、反田恭平=ピアノ)

 8月度:ブルックナー「第8番」(ローター・ツァグロゼク指揮)

 9月度:バルトーク「管弦楽のための協奏曲」、シャミナード「フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ」(ギエドレ・シュレキーテ指揮、エマニュエル・パユ=フルート)

 11月度:ドヴォルザーク「管楽セレナード」、シチェドリン「カルメン組曲」他(シルヴァン・カンブルラン指揮)

 12月度:ベートーヴェン「第九」(ヤン=ウィレム・デ・フリーント指揮、森谷真理=ソプラノ他)

 1月度:ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」、シューマン「第1番」(セバスティアン・ヴァイグレ指揮、藤田真央=ピアノ)

土曜/日曜マチネーシリーズ(東京芸術劇場コンサートホール)

5月度:エルガー「ヴァイオリン協奏曲」、R.シュトラウス「死と変容」他(沖澤のどか指揮、三浦文彰=ヴァイオリン)

6月度:ショパン「ピアノ協奏曲第2番」、チャイコフスキー「第5番」(ケレム・ハサン指揮、アレクサンダー・ガジェヴ=ピアノ)

9月度:バルトーク「ヴァイオリン協奏曲第1番」、ベートーヴェン「第5番」(マリオ・ヴェンツァーゴ指揮、ヴェロニカ・エーベルレ=ヴァイオリン)

12月度:ベートーヴェン「第九」(ヤン=ウィレム・デ・フリーント指揮、森谷真理=ソプラノ他)

1月度:ウェーバー「クラリネット協奏曲」、ベートーヴェン「第6番」(セバスティアン・ヴァイグレ指揮、ダニエル・オッテンザマー=クラリネット)

3月度:ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」、ブラームス「第4番」(マリー・ジャコ指揮、アレクサンドル・メル二コフ=ピアノ)

現在、私は「定期演奏会」の定期会員ですが、継続するか別のシリーズに移るか迷うところです 「名曲シリーズ」のソリスト(反田恭平、藤田真央)は魅力です 他のオーケストラの公演日程とのダブりがないかどうかも含めて慎重に検討し、シリーズと日程を確定したいと思います

ラインナップの詳細は、https://yomikyo.or.jp/2022/11/2023yomikyo.pdf をご覧ください

ということで、わが家に来てから今日で2859日目を迎え、米CNNテレビなどによると、ロシア海軍太平洋艦隊の歩兵部隊が、ウクライナ連邦ドネツク州で「不可解な戦闘」に投入され、4日間で約300人が死傷したと軍上層部を批判する書簡を、同艦隊の本拠地があるロシア沿海地方のコジェミャコ知事に送ったことが分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「不可解な戦闘」とは ロシアがウクライナを侵略していること自体を指している

 

         

 

私がいつも利用している地下鉄都営三田線は、今年度から8両編成の新型車両(6500型)が走行しています このドアが開くたびに私は小さく呟きます。  頑張れ ウクライナ

 

     

 

         

 

昨日、夕食に「赤魚の粕漬け焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「マグロの山掛け」「豚汁」を作りました もっと魚を食べなくては、と思っています

 

     

 

         

 

昨日、東京芸術劇場コンサートホールで芸劇ブランチコンサート「第21回 名曲リサイタル・サロン ~ 堀正文」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 ”春” 作品24」、②フランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です 演奏はヴァイオリン=堀正文(元N響コンマス)、ピアノ=清水和音です

「名曲リサイタル・サロン」は3回ほどパスしたので久しぶりです この日も1階席を中心にかなり埋まっています

ナビゲーターの八塩圭子さんが登場します 彼女によると、この日は2階席に高校生の団体が鑑賞に来ているとのことでした そういえば、開演前に芸術劇場の脇の広場にそれらしき若者たちが大勢たむろしていました 八塩さんが2階席に向かって「皆さん、昨夜の皆既月食、観ましたか~?」と声をかけると、2階席から「観ました~」という元気な声が返ってきました 若いってそれだけで価値がありますね ところで、高校生に教育活動の一環としてクラシック・コンサートを聴いてもらうのは素晴らしい試みだと思います 先日も東京シティ・フィルの定期演奏会に高校生らしき集団が聴きに来ているのを見ましたし、新国立劇場では「高校生のためのオペラ鑑賞教室」を20年以上にわたり開催しています クラシック聴衆の高齢化が叫ばれて久しい中、社会に出る前の青少年にクラシックファンを作っておくことはオーケストラやオペラ団体にとって喫緊の課題となっています

目を新聞業界に転じると、「若者の活字離れ・新聞離れ」の危機感から、「近い将来の新聞読者」を育てるために今から30年以上前から、新聞を学校の教材として活用してもらうNIE運動(Newspaper In  Education = 教育に新聞を)を展開してきました   残念ながら、その後のインターネットの普及・拡大とスマホの登場により新聞購読者の減少傾向は拡大してしまいましたが、もしNIE運動を継続していなかったらその傾向は早まっていたのは間違いありません

「聴衆の高齢化」を背景にコンサートを聴く人が減少していく危機感から、クラシック音楽業界でも「近い将来の定期会員」を育てるため、クラシックコンサートの鑑賞を学校教育の一環として採用してもらう運動(Classic  Concert  in  Education とでも呼ぶか)が必要ではないだろうか すでに「アウトリーチ」活動の一環として学校に「出張演奏」しているケースもあると思いますが、音響の悪い体育館や教室ではなく、コンサートホールで本物のクラシック音楽を聴くのは特別の感動があると思います オーケストラやオペラ団体は、そのような視点から「定期演奏会」に中・高生を呼び込むよう学校に働きかけた方が良いのではないかと思います

 

     

 

さて、本番です 1曲目はベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 ”春” 作品24」です    この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1800年から翌01年にかけて作曲した作品です    第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」、第4楽章「ロンド:アレグレット・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

堀正文のヴァイオリン、清水和音のピアノで第1楽章が開始されます ベートーヴェンより前の時代のヴァイオリン・ソナタは「ヴァイオリンのオブリガード(伴奏)付きピアノ・ソナタ」でしたが、モーツアルトの後期あたりからヴァイオリンとピアノが対等に演奏される「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」が作られるようになりました 2人の演奏を聴いているとそのことが良く分かります。まさに丁々発止のやり取りで音楽が進みます 堀氏はもっととっつきにくい人かと思っていましたが、演奏を聴くと優しさに溢れていて、優しい人柄がそのまま演奏に現れているのかな、と思ったりしました 「小春日和」のこの日に相応しい心温まる演奏でした

 

     

 

ここで八塩さんが2人にインタビューします それによると、2人の演奏上の付き合いは40年以上になるとのことです 堀氏の一番の思い出は、ある冬に秩父にあるホールでレコーディングをした時に寒かったことだそうです これについては清水氏が「録音する時は余計な音が出てはいけないので、空調(暖房)を切ってから演奏するわけです 演奏していると寒くなってくるので、止めて、暖房を入れて、また止めて、また演奏をして、ということを繰り返しました あの時は本当に寒かったです」とフォローしました 2人とも録音は冬にやるべきではないと認識したそうです 録音中は空調を止めるとは初めて知りました

2曲目はフランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です この曲はセザール・フランク(1822ー1890)が名ヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイの結婚祝いのために1886年に作曲、同年ブリュッセルでイザイにより初演されました 第1楽章「アレグレット・ベン・モデラート」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「レチタティーヴォ ~ ファンタジア、ベン・モデラート ~ モルト・レント」の3楽章から成ります

2人が再登場して演奏に入ります 堀氏はゆっくりとしたテンポで、じっくりとヴァイオリンの美しい音色を聴かせるように演奏、清水氏がピタリと付けました こういうのを「円熟の演奏」というのだろうと思いました 2階席の高校生たちも良い経験になったことでしょう 数年後 どこかのコンサート会場で会うのを楽しみにしたいと思います

 

     

コメント (2)
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