キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

旅絵師 (半七捕物帳)

2017年02月26日 |   └─半七捕物帳
ナレーター: 矢澤 亜希子
再生時間: 1時間 16分

あらすじ・解説:
「それですから、隠密に出された人たちは、その出先で、いろいろのおそろしいこともあり、おかしいこともあり、悲劇喜劇さまざまだそうですが、なにしろ命懸けで入り込むんですから、当人たちに取っては一生懸命の仕事です。」・・・  命をかけた隠密の仕事にスポットライトがあたる、特別編の趣です。



「隠密」・・・
隠密同心心得の条...ですね。やっぱりすぐに思い出すのは。

で、この隠密さん、お仕事は一生に一度なんだとか。
隠密同心のように、毎週毎週事件を解決したりはしてないようです(笑)。

この話には半七は出てこないし、舞台も江戸ではなくて東北の有る藩の城下町ですが、隠密というお仕事について詳しく解説されているのが興味深いです。

さて、お話は奥州街道(日光街道)の栗橋の関をこえて、利根川の渡し船に乗っているところから始まります。「栗橋」というと、いま東武鉄道で「栗橋行き」という電車が私の利用する駅にも入ってきます。
行ったことはないですが、なじみ深い地名です。埼玉県久喜市にある駅のようです。昔はここに関所があったのですね。

舞台になる城下町は具体的な地名は出てきませんが、宇都宮よりも北で、仙台松島ではないところのようです。雪も良く降るようなので米沢とか山形とかでしょうか?それとももっと北かな?


旅絵師に身をやつした隠密の探索にスポットが当たるのかと思うと、そうでもなく、隠密の仕事のために逗留している商家の娘に好かれて困ってる話とか、依頼された絵がどうしてもうまく描けないとか、そういう脇道っぽい話が出てきて、最後にびっくりするような依頼を受けて・・・と展開していきます。この話は半七捕物帳としては「番外編」もいいところじゃないかと思うのですが、話はすこぶる面白く、映像化を見たいような気になります。お家騒動の話は、あまり興味をひかれなかったけど、邪宗門の話は面白かった。

夜更けに暗い池のほとりの弁天堂の前で話をするシーンなど、ぞくぞくしました。
岡本綺堂の文章はコナンドイル同様妙な飾りがなく、シンプルで読みやすいのですが、この話は、時に情景が目に浮かぶようです。自信作だったんじゃないかな。

今のところ、読んだ中で1、2を争う面白さ。


半七で学ぶ江戸文化
・隠密は着物の衿の芯などに、刃物も仕込むし、調べてきた情報も縫い付ける。着物の衿万能!




  →青空文庫「旅絵師」へ

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