10月2日、「立野ダムによらない自然と生活を守る会」「立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会」「ダムによらない治水・利水を考える県議の会」の3団体連名で、「立野ダムより河川改修を進めることを求める要請書」を、熊本市長に提出しました。(都市建設局次長が市長に代わり、受け取りました)
国土交通省が出している、河川改修による流量調節の結果や、鬼怒川堤防決壊などの検証から、ダムによる治水は危険で効果がないこと、すでに白川は7.12北部九州豪雨災害後の急ピッチな河川改修によって、十分な流量調節ができており、立野ダムの必要性がないことがますますはっきりとしてきました。
私たちは、かけがえのない阿蘇の自然を壊す危険なダム建設は絶対に中止させなければならないと、白川流域の自治体首長と国土交通省に対し、要望書を提出しました。
(要望のようす)
要望書の内容は、以下のとおりです。
平成27年10月2日
熊本市長 大西一史 様
菊陽町長 後藤三雄 様
大津町長 家入 勲 様
南阿蘇村長 長野敏也 様
熊本県知事 蒲島郁夫 様
国土交通省九州地方整備局長 鈴木弘之 様
国土交通大臣 太田昭宏 様
立野ダムによらない自然と生活を守る会 代表 中島康
立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会 代表 田上辰也
ダムによらない治水・利水を考える県議の会 代表 西 聖一
代表連絡先 熊本市西区島崎4丁目5-13 中島康
電話 090-2505-3880 FAX 096-354-2966
立野ダムより河川改修を進めることを求める要請書
~鬼怒川の堤防決壊から考えられること~
堤防が決壊すると凄まじい被害をもたらすことを、今回の鬼怒川の堤防決壊の報道で目の当たりにしました。堤防強化こそが急ぐべき治水対策であることを改めて考えさせられました。
鬼怒川の上流には4つの大きなダムがあったのですが、堤防決壊を防ぐことはできませんでした。ダムは満水になると、ダムに流入する洪水をそのまま下流に流すことになり、洪水調節を果たせなくなります。
国土交通省の資料によると、鬼怒川水系の4つのダムの洪水調節容量は、湯西川ダム3000万㎥、五十里ダム3480万㎥、川俣ダム2450万㎥、川治ダム3600万㎥で、4つのダムの合計で12530万㎥です。
計画中の立野ダムの洪水調節容量は940万㎥です。つまり、鬼怒川上流の4つのダム群は、立野ダム13個分の洪水調節容量がありながら、ダムが国交省の主張するように洪水を調節するために機能したとしても、結局堤防決壊を防げなかった、ということになります。
驚くのが、堤防が決壊した鬼怒川は、10年に一度起きると想定される洪水に対応できない堤防だったことです。鬼怒川は河川整備計画が策定されておらず、ダムがあるために、堤防工事が後回しになった典型といえるのではないでしょうか。
3年前の九州北部豪雨の時、熊本市中心部の白川の右岸(大甲橋から長六橋の区間)は高さ2mの堤防が未整備で、もう少しであふれるところまで増水し、土のうを積んでかろうじて下通りなどの市中心街への浸水を防ぐことができました。その後1年もたたないうちに、堤防の中に鋼矢板(連続した鉄骨)を打ち込んだ、高さ2mの立派な堤防が完成しました。大きな被害を受けた龍田地区や阿蘇市をはじめ、改修がほとんど進んでいなかった未改修区間でも、白川流域では河川改修工事が急ピッチで進められていることを高く評価します。
しかし、熊本市黒髪の小磧橋から上流の熊本県区間の河川改修はこれからであり、大津町、菊陽町の白川中流域では、河川整備計画すら策定されていません。中流域の河川整備計画を早急に策定するとともに、今後の白川の河川整備費は、917億円(平成24年度時点)もかかる立野ダム建設ではなく、河川改修にあてることを要請します。
以上
国土交通省が出している、河川改修による流量調節の結果や、鬼怒川堤防決壊などの検証から、ダムによる治水は危険で効果がないこと、すでに白川は7.12北部九州豪雨災害後の急ピッチな河川改修によって、十分な流量調節ができており、立野ダムの必要性がないことがますますはっきりとしてきました。
私たちは、かけがえのない阿蘇の自然を壊す危険なダム建設は絶対に中止させなければならないと、白川流域の自治体首長と国土交通省に対し、要望書を提出しました。
(要望のようす)
要望書の内容は、以下のとおりです。
平成27年10月2日
熊本市長 大西一史 様
菊陽町長 後藤三雄 様
大津町長 家入 勲 様
南阿蘇村長 長野敏也 様
熊本県知事 蒲島郁夫 様
国土交通省九州地方整備局長 鈴木弘之 様
国土交通大臣 太田昭宏 様
立野ダムによらない自然と生活を守る会 代表 中島康
立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会 代表 田上辰也
ダムによらない治水・利水を考える県議の会 代表 西 聖一
代表連絡先 熊本市西区島崎4丁目5-13 中島康
電話 090-2505-3880 FAX 096-354-2966
立野ダムより河川改修を進めることを求める要請書
~鬼怒川の堤防決壊から考えられること~
堤防が決壊すると凄まじい被害をもたらすことを、今回の鬼怒川の堤防決壊の報道で目の当たりにしました。堤防強化こそが急ぐべき治水対策であることを改めて考えさせられました。
鬼怒川の上流には4つの大きなダムがあったのですが、堤防決壊を防ぐことはできませんでした。ダムは満水になると、ダムに流入する洪水をそのまま下流に流すことになり、洪水調節を果たせなくなります。
国土交通省の資料によると、鬼怒川水系の4つのダムの洪水調節容量は、湯西川ダム3000万㎥、五十里ダム3480万㎥、川俣ダム2450万㎥、川治ダム3600万㎥で、4つのダムの合計で12530万㎥です。
計画中の立野ダムの洪水調節容量は940万㎥です。つまり、鬼怒川上流の4つのダム群は、立野ダム13個分の洪水調節容量がありながら、ダムが国交省の主張するように洪水を調節するために機能したとしても、結局堤防決壊を防げなかった、ということになります。
驚くのが、堤防が決壊した鬼怒川は、10年に一度起きると想定される洪水に対応できない堤防だったことです。鬼怒川は河川整備計画が策定されておらず、ダムがあるために、堤防工事が後回しになった典型といえるのではないでしょうか。
3年前の九州北部豪雨の時、熊本市中心部の白川の右岸(大甲橋から長六橋の区間)は高さ2mの堤防が未整備で、もう少しであふれるところまで増水し、土のうを積んでかろうじて下通りなどの市中心街への浸水を防ぐことができました。その後1年もたたないうちに、堤防の中に鋼矢板(連続した鉄骨)を打ち込んだ、高さ2mの立派な堤防が完成しました。大きな被害を受けた龍田地区や阿蘇市をはじめ、改修がほとんど進んでいなかった未改修区間でも、白川流域では河川改修工事が急ピッチで進められていることを高く評価します。
しかし、熊本市黒髪の小磧橋から上流の熊本県区間の河川改修はこれからであり、大津町、菊陽町の白川中流域では、河川整備計画すら策定されていません。中流域の河川整備計画を早急に策定するとともに、今後の白川の河川整備費は、917億円(平成24年度時点)もかかる立野ダム建設ではなく、河川改修にあてることを要請します。
以上
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