四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ベニシジミの春

2012-05-01 08:59:00 | 
ベニシジミが野に出てくると急に春らしさを感じさせてくれます。

ベニシジミは、幼虫で越冬し、3~4月に羽化します。年に4回以上世代交代を繰り返します。日のよく当たる草地を好み、春にはタンポポで吸蜜する姿をよく見かけます。


瑠璃色斑のあるベニシジミ(4月18日、福岡市にて)

今年のベニシジミ初見は4月1日。まだ気温の低い時期で、芝生で体を横倒しにして日なたぼっこをする姿が目立ちました。

4月中旬、同じ芝生を訪れると多数の個体がおり、雄同士の追飛や求愛シーンが見られ、恋の季節まっただ中でした。


ベニシジミの求愛行動(4月12日、町田市にて)

写真の雌(左)を雄(右)が追いかけています。翅の先端が尖っているのが雄、丸みを帯びるのが雌と言われていますが、この組み合わせでは逆で、追いかけられている個体(雌と推定)の方が羽の先端に尖りが見られました。



雌はどんどん逃げた挙句、枯れた茎につかまり、横倒しのポーズを取るシーンも見られました。思わせぶりな感じです。



細い草を登り、雌は先端まで追いやられました。
この時は、同じ芝生上で2~3組の求愛行動が見られました。




ベニシジミの産卵場所探し(4月15日、文京区小石川植物園にて)

そして、産卵行動もよく見かけるようになりました。写真は、雌がギシギシの仲間の葉の裏側に入り込んだり葉上を歩いたりして産卵場所を探しているところです。


スイバでの産卵場所探し(4月25日)

丘陵地で弁当を広げていると、近くの色々な草を訪ね歩き、やっと食草のスイバを見つけ丹念に葉上を歩いていました。

この1ヶ月、吸蜜シーンはあまりよく撮れませんでしたが、ベニシジミの春の生活ぶりが垣間見え興味深く観察できました。ベニシジミは一箇所に多数集まっていることが多いので、その活動が目につきやすいですね。
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