人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

指揮界にフィンランド旋風 (クラウス・マケラほか)~ 日経の記事から / アダム・ニー & アーロン・ニー 監督「ザ・ロスト・シティ」を観る ~ ハリーポッターのあの人も出演:新文芸坐

2022年11月07日 07時01分49秒 | 日記

7日(月)。昨日の日経朝刊「文化時評」に瀬崎久見子編集委員による「指揮界にフィンランド旋風 ~ 楽器もできる二刀流の俊英がマニュアルなしに自分で考える」という見出しの記事が載っていました 超略すると次の通りです

「フィンランドは今、クラシック音楽界で注目されている 力のある演奏家、とくに指揮者を排出しているのだ 目下、最大のスターはクラウス・マケラだろう。1996年生まれの26歳で、音楽監督を務めるパリ管弦楽団と共に10月に来日した 2027年からはオランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任する どちらも20代をトップ指揮者に指名することなどめったにない権威あるオーケストラだ 今年22歳でラトビア国立交響楽団の音楽兼芸術監督に就任したタルモ・ぺルトコスキはマケラ以上の才能という声もある 1994年生まれの女性指揮者エミリア・ホーヴィングは今夏、読響に登壇し元気いっぱいの指揮を披露した 30代には英国のフィルハーモニア管弦楽団首席指揮者のサントゥ・マティアス・ロウヴァリが、40代にはピエタリ・インキネン(※日本フィル首席指揮者)が、50代にはサカリ・オラモが、60代にはエサ・ペッカ・サロネンがいる 人口約550万人の小国としては驚くべき”打率”である 指揮界にフィンランド旋風が吹いている しかも、60代のサロネンから20代のマケラまで、ほぼ全員が同じ学校の出身で、習った教師も同じ シベリウス音楽院と、今年で92歳になるヨルマ・パヌラである フィンランド音楽界と20年以上交流してきた指揮者で、日本シベリウス協会会長でもある新田ユリさんは『まずは皆、楽器奏者として相当なレヴェルです』という サロネンはホルン奏者で作曲家でもある。マケラはチェロ奏者、ぺルトコスキはピアニストとしても活動する。どの国の指揮者も皆、何かの楽器を学んでいる。しかし、新田さんによればフィンランドの場合、楽器もほぼ一流 いわば指揮と楽器の二刀流だ 『しっかり楽器を勉強してから音楽院で指揮を学ぶ。フィンランドの学生はすごく耳がよくて、10代前半でもオーケストラの音程の間違いくらいはすぐに指摘できる』という 高齢のパヌラは、今はこうした学生の中から、指揮のコンクールやマスタークラス(上級者向け講習会)に参加する若者を中心に指導しているという 『パヌラは、作品の本質と それをどうすればオーケストラに伝えられるのかを、指揮者に徹底的に考えさせる』と新田さんは語る とくに『余計なことをするな』『ダンスじゃないんだ』という言葉が印象に残っているという。格好いい身ぶり手ぶりなどいらない、どうしても必要なことだけをしろ、ということだ オーケストラにこんな指示をするときは、こう動け、などという『型』は教えない。楽器もできる二刀流の俊英がマニュアルなしに自分で考える。そういう人材を育てているのだろう 日本も学ぶべきことがありそうだが、新田さんはシベリウス音楽院のトップからこんな言葉を聞いたことがあるという。『日本からも近年、たくさんの方が視察に来ます。でも教育は本来、それぞれの地域の文化や歴史に根差して、独自に組み立てるべきものではないだろうか』。耳の痛いコメントである

私も常々、「人口の少ないフィンランドから優秀な指揮者が数多く輩出されているなぁ」とは思っていましたが、同じ音楽院で同じ教師に師事していたことは初めて知りました やっぱり芸術は指導者次第であるとつくづく思いました

ということで、わが家に来てから今日で2856日目を迎え、「ぎふ信長まつり」の信長公騎馬武者行列が6日午後1時から岐阜市であり、俳優の木村拓哉さんと伊藤英明さんが参加、木村さんが凛々しい表情で扇子を持った右手を振り上げ、「皆の者、出陣じゃ」と声をあげると、ファンや観光客から歓声が上がり拍手が起きた  というニュースを見て独白を語るモコタロです

 

     

     ファン「その扇子、スマップ利かせて投げて~」拓哉「それを言うならスナップ!」

 

         

 

新文芸坐で2022年製作アメリカ映画「ザ・ロスト・シティ」(112分)を観ました

恋愛小説家のロレッタ(サンドラ・ブロック)は、新作であるロマンティックな冒険小説の宣伝ツアーに強引に駆り出される 作品の主人公を演じるセクシーなモデル、アラン(チャニング・テイタム)の軽薄な態度に苛立ちを募らせるロレッタの前に、謎の大富豪フェアファックス(ダニエル・ラドクリフ)が出現する フェアファックスはロレッタの小説を読んで彼女が伝説の古代都市と秘宝の場所を知っていると確信し、彼女を南の島へと連れ去ってしまう ロレッタを救うべく島へ向かったアランは彼女を発見し、ともに脱出を目指すが、大自然の過酷な環境の中で思わぬトラブルに見舞われる

 

     

 

この映画を観て何に驚いたかと言えば、謎の大富豪フェアファックスを演じたダニエル・ラドクリフの変貌ぶりです 言うまでもなく、1989年生まれ、現在33歳のラドクリフは「ハリーポッター」シリーズの主人公ハリーを演じた俳優です ハリーポッター以来、彼の出演した映画を観たことがなかったので、その変わりようにビックリしました まさに少年のヒーローから中年の悪役への変身です 同じハリーポッターシリーズでハーマイオニーを演じたエマ・ワトソン(1990年生まれ)が2017年のディズニー映画「美女と野獣」実写版の美女・ベルを演じて世界中で人気になり、莫大な資産を築いたのと対照的です

さて、この作品は主演のサンドラ・ブロックがプロデュースも手掛けているそうですが、はっきり言って 同じアクション・アドヴェンチャーの名作「インディージョーンズ」(ジョージ・ルーカス&スティーブン・スピルバーグ)には遠く及ばない駄作だと思います 思わず笑ってしまうシーンもありますが、あまりにも笑わせようとする意図が見え見えで、作為を感じます

本当に面白い作品は理屈抜きでワクワクドキドキして思わず笑ってしまうものです ブラッド・ピットを起用したりして豪華キャストを揃えていますが、それだけのことです 女優は女優に専念し製作側に回らない方が良いという見本みたいな作品です

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