自民党は、議員の親族等まで誰を選挙で応援するのかを決定する権利があるらしい──。
よく「共産主義は独裁で、全体主義だ」と批判されることがあります。私たちは、旧ソ連のような一党独裁を推進する気もなければ、党内であってもかなり自由に意見を交わしています。同時に、一度決定したものは実践し、検証するという党内ルールを持っています。
この場で詳細に共産党のあれこれについて述べることはしませんので、詳しくは日本共産党の綱領と規約に目を通していただければ幸いです。
今回、自民党の東京都連が発した文書は、他の党のことではありますが憲法の思想及び良心の自由を保障する立場にはないことが示されています。
それは、次の部分です。
3、各級議員(親族等含む)が、非推薦の候補を応援した場合は、党則並びに都連規約、賞罰規定に基づき、除名等の処分の対象となります。
1と2は、少なくとも自民党員に対しての指示ですが、3は明確に違います。
「各級議員(親族等含む)が、非推薦の候補を応援した場合」とあり、各級議員だけでなくその親族が推薦候補以外を応援した場合にも除名処分となるというのです。
もとより、日本共産党は党員や党所属議員が他党候補、また日本共産党が推薦した候補以外を応援した場合は党規約に基づいてどうであったのかは検証することになります。これは、おそらくですがどの組織でも大なり小なりあるルールではないでしょうか。
しかし、その親族(今回の文書では「親族等」とさらに拡大解釈ができる表現となっている)まで拘束し、支持を強制することは許されないというのが普通の感覚ではないでしょうか。
だいたい、親族等の「等」とは誰のことを指すのでしょうか。先の参院選では、自民党の世耕弘成内閣官房副長官のパートナーである林久美子氏が滋賀県の野党統一候補として自民党候補とたたかいました。今回出された文書に当てはめれば、応援どころか候補者本人ですから除名どころの騒ぎではありません。
もちろん、日本共産党は、党員や党所属議員の親族等が日本共産党を応援していない場合でも(支持してもらえるような働きかけはすると思いますが)、他の候補を応援したことで除名にすることは絶対にありません。
これまでにもこうした文書が発せられたことがあるのかはわかりませんが、自民党のスタンダードは、はっきり言って世間では通用しないものです。
さらに、党内通知とはいえ、政権党が憲法で保障する思想及び良心の自由を脅かすような通知を出したことは由々しき事態です。自民党は、共産党に対して二度と「独裁」とか「全体主義」とか使わないでいただきたいと思います。
最後に、日本共産党綱領の次の一節を紹介しておきます。
さまざまな思想・信条の自由、反対政党を含む政治活動の自由は厳格に保障される。「社会主義」の名のもとに、特定の政党に「指導」政党としての特権を与えたり、特定の世界観を「国定の哲学」と意義づけたりすることは、日本における社会主義の道とは無縁であり、きびしくしりぞけられる。
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