9月6日の一般質問では、現在立て替えが進んでいる熊本市民病院に、「小児循環器内科」がきちんと標ぼうされることを願い、市長や病院事業管理者に陳情されいる方々の声にしっかりと応えていくことを求めて質問しました。
熊本市民病院は、総合周産期医療センターの機能に、小児心臓外科、小児循環器内科を持つ、数少ない病院です。この大切な役割を将来にわたって、守っていくことは、患者とその家族の切実な願いです。
市民病院で命を守られている子どもたちとその家族の思いが受け止められ、賢明な判断をしていただきたいと、私も心を込めて訴えました。
大西市長は、小児循環器内科の標ぼうは、「患者と家族のみなさまの意見を踏まえて検討するようにとの指示を出している」と答弁されたので、実現されることを願います。
【質問内容】
●市民病院開設に向けて、小児循環器内科の標ぼうについてお尋ねいたします。
熊本地震の被災で、病院機能の大部分を休止せざるを得なくなった市民病院ですが、移転建替えでの再建が決まり、建設がすすんでいます。来年度の開院に向けて、市民の願いに沿った医療が提供できる病院としてスタートできるよう、準備されていかなければならないと思います。
今年7月、患者家族から市民病院に対し、小児循環器内科を診療科としてきちんと残すことを求める要望書が提出されました。要望書には、「私たちの子どもは、心疾患と闘いながらの人生を歩んでいます。リスクの高い手術を受けなければならないこと、健康な子のように生きられないこと、生きられても制限を強いる生活しかできないことなど多くの厳しい現実を前に、親である私たちは、小さな体で心臓の手術を受け、泣きながら苦しい治療を受ける我が子を、支えることしかできません。日常の体調管理、診断や治療、手術が必要な児の術後をフォローしてくださっている小児循環器内科の先生方、手術をしてくださった小児心臓外科の先生方や、専門的な知見の深い看護師のみなさんに助けられ、今この命が繋がっていると心から感謝しております。」その切なる思いがつづられていました。
そこで、お尋ねいたします。
第1に、要望書を拝見して、日夜奮闘しておられる現場職員のみなさんの健闘、そして子どもたちを温かく見守り育てるご家族の必死な思いが、市民病院という一つの医療機関の中で結びあって、幼い命が大切に守られていることに深い感銘を受けました。そして、私も4人の子どもを産み育ててきた母親として、熊本市と市民病院は、要望されている患者家族の方々の思いをしっかり受け止め、応えていくべきではないかと思いました。市長はどのように思われますか。
第2に、要望書にもありますように、心疾患を持つ子どもたちの闘病は、周産期母子医療でフォローされる新生児期で終わることなく、手術後も生涯にわたり、投薬治療や検査、体調管理が必要であり、成長につれて起こる他の臓器への影響等もあり、子どもたちとその家族の永い闘病生活が続きます。そして、周産期母子医療と小児心臓外科、小児循環器内科という診療科がひとつの病院に一体となってあり、連携しているということは、心疾患という重い病気を抱える子どもたちと家族にとって、何よりの強い味方です。市民病院は、2004年に総合周産期母子医療センターに指定され、小児心臓外科、小児循環器内科を持ち、日本小児外科学会の認定施設であり、日本小児循環器学会の修練施設となっています。熊本県下における総合周産期母子医療センターは、熊大病院と市民病院の2カ所、日本小児循環器学会が指定する小児循環器の専門医が在籍し修練施設となっているのは市民病院だけです。それだけに、小児循環器の分野で市民病院の果たす役割は大きく、周産期母子医療の分野と、その後に続く小児循環器内科が連携して継続的に診療に当たっていくという強味を生かすこと、小児循環器内科を診療科として標ぼうしていくことは、他の病院ではできない市民病院にとっての大きな特徴であり、メリットではないでしょうか。
第3に、小児循環器学会が指定する修練施設となるためには、学会が定める基準等をクリアしていなければなりません。小児循環器専門医が1名以上常勤し、研修医を指導できる体制にあること、心エコー・CT・MRI・運動負荷試験・ホルター心電図・心臓カテーテル検査の設備があること、小児循環器の入院患者が100例以上あることほか、5つの条件です。小児循環器専門医が市民病院に在籍されていること考えれば、その修練施設としての役割を市民病院が担っていくことは大事なことだと思います。幸いにも、本年4月より新たに病院事業管理者を迎えていますので、今後、医局体制の強化・充実に力を発揮していただくことは間違いありません。小児循環器の修練施設としての条件を満たす基準を備え、専門医の体制を堅持していくことについて、今後の方向性と取り組みをご紹介ください。
市長ならびに病院事業管理者にお尋ねいたします。
(答弁)
議会が決定し、基本・実施設計まで済ませていた市民病院の現地建替えが、市民や議会に相談なく、市長の判断によって白紙撤回されていた中で、市民病院は熊本地震に被災し、大きな被害を受けました。移動が難しい患者も他の病院への搬送を余儀なくされ、命まで失われるような状況に至りました。南館だけでも、元の計画で建て替わっていたならばと思ったのは私だけでしょうか。その時々の判断が、将来どのような結果を生んでいくのか、重く受け止めなければならないという教訓であったと思います。
市民病院の新たな開設に向けてどのような特徴を打ち出し、そのための診療体制をどうつくっていくのか、それが将来、病院の財産になっていくようなあり方が必要だと思います。小児循環器内科の問題は、市民病院で命を守られている子どもたちとその家族の思いが受け止められ、賢明な判断をしていただきたいと思います。小児循環器内科の標ぼうは、市長も、患者と家族のみなさまの意見を踏まえて検討するようにとの指示を出されているようですので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
熊本市民病院は、総合周産期医療センターの機能に、小児心臓外科、小児循環器内科を持つ、数少ない病院です。この大切な役割を将来にわたって、守っていくことは、患者とその家族の切実な願いです。
市民病院で命を守られている子どもたちとその家族の思いが受け止められ、賢明な判断をしていただきたいと、私も心を込めて訴えました。
大西市長は、小児循環器内科の標ぼうは、「患者と家族のみなさまの意見を踏まえて検討するようにとの指示を出している」と答弁されたので、実現されることを願います。
【質問内容】
●市民病院開設に向けて、小児循環器内科の標ぼうについてお尋ねいたします。
熊本地震の被災で、病院機能の大部分を休止せざるを得なくなった市民病院ですが、移転建替えでの再建が決まり、建設がすすんでいます。来年度の開院に向けて、市民の願いに沿った医療が提供できる病院としてスタートできるよう、準備されていかなければならないと思います。
今年7月、患者家族から市民病院に対し、小児循環器内科を診療科としてきちんと残すことを求める要望書が提出されました。要望書には、「私たちの子どもは、心疾患と闘いながらの人生を歩んでいます。リスクの高い手術を受けなければならないこと、健康な子のように生きられないこと、生きられても制限を強いる生活しかできないことなど多くの厳しい現実を前に、親である私たちは、小さな体で心臓の手術を受け、泣きながら苦しい治療を受ける我が子を、支えることしかできません。日常の体調管理、診断や治療、手術が必要な児の術後をフォローしてくださっている小児循環器内科の先生方、手術をしてくださった小児心臓外科の先生方や、専門的な知見の深い看護師のみなさんに助けられ、今この命が繋がっていると心から感謝しております。」その切なる思いがつづられていました。
そこで、お尋ねいたします。
第1に、要望書を拝見して、日夜奮闘しておられる現場職員のみなさんの健闘、そして子どもたちを温かく見守り育てるご家族の必死な思いが、市民病院という一つの医療機関の中で結びあって、幼い命が大切に守られていることに深い感銘を受けました。そして、私も4人の子どもを産み育ててきた母親として、熊本市と市民病院は、要望されている患者家族の方々の思いをしっかり受け止め、応えていくべきではないかと思いました。市長はどのように思われますか。
第2に、要望書にもありますように、心疾患を持つ子どもたちの闘病は、周産期母子医療でフォローされる新生児期で終わることなく、手術後も生涯にわたり、投薬治療や検査、体調管理が必要であり、成長につれて起こる他の臓器への影響等もあり、子どもたちとその家族の永い闘病生活が続きます。そして、周産期母子医療と小児心臓外科、小児循環器内科という診療科がひとつの病院に一体となってあり、連携しているということは、心疾患という重い病気を抱える子どもたちと家族にとって、何よりの強い味方です。市民病院は、2004年に総合周産期母子医療センターに指定され、小児心臓外科、小児循環器内科を持ち、日本小児外科学会の認定施設であり、日本小児循環器学会の修練施設となっています。熊本県下における総合周産期母子医療センターは、熊大病院と市民病院の2カ所、日本小児循環器学会が指定する小児循環器の専門医が在籍し修練施設となっているのは市民病院だけです。それだけに、小児循環器の分野で市民病院の果たす役割は大きく、周産期母子医療の分野と、その後に続く小児循環器内科が連携して継続的に診療に当たっていくという強味を生かすこと、小児循環器内科を診療科として標ぼうしていくことは、他の病院ではできない市民病院にとっての大きな特徴であり、メリットではないでしょうか。
第3に、小児循環器学会が指定する修練施設となるためには、学会が定める基準等をクリアしていなければなりません。小児循環器専門医が1名以上常勤し、研修医を指導できる体制にあること、心エコー・CT・MRI・運動負荷試験・ホルター心電図・心臓カテーテル検査の設備があること、小児循環器の入院患者が100例以上あることほか、5つの条件です。小児循環器専門医が市民病院に在籍されていること考えれば、その修練施設としての役割を市民病院が担っていくことは大事なことだと思います。幸いにも、本年4月より新たに病院事業管理者を迎えていますので、今後、医局体制の強化・充実に力を発揮していただくことは間違いありません。小児循環器の修練施設としての条件を満たす基準を備え、専門医の体制を堅持していくことについて、今後の方向性と取り組みをご紹介ください。
市長ならびに病院事業管理者にお尋ねいたします。
(答弁)
議会が決定し、基本・実施設計まで済ませていた市民病院の現地建替えが、市民や議会に相談なく、市長の判断によって白紙撤回されていた中で、市民病院は熊本地震に被災し、大きな被害を受けました。移動が難しい患者も他の病院への搬送を余儀なくされ、命まで失われるような状況に至りました。南館だけでも、元の計画で建て替わっていたならばと思ったのは私だけでしょうか。その時々の判断が、将来どのような結果を生んでいくのか、重く受け止めなければならないという教訓であったと思います。
市民病院の新たな開設に向けてどのような特徴を打ち出し、そのための診療体制をどうつくっていくのか、それが将来、病院の財産になっていくようなあり方が必要だと思います。小児循環器内科の問題は、市民病院で命を守られている子どもたちとその家族の思いが受け止められ、賢明な判断をしていただきたいと思います。小児循環器内科の標ぼうは、市長も、患者と家族のみなさまの意見を踏まえて検討するようにとの指示を出されているようですので、どうぞ、よろしくお願いいたします。