映画 ラウンド・ミッドナイト

2025年01月21日 08時48分37秒 | 社会・文化・政治・経済

1月21日午前6時~CSテレビのムービープラスで観た。

ラウンド・ミッドナイト』(原題:Round Midnight)は、1986年のアメリカ・フランス合作の音楽映画。

ジャズサックス奏者のデクスター・ゴードンが主演。

ハービー・ハンコックがアカデミー作曲賞を受賞し、デクスター・ゴードンもアカデミー主演男優賞にノミネートされた。

スタッフ

キャスト

ストーリー

パリを舞台に、ジャズ・ミュージシャンのデイル・ターナーと、デイルの音楽を愛しサポートする青年フランシスの友情を描く。

実在のジャズ・ピアニストバド・パウエルがパリで活動していた時期の実話が元になっており、フランシスのモデルも実在のフランス人デザイナー。

「ラウンド・ミッドナイト」:老いたジャズ奏者とフランス青年の友情を描いた名作

 

「ラウンド・ミッドナイト」(原題:Round Midnight)は、1986年公開のアメリカ・フランス合作の音楽映画です。パリで活動していたジャズ・ピアニストのバド・パウエルと、フランス人デザイナー、フランシス・ポウドラの実話をベースにした映画で、50年代末のパリを舞台にジャズで結ばれた二人の友情を描いています。

ビリー・ヒギンズ、ウェイン・ショーターロン・カーター、トニー・ウィリアムズ、フレディ・ハーバードなど豪華なジャズ・プレイヤーが、ライブ・シーンで数々のスタンダード・ナンバーを演奏しています。

主人公を演じたジャズ・サックス奏者デクスター・ゴードンがアカデミー主演男優賞にノミネートされ、音楽を担当したハービー・ハンコックアカデミー作曲賞を受賞しています。

目次

 

スタッフ・キャスト 

監督:ベルトラン・タヴェルニエ
脚本:ベルトラン・タヴェルニエ/デヴィッド・レイフィール
音楽:ハービー・ハンコック
出演:デクスター・ゴードン(デイル・ターナー
   フランソワ・クリュゼ(フランシス)
   ロネッテ・マッキー(ダーシー)
   マーティン・スコセッシ(興行師)
   ハービー・ハンコック(エディ)
   ボビー・ハッチャーソン(エース)
   ほか

あらすじ

1959年、アメリカのテナー・サックス奏者デイル・ターナーデクスター・ゴードン)が、クラブ「ブルー・ノート」に出演する為にパリにやって来ます。

盛りを過ぎたとはいえ長年、サックスの巨人として君臨してきたデイルの来演に、パリのジャズ・ファンの心が踊ります。

デイルを迎えたのはクラブの音楽監督でピアニストのエディ・ウェイン(ハービー・ハンコック)やヴァイブのエース(ボビー・ハッチャーソン)といった気心の知れた仲間たちと、クラブのオーナー、ベン(ジョン・ベリー)でした。

大物の来場に湧くクラブの外で、貧しいグラフィック・デザイナーのフランシス・ボリエ(フランンワ・クリューゼ)は、雨に打たれながら漏れ出てくる音をじっと聴いていました。

妻(クリスチーヌ・パスカル)と別れ、男手ひとつで娘を育てていたフランシスは、みすばらしいアパートで待っていた9歳の娘ベランジェール(ガブリエル・アケル)に、「彼は神のように素晴らしかった」と、感激を伝えます。

やがてデイルはフランシスは意気投合、フランシスを伴ってクラブに行くようになり、ベランジェールもデイルに親しみます。

しかし、デイルは仲間から止められている酒を飲んでは姿をくらまし、病院の厄介になるようになります。

デイルの身を案じたフランシスは、別れた妻から借金をして引っ越し、デイルを家に引き取り、面倒を見ることにします。

フランシスの献身に改心したデイルは酒を断ち、心身ともに健康を取り戻して、フランシス、ベランジェールとともに、パリ在住のジャズメンを招いてのファミリー・パーティ、待望のスタジオ録音、フランシスの故郷、リヨンへの旅などを楽しみます。

やがて、デイルはニューヨークでの活動を再開するため帰国することを決意します。

別れ難いフランシスはデイルについて行きますが、麻薬が蔓延る荒れたニューヨークの町並みやせわしない文化が受け入れられずに、一緒にフランスに戻ろうとデイルに提案しますが・・・。

レビュー・解説 

デイルとフランシス、そしてベランジェールやデイルの仲間達の物語が、50年代のジャズに乗ってゆっくりと流れていきます。

デイルを演じるデクスター・ゴードンの話し方もゆっくりで、音楽の一部のようです。

パリの下町を再現したセットにも、リアルなCGにはない味があります。

物語そのものがゆったりとしたひとつの音楽のように気持ちのいい映画です。

映画ではテナー・サックス奏者に置き換わっていますが、デイル・ターナーのモデルはピアニストのバド・パウエルです。

バド・パウエルは50年代半ば以降、麻薬やアルコール、精神障害に苦しみましたが、パリ時代は良好な環境と好意的な人々に支えられて麻薬を断ち、安定して幸せな時を過ごすことができました。

1966年にアメリカに帰国しますが、既に体はボロボロで、ニューヨークで死去します。

映画は、この幸せなパリ時代を描いてます。

デイル・ターナーらが出演したパリのブルーノートは、1968年に閉鎖されており(今ある Le Blue Note は別物)、撮影は当時を再現したセットで行われました。

 

パリのブルーノートを再現したセット〜「ラウンド・ミッドナイト」

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パリの下町をセットで再現〜「ラウンド・ミッドナイト」

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デイル・ターナーを支えるグラフィック・デザイナーのフランシス・ボリエを演じるフランンワ・クリュゼは、フランスのアカデミー賞に相当するセザール賞に9回もノミネートされている実力派俳優で、2006年に主演男優賞を受賞しています。

また、頸髄損傷で体が不自由な富豪を演じた2011年公開のフランス映画「最強のふたり」は、フランスでの歴代観客動員数で3位となる大ヒット作となりました。

 

フランンワ・クリュゼ(左)とデクスター・ゴードン(右)

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