峠おやじの「たわごと」

峠、自転車、キャンピングカー、野菜、園芸、時事ネタなどをぼやいてます。

日々トライせん、うわむき

2012年10月15日 | 歴史
表題のように読めるおめでたい標識を九州で見つけました。これなんですがね。

日々トライせん、うわむき

これで「日々トライせん、うわむき」?
どこが「日々?」と言うなかれ。ここは鹿児島県さつま町虎居(とらい)です。
しかも「上向」は本当に「うわむき」と読みます。

さつま町虎居

ではこの県道398号線の名前は?
紫尾虎居線の「虎居」はもちろん「とらい」です。
「紫尾」は実際は「しび」と読みます。

問題は「紫尾」の意味です。漢字の字面から紫色のシッポなんて初めから却下です。ウイキに出てる説は漢字が到来する前の時代設定ですから完全に後世の作り事だからです。



では「しび」という発音から意味を考えてみましょう。ふつうならお寺や宮殿の屋根に載ってる「鴟尾」でしょう。ほかにはマグロの別魚「シビ(鮪)」くらいしか出てきません。たとえば関東や東北だったら「し」と「ひ」の発音が微妙です。だとすると「ひび」が「しび」に転じたとしても不思議はありません。九州でもそのくらいの転はアリエールのではないでしょうか。

じゃあ、「ひび」って?ヒビとは漁民が枝の付いた竹などを海中に立て並べて1区域を囲み入り口から入った魚は出ることができないようにしたもの(地名語源辞典、山中襄太著)だそうです。日比谷とか渋谷はここから来てるそうです。山の名前が「ヒビ」では説得力ないですがね。

     

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コメント (10)
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