上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

「2022年度予算編成方針について」から見えてくる熊本市政の方向

2021-11-11 15:51:47 | 熊本市政
10月に、熊本市の「2022年度予算編成方針について」が公表されました。
予算編成方針の基本方針では、「本市がめざす「上質な生活都市」の実現に向け、熊本地震からの復旧復興や、まちづくりの重点的取組について着実に進めていくとともに、ポストコロナに向け、国が強力に推進することとしている、「グリーン社会の実現」、「デジタル化の加速」、「活力ある地方創り」、「少子化対策」に呼応した施策についても展開していく必要がある。」と、今後の市政運営の方向が述べられていますが、これは、今岸田政権のもと設置されている「新しい資本主義実現会議」が、この度公表した「緊急提言案」に沿ったものです。
国言いなりの市の姿勢を端的に示しています。
予算編成方針に具体的に述べられている内容は、以下のとおりです。
昨年度に続き収支は不足、厳しいコロナ禍の予算編成です
2022年度予算編成方針では、「いまだ新型コロナ感染症の収束を見通せる状況にはなく、今後も、感染拡大の防止をはじめ、市民生活や地域経済への支援など、相当額の財政需要が見込まれ、財政影響がさらに膨らむ可能性がある」とし、2022年度の予算フレームでは、3億円の収支不足を見込んでいます。
収支不足解消のため、さらに予算削減
収支不足解消のため、これまで毎年行われてきた予算シーリングが2022年度も行われます。政策的経費を5%シーリングし、3億円の経費を削減する予定です。
歳入も、歳出も、大幅に「市債」が増える借金財政です
歳入における市債借入れが前年比で24億円増えます。歳出でも、市債の返還額が前年比21億円の増です。今後、熊本城ホールや中心市街地の整備等につぎ込んだ経費に係る借金返済が続くので、ますます借金漬けの財政が続くことになります。
「最優先」と言いながら、国頼みのコロナ対策
予算編成方針の新型コロナ対策では、「引き続き、感染状況等に応じた対策に最優先で取り組む」と述べられていますが、2021年度当初予算に比べれば、2022年度は45億円も少ない予定です。国の交付金決定状況によって、予算が追加されることになると考えられますが、「最優先の課題」でありながら、対策は国頼みです。
ムダなハコモノはきっぱり中止し、新型コロナ対策・暮らし・福祉・教育を優先する予算を
乾いた雑巾を絞るような予算削減の一方で、整備費400億円の市庁舎整備検討はすすめられています。
限られた財源の中で、なにを優先すべきか、市の姿勢が問われています。ゼネコンのための大型ハコモノはやめて、市民の声に耳を傾け、名実ともにコロナ最優先に、いのち・暮らしを大切にする予算編成が求められます。
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