福井在住の野菜ソムリエ&だしソムリエのお友達が、
伝統野菜のなすを送ってくださいました。
吉川なすと言います。
重さは300gありました。
果実が大きい割には皮は薄く、
驚くのは、きめ細やかな肉質です。
吉川なすは福井県鯖江市の西部中央一帯、
かつて吉川村と呼ばれていた地域で
古くから栽培されてきた丸なすで、
一説によると、その後京都に伝わり、
賀茂なすとして定着したと言われています。
しかし、今から10年近く前には、
生産者はご高齢のご夫婦だけになってしまい、
消滅の危機に瀕していました。
こうした背景を受け、2009年に鯖江市伝統野菜等栽培研究会が発足。
種を守り続けたご夫婦から種を譲り受け、
栽培技術の向上、生産量の増加、ブランド化に努めています。
そんな貴重な吉川なすを、
南瓜と一緒にトマトチーズ焼きにしてみました。
皮が薄く、果肉が緻密なので、油との相性が良く、
口に中でとろけていきます。
皮が薄いということは、風に当たると表面が傷つきやすいということ。
だから、風をよけるためにハウス栽培が基本です。
その栽培方法、静岡県の折戸なすと似ていますね。
長い歴史のあるなすが、復活という新たな歴史を歩み始めました。
食べること、買い支えることで
遠方からエールを送りたいと思います。