
(ジトロ百尊)
臨終に出現し 自己の解脱に関わるジトロ百尊に
臨終の時に解脱できるよう祈願します。
「チベット死者の書」では
生前に ジトロ百尊に礼拝したり瞑想したりしていた者は
臨終に於いて解脱できると書かれています。
「エマホー
万法一切清浄本天成(なんほういっさいしょうじょうほんてんじょう)
能作所事意法本清浄(のうさしょじいほうほんしょうじょう)
殊勝法界智慧得親証(しゅしょうほうかいちえとくしんしょう)
普賢父母双尊前敬礼(ふげんふぼそうそんぜんけいらい)
法身猶如虚空無二別(ほうしんゆうにょこくうむにべつ)
色身猶如彩虹各明了(しきしんゆうにょさいこうかくみょうりょう)
殊勝方便智慧得親証(しゅしょうほうべんちえとくしんしょう)
五部善逝如来前敬礼(ごぶぜんぜいにょらいぜんけいらい)
稀奇宮殿善逝如来母(きききゅうでんぜんぜいにょらいも)
誕生三世一切如来仏(たんじょうさんぜいっさいにょらいぶつ)
楽空双運纏繞仏父身(らくくうそううんてんにょうぶつふしん)
殊勝部尊仏母前敬礼(しゅしょうぶそんぶつもぜんぜんけいらい)
心識薀聚清浄身語意(しんしきうんじゅしょうじょうしんごい)
一切善逝如来勝仏子(いっさいぜんぜいにょらいしょうぶっし)
遠離煩悩行為過患垢(おんりぼんのうぎょういかかんく)
八大菩提薩た前敬礼(はちだいぼだいさったぜんけいらい)
嬉女鬘女宝女及歌女(きにょまんにょほうにょきゅうかにょ)
舞女塗女香女与灯女(ぶにょずにょこうにょよとうにょ)
供養仏陀壇城衆供女(くようぶっさだんじょうしゅくにょ)
八大供養天女前敬礼(はちだいくようてんにょぜんけいらい)
威猛方便調伏有情衆(いもうほうべんちょうぶくうじょうしゅ)
摧毀四類魔軍諸障碍(さいきしるいまぐんしょしょうげ)
具四種無量門能仁護(ぐししゅむりょうもんのうじんご)
タゼ四門勇士前敬礼(たぜしもんゆうしぜんけいらい)
常断究竟秘密仏母心(じょうだんくきょうひみつぶつもしん)
除不順縁勝怖忿怒母(じょふじゅねんしょうふふんぬも)
鉄鉤絹索鉄鏈鈴噴母(てつこうけんじゃくてつれんりんふんも)
智慧四門天母前敬礼(ちえしもんてんもぜんけいらい)
上下十方世間調伏尊(じょうげじっぽうせけんちょうぶくそん)
摧六煩悩六因普清浄(さいろくぼんのうろくいんふしょうじょう)
引領六道化身諸導師(いんりょうりくどうけしんしょどうし)
六位能仁世尊前敬礼(ろくいのうじんせそんぜんけいらい)
法身無生心性無動揺(ほうしんむしょうしんしょうむどうよう)
示現色身怖畏衆装束(じげんしきしんふいしゅしょうぞく)
伏悪毒故噴怒熾燃身(ふくあくどくこふんぬしねんしん)
大権ヘールカ尊前敬礼(だいごんへーるかそんぜんけいらい)
纏繞忿勝界自在仏身(てんにょうふんしょうかいじざいぶつしん)
令生喜故螺血献仏父(りょうしょうきこらけつけんぶつふ)
忿母難忍熾燃雲聚母(ふんもりにんしねんうんじゅも)
トロダシャレ仏母前敬礼(とろだしゃれぶつもぜんけいらい)
慈悲方便善妙作調伏(じひほうべんぜんみょうさちょうぶく)
智慧武器無余断煩悩(ちえぶきむよだんぼんのう)
三有解脱無上法界中(さんうげだつむじょうほうかいちゅう)
四部飲血海会前敬礼(しぶおんけつかいえぜんけいらい)
纏繞飲血各各仏父身(てんにょうおんけつかくかくぶっしんふ)
噴母怒色鎮伏諸邪見(ふんもどしきちんぶくしょじゃけん)
慈悲摂受衆生事業母(じひしょうじゅしゅじょうじごうも)
四部忿怒仏母前敬礼(しぶふんぬぶつもぜんけいらい)
猶如劫火熾燃界壇城(ゆうにょごうかしねんかいだんじょう)
嬉母諸等熾燃神態状(きもしょとうしねんしんたいじょう)
智慧勝身作怖諸荘厳(ちえしょうしんさふしょそうごん)
八尊グル憤母前敬礼(はっそんぐるふんもぜんけいらい)
虚空身者普皆無所著(こくうしきしゃふかいむしょじゃく)
随願幻変色身幻化母(ずいがんげんへんしきしんげんけも)
如母慈護作伴事業母(にょもじごさはんじごうも)
ザンバダマン八母前敬礼(ざんばだまんはちもぜんけいらい)
金剛臉母仆役四速母(こんごうけんもふえきしそくも)
成弁勾召こんぼう等事業(じょうべんこうしょうこんぼうとうじごう)
東南西北四門能仁護(とうなんさいほくしもんのうじんご)
四尊護門忿母前敬礼(しそんごもんふんもぜんけいらい)
吉祥眷属バジュラアラリ(きっしょうけんぞくばじゅらあらり)
空行力行母聚自在母(くうぎょうりきぎょうもじゅじざいも)
羅刹怖畏装束頭影者(らせつふいしょうぞくずえいしゃ)
瑜伽二十八尊前敬礼(ゆがにじゅうはちそんぜんけいらい)。」
何遍も誦す。
「オン・ボディチッタ・マハ・スカ・ジャナー・ダトゥ
アー・オン・ルル・ルル・ウン・ジョ・ウン。」
「大威徳明王法」
これは チベット仏教のゲルク派で行われている修法です。
結跏趺坐で座し
両手を外縛し
右の親指で 左の親指を押さえ
左右の中指を立てて 軽く曲げて 指先同士をつける。
自己の頭上にに文殊菩薩が出現し
右手に剣を持ち 左手に青蓮、蓮の中に経函があり
文殊菩薩の胸の中央に 眞言の文字の輪が回転して
白色の光を放っており
その白色の光が甘露として
自己の頭頂から全身に入って 洗い流し
全身に溜まっていた 業障や穢れなどが
黒い虫や蛇 蜘蛛などの形とって 毛穴より流されて浄化される。
それから 文殊菩薩の眞言「オン・アラパチャナ・ディー。」の音が
赤黄色の甘露に変じて 同様に自己の全身を満たし
自己が 「ディー字」に変じると観想する。

(中央がディー字)
次に 文殊菩薩の剣と経函より 大きな光が放たれ
自己の全身を包み込み
自己の臍部に蓮華があり
その蓮華の中央から 文殊の剣が垂直に立って
剣の先が 自己の舌根に当たり
剣が右回転している様子を観じつつ 108遍以上誦す。
「オン・アラパチャナ・ディー。」
それから 虚空にただ 「ディー」だけが光り輝いており
その「ディー字」が 赤黄色の仏身の文殊菩薩に変じ
頭に五仏を頂いた童子の姿であり
髪は髷を作って束ね 青獅子の上に座し
右手に剣を持ち 左手で印を結んでいる姿であるのを観じる。
左右の手をそれぞれ 親指を内側に入れて握って
手のひら側を向かい合わせ
左右の中指を立てて 指先同士を軽く付ける。
文殊菩薩の頭頂より 黒光が放たれ
その黒光の中に 大威徳明王がおられる様子を観じつつ108遍以上誦す。

(大威徳明王)
「オン・アマランザ・サザメア
アメザリナヨウダア
アダヨウナラアチア
アチザザナ・ラマア・ウン・ウン・パッタ・パッタ・ソーハー。」
「金剛亥母の加持を受ける」

(金剛亥母)
金剛亥母が火焔の中に立って笑い声をあげて、
その笑い声が 魔軍を恐れさせている様子観じつつ誦す。
「楽空無二無別亦具(らくくうむにむべつやくぐ)
三界体性身放熾燃(さんがいたいしょうしんほうしねん)
光芒頂礼金剛亥母(こうぼうちょうらいこんごうがいも)
自己の生殖器の部分に 赤い三角形の宮殿があり
その中心を 「オン・フリー・ウン・パッタ。」の眞言の文字が
時計回りに 光を放ちながら回転している様子を観じつつ
何遍も誦す。
「オン・フリー・ウン・パッタ。」
光が収束する様子を観じて誦す。
「オン・ベンザ・バジュラ・アチアヴァ・サーヤ・サヴァトゥシッタフ
フリー・ソーハー。」