四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

メスグロヒョウモン初見

2014-06-06 17:41:00 | 南多摩
6月3日
6月3日は、東京都南部の丘陵地を歩きました。目的は、ヒョウモンチョウ類を見付けること、ゼフィルスの状況を確認することです。

谷戸にて

ウラナミアカシジミ(9:36)

谷戸の草地斜面の日陰でチョコンと座り、出迎えてくれました。アリと挨拶中。幸先は良かったのですが、結局全行程で2頭を見ただけでした。




ヒメキマダラセセリ♂(初見)

ヒメキマダラセセリ♂がすぐ隣の草の上で翅を違った形で開いていました。2年ぶりの出会いとなりました。


キタキチョウ♀

キタキチョウが湿地に生える草で産卵行動中です。すでに卵2個が産み付けられていました。最近飛んでいるのは新鮮で1化かもと思っていましたが、もう1化の産卵時期でしょうか。この草の種類は分かりません。


イチモンジチョウ♀

イチモンジチョウ♀が乾いた地面に何度も下りていました。吸水ではないですね。何の目的でしょうか。

丘陵尾根にて
坂道を上り、丘陵の尾根の頂上付近に来ると、数本並んだクリの木の樹冠をかすめるようにヒョウモンチョウの仲間が高速で飛翔していました。見失ったので、取敢えずここを通過してノアザミの咲く草地斜面まで進み、ヒョウモンチョウ類などが来ないか待つことにしました。


アゲハチョウ夏型♀(11:53)

ここは、以前、6月下旬にウラギンヒョウモン♂を目撃した場所でしたが、何もいません。時期的にはもう少し遅くなってからでしょうか。草地の窪んだところを見ると、アゲハチョウ夏型♀が吸蜜していました。家の近くでも春型と異なる大きめの夏型が増えてきましたが、夏型の初撮影になりました。


メスグロヒョウモン♂(初見 12:28)

来た尾根道を戻り、先程ヒョウモンチョウの仲間を見た辺りを通りすぎた辺りにメスグロヒョウモン♂が飛んでおり、樹木の枝先に止まりました。クリの樹冠付近を飛んでいたのはメスグロヒョウモン♂の縄張り飛翔だったのでしょうか。





見ていると、すぐ近くのトイレの周りを飛び、トイレの壁や標識に止まって口吻を動かす仕草が見られました。トイレ独特の臭いに反応しての行動でしょうか(アンモニア成分を期待?)。
その後、トイレを離れて50m位先のササの下方に潜り、ゴソゴソしたあと、ササの向こうに飛び去りました。
メスグロヒョウモンを初見できたのが今日の第一の収穫でした。2013年初見(6月4日)とほぼ同時期です。


ミズイロオナガシジミ(14:16)

帰り際に尾根の林縁のカエデに静止するミズイロオナガシジミ2頭と出会いましたが、この日の丘陵地歩きでは、その他の平地性ゼフィルス類(※)は、クリ吸蜜中のアカシジミ1頭、ミドリシジミ1頭を見ただけで終わりました。

※平地性ゼフィルス類:比較的標高の低い平地や丘陵地の雑木林などに見られるアカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミの6種のゼフィルスの仲間の総称です。

コナラの樹液酒場には、ヒカゲチョウとサトキマダラヒカゲが複数集まっていました。

(続く)

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ヒオドシチョウを初見

2014-06-06 14:53:00 | 相模原・県央
近くの雑木林にゼフィルス探しに熱心に通っていたところ、ヒオドシチョウがクリの花にやってくる場面に遭遇することができました。

6月2日
最高気温が30度を超す予報だったので、朝8時半に現地へ。

テングチョウ

8:36

テングチョウが低い位置のクリの周りを飛び交い、吸蜜に励んでいました。


11:35

この雑木林周辺では、テングチョウを1年に数頭見るに過ぎませんでしたが、今年はこの地でも多数見られる状況に一変しました。

ヒオドシチョウ

今季初見 8:56

クリ周辺でテングチョウ・アカシジミ・ウラナミアカシジミを観察していたところ、クリの木の樹冠付近にヒオドシチョウが現れました。



そのうち、翅を半ば開いてほぼ同じ場所で吸蜜を開始。





翅を開いて吸蜜しながら約4分間滞在してくれました。家からすぐ近くの雑木林周辺にヒオドシチョウが姿を現してくれたとは、感動の瞬間でした。

2012年までは、ヒオドシチョウを目撃するとトピックスになっていましたが、昨年辺りから目撃情報が年々増えてきました。神奈川・東京都下の低地も安定した生息分布域になったような気がします。

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ミズイロオナガシジミ大発生

2014-06-05 14:51:00 | 相模原・県央
今季の地元でのゼフィルス観察記録です。

5月19日
家から近い雑木林のクリは咲いておらず、例年早く出現するアカシジミも見られませんでした。

5月29日
クリの花が開花し、アカシジミが多数とウラナミアカシジミ1頭が見られ、それぞれ初見となりました。アカシジミは破損個体もいて、5月20日以降の早い時期に出現したと思われます。

5月30日
クリの花では同じ状況でしたが、明るい林内を歩いていると、オレンジ色の蝶がヒラヒラと舞い、静止したのを見るとウラナミアカシジミでした。ミズイロオナガシジミはまったく見つかりませんでした。


ウラナミアカシジミ(5月30日)

6月2日
演奏会が無事に終了したので、その翌日同じ雑木林へ。近くでの観察はサッと行けて楽ですね。




アカシジミ(6月2日)

アカシジミの良い写真が撮れていなかったので、破損のないアカシジミを探して撮り直しました。


ウラナミアカシジミ(6月2日)

翅をわずかに開いたウラナミアカシジミがいました。翅表前翅端に顕著な黒帯が見られないので♂だと思います。

林内を歩き始めるとミズイロオナガシジミが発生しており、林の中の散策道を歩くと次々に下草に静止しているのが見つかりました。気温が上がるにつれて、目の前を横切って飛ぶのを見るようになり、狭い範囲で合計14頭に。3日前には確認できなかったので、この1,2日の間に一斉に羽化したと思われます。すべて新鮮そのものに見えました。
なお、2013年の初見はミズイロオナガシジミが5月29日、ウラナミアカシジミが6月2日。今年の出現日は逆転しました。


ミズイロオナガシジミ A(6月2日 9:51 初見)


B


C

逆光での撮影です。外縁の毛がピンクとブルーに輝いてきれいでした。


D

翅の内側の撮影を狙って、左斜め後ろから撮ってみました。黒い帯と紋が緑色に見えていました。


D(同一個体)

今度は、右斜め後ろから撮影。黒い帯と紋が橙~緑~青緑~青の微妙なグラデーション模様になり、本来黒褐色の翅の内面外縁が深い青色に見えていました。翅表面に配列する鱗粉と光の作用による構造色ではないかと思うのですが、うまく説明できません。

それはさておき、2012年には見られたウラゴマダラシジミが昨年から姿を現さないようになり、寂しい限りです。植樹のイボタノキは自生しており、2012年にはイボタノキ付近で複数飛んでいるのが見られました(植物好きの男性によると数カ所で自生)。

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イボタノキ・ウツギに来る蝶たち

2014-06-02 16:42:00 | 南多摩
5月28日
イボタノキ・ウツギに来る蝶を見に多摩丘陵の谷戸を訪問しました。

谷戸の入口に来ると、樹木の陰でイチモンジチョウが休憩中でした。身延町で今季初見(5月22日)でしたが、マイフィールドでは初めてでした。




イチモンジチョウ(別個体)

同じ姿勢での表裏を苦労して撮ったので載せておきます。


イチモンジセセリ

谷戸の法面で出会ったイチモンジセセリ(今季初見)。ササの葉先の露を見つめているのでしょうか。

イボタノキ

イチモンジチョウ


イチモンジチョウ(同一個体)

S谷戸の水源近くのイボタノキにイチモンジチョウが来ていました。


キタテハ

キタテハ(別個体)

イボタノキのお客様2種目はキタテハ。斑紋の模様が異なるので別個体ですね。


テングチョウ

3種目はテングチョウ。複数が忙しなく蜜を求めていました。コチャバネセセリも見られました。


コマルハナバチ

蝶たちに混ざってコマルハナバチも活発に動いていました。蝶に比べると一つの花での吸蜜時間がとても短いので、撮るのが大変ですが、すぐ隣に移動することが多いようで、その点は楽。

ウツギ

コミスジ

G谷戸ではウツギが7分咲き。コミスジが時々休憩しながら吸蜜していたので、湿地に靴を突っ込みながら接近しました(長靴は重たいので持参せず)。当然、靴は泥だらけに。


コミスジ(同一個体 休憩中)


モンシロチョウ

1,2年前にはこのウツギでイチモンジチョウを撮影したのですが、この日は会えませんでした。

B谷戸のウツギにもコマルハナバチが訪花。29日には、自宅近くの雑木林でサツキでの吸蜜個体にも出会いました。今頃が活動のピークでしょうか。

開花状況(S谷戸 5月28日):イボタノキ 7分咲き、ウツギ 5分咲き、マルバウツギ 満開(コチャバネセセリ訪花)、クリ 未開花
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