人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

レナード・スラットキン ✕ レイ・チェン ✕ N響でメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」、ヴォーン・ウイリアムズ「交響曲第5番」他を聴く ~ N響11月度Bプロ2日目定期公演

2022年11月25日 07時00分39秒 | 日記

25日(金)。わが家に来てから今日で2874日目を迎え、ロシア大統領府のドミトリー・ぺスコフ報道官は23日、ウクライナ侵攻について「特別軍事作戦の未来と成功は疑う余地がない」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     そうでも言わないと やってらんないからね  本音は早く終わってほしいんじゃね?

 

         

 

昨日、夕食に「肉じゃが」「生野菜とツナのサラダ」「エビ団子スープ」を作りました  肉じゃがは30分近くコトコト煮込んだので、味がよく浸み込みました

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールでN響11月度Bプロ2日目定期公演を聴きました プログラムは①ヴォーン・ウィリアムズ「富める人とラザロ」の5つのヴァリアント、②メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」、③ヴォーン・ウィリアムズ「交響曲第5番 ニ長調」です    演奏は②のヴァイオリン独奏=レイ・チェン、指揮=レナード・スラットキンです

レナード・スラットキンは1944年ロサンゼルス生まれ。セントルイス響、ワシントン・ナショナル響、デトロイト響、リヨン国立管弦楽団の各音楽監督を歴任、N響には1984年以来数年おきに客演しています

 

     

 

1曲目はヴォーン・ウィリアムズ「富める人とラザロ」の5つのヴァリアントです この曲はラルフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872ー1958)がニューヨークの万国博のために1939年に作曲、同年ニューヨークで初演されました 「富める人とラザロ」は新訳聖書の金持ちと貧者ラザロの寓話を元にしたバラッド(物語歌)です 短い序奏と主題のあと、5つのヴァリアントが続きます

オケは弦楽とハープ2台のみの編成で、弦楽器は14型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものN響の並び 中央後方にはハープ2台がスタンバイします コンマスはプログラム冊子には白井圭とありましたが、伊藤亮太郎に変更になっています たまにこういうことはあります

黒の衣装に臙脂のネクタイでバッチリ決めたスラットキンが指揮台に上り演奏に入ります どこか懐かしい音楽はヴォーン・ウィリアムズの特徴です 郷愁を誘う音楽は日本人の感性に合うように思います これは同じ英国の作曲家ディーリアスの音楽にも共通しています 厚みのある弦楽合奏が素晴らしく、終盤のハープと伊藤コンマスのコラボが美しく響きました

 

     

 

2曲目はメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809ー1847)が1838年から1844年にかけてフェルディナント・ダーヴィドの助言を得て作曲、1845年3月13日にライプツィヒでダーヴィドの独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト・アパッショナート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット・ノン・トロッポ ~ アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ソリストのレイ・チェンは台湾生まれ、オーストラリア育ちのヴァイオリニストです。2008年のユーディ・メニューイン国際コンクール、2009年のエリザベート王妃国際コンクールで優勝を果たしています

オケは10型に縮小し、管打楽器が加わります スラットキンの指揮で第1楽章が開始され、すぐに独奏ヴァイオリンが入ってきます 第一印象は「押しの強い演奏」です 「自己主張の強い演奏」と言い換えても良いかもしれません。「誰が何と言おうと俺の演奏はこうなんだ」という意志の強さを感じます 第2楽章では、愛器ストラディバリウス「ドルフィン」の美しい音色が会場を満たします この楽器は長い間、日本音楽財団から諏訪内晶子に貸与されていた名器です あまりにも心地良い演奏だったのか、隣席で舟を漕いでいた中年女性は、急に椅子の背もたれにゴチンと頭をぶつけていました どうやら目が覚めたようです 第3楽章に入ると、レイ・チェンの切れ味鋭いヴァイオリンが愉悦感に満ちた音楽を奏でます 彼の演奏姿を見ているとヴァイオリンを弾くのが楽しくてしかたないという風に見えます スラットキン ✕ N響の確かなサポートに支えられ、最後までアグレッシブな演奏を展開しました

満場の拍手に、レイ・チェンは日本語で「アリガトゴザイマス」と言い、オーストラリア民謡(レイ・チェン編)「ワルチング・マチルダ」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はヴォーン・ウィリアムズ「交響曲第5番 ニ長調」です    この曲は1938年から43年にかけて作曲され、1943年(作曲者70歳)にロンドンで初演されました   第1楽章「前奏曲:モデラート」、第2楽章「スケルツォ:プレスト・ミステリオーソ」、第3楽章「ロマンツァ:レント」、第4楽章「パッサカリア:モデラート」の4楽章から成ります

オケは14型に戻り、スラットキンの指揮で第1楽章に入ります 冒頭のホルンの動機がとても印象的です この動機が後で何度か登場します。この曲で一番印象的なのは第3楽章です。冒頭の池田昭子のイングリッシュホルンの演奏をはじめ、吉村結実のオーボエ、神田寛明のフルートの演奏が素晴らしい そして、終盤における伊藤コンマスのヴァイオリン・ソロが美しかった 第4楽章では、第1楽章の冒頭が回想されるところが懐かしく感じました 静かに終わるのがこの曲の良いところかもしれません

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返され、女性楽団員からスラットキンに花束が贈呈されました

 

     

     

コメント
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