28日(金)。わが家に来てから今日で3118日目を迎え、北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩総書記が26日、平壌でロシアのショイグ国防相が率いる代表団と面会したが、ロシアのプーチン大統領の親書が手渡され、「地域・国際安全保障環境について評価と意見を交わし、見解の一致をみた」と報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
強権主義国家同士が「意見の一致をみた」のは 核やミサイルで他国を脅すことだろ
昨日、夕食に「揚げジャガイモと鶏肉の炒めもの」「冷奴」「生野菜とツナのサラダ」「豆腐とオクラの味噌汁」を作りました 「揚げジャガ~」は小ぶりの新じゃがを使いますが、とても美味しかったです
昨夜、サントリーホールで読売日響「第630回定期演奏会」を聴きました プログラムは①モーツアルト「フリーメイスンのための葬送音楽 ハ短調 K.477」、②細川俊夫「ヴァイオリン協奏曲”祈る人”」、③モーツアルト「交響曲第31番 ニ長調 K.297 ”パリ” 」、④シュレーカー「あるドラマへの前奏曲」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=樫本大進、指揮=読響常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレです
オケは8型の小編成で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは長原幸太です アシスタント・コンマスは戸澤采紀さんによく似ていますが、違うかな 各弦楽セクションは首席クラスを揃え常任指揮者ヴァイグレに敬意を表しています
1曲目はモーツアルト「フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が、フリーメイスンに加入した1784年の翌年に亡くなった2人のフリーメイソンの結社員を追悼するため1785年に作曲しました
ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、全体の曲想としては晩年の未完の傑作「レクイエム」を彷彿とさせる悲しみに満ちたもので、荒木奏美のオーボエが悲しみの旋律を静かに歌い上げました
2曲目は細川俊夫「ヴァイオリン協奏曲”祈る人”」です この曲は細川俊夫(1955~)がベルリン・フィル、ルツェルン響、読響の共同委嘱作品として2022年から翌23年にかけて作曲、2023年3月2日にベルリンで初演されました この作品は樫本大進に献呈されており、本公演が日本初演となります この曲は①序、②間奏曲、③祈りのうた、④闘争A、B、⑤浄化の5つの部分から成ります 作曲者はプログラム・ノートに「私は、音楽の起源はシャーマニズムの祝祭にあり、シャーマンの祈りの歌が根本にあるのだと考えている このヴァイオリン協奏曲でも、独奏者はシャーマンであり、背景のオーケストラはシャーマンの内と外に拡がる宇宙、自然であると捉えている」と書いています
曲は、独奏ヴァイオリンによる聴こえるか聴こえないか微妙なピアニッシモにより開始されます やがて抑制気味のオーケストラが加わり、ヴァイオリンとオケとの対話が展開します 樫本大進の演奏姿を見ていると、まるでストイックな修行僧のように見えます まさにヴァイオリンを通じて「祈っている」ように見えます 激しい「闘争」を経て「浄化」に移りますが、再び「祈り」の音楽が展開します 演奏時間にして25分程度の作品ですが、大半が弱音による「静」の世界で、緊張を強いられました こういう曲は苦手ですが、樫本の独奏ヴァイオリンは、これぞベルリン・フィルのコンマスによる唯一無二の素晴らしい演奏だと思いました
満場の拍手に、客席で聴いていた細川氏がステージに呼ばれ、大きな拍手を浴びました 樫本はアンコールにイザイ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番」より「サラバンド」を超絶技巧で演奏し、再度満場の拍手を浴びました
プログラム後半の1曲目はモーツアルト「交響曲第31番 ニ長調 K.297 ”パリ” 」です この曲は管弦楽団コンセール・スピリチュエルの支配人ジョセフ・ル・グロの依頼により1778年に作曲、同年パリで初演されました 第1楽章「アダージョ・アッサイ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります 当時の「交響曲」と言えば4楽章形式ですが、この曲は3楽章形式であることが大きな特徴となっています
ヴァイグレの指揮で第1楽章が開始されます 12型ということもあるかもしれませんが、重心の低いどっしりしたドイツ的な演奏が展開します 第2楽章ではフルートの倉田優、オーボエの荒木奏美、ホルンの日橋辰朗の演奏が冴え渡っていました そして、弦楽セクションの美しいアンサンブルが印象的でした 第3楽章に入ると、それまでフェルト付きのソフトなマレットを使用していたティンパニの岡田全弘が、固いマレットに代えて演奏したこともあり、メリハリの利いた愉悦感に満ちた演奏が繰り広げられました この曲におけるティンパニの役割は大きいと思います
最後の曲はシュレーカー「あるドラマへの前奏曲」です この曲はフランツ・シュレーカー(1878-1934)が自作の歌劇「烙印を押された人々」の前奏曲を拡大する形で1914年に作曲しました この歌劇の内容は説明すると長くなるので省略しますが、一言で言えばやるせない悲劇です
オケは14型に拡大し、管・打楽器も大幅に増員され、ハープ2台、ピアノ、チェレスタまで動員され、フルオーケストラ態勢をとります
ヴァイグレの指揮で演奏に入ります。思ったよりもロマンティックかつドラマティックな曲です 元が歌劇の前奏曲ということだけあって、日本の音楽界に置き換えれば「NHK大河ドラマ風」、あるいは「ハリウッド映画音楽風」なゴージャスな音楽です 曲想で一番近いと思うのはオーストリアの作曲家コルンゴルト(1897-1957)です 彼は「神童モーツアルトの再来」と騒がれ、1934年にハリウッドに移って数々の映画音楽を作曲しました
演奏は読響の総力を挙げてのゴージャスなもので、ヴァイグレと読響の面々に満場の拍手とブラボーが送られました ヴァイグレはコロナ禍でも来日し指揮をとっていました 読響との相性も抜群で、頼もしい常任指揮者だと思います
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