ちょうど同じ時期に制定された規格の製品が、立て続けに消えていくニュース。
APSフィルム販売終了のお知らせ(富士フイルム)
ソニーの方はニュース記事から(共同通信、7日)
ソニーは7日、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」のMDタイプの国内出荷をことし9月をめどに終えると発表した。MDのウォークマンは1992年に登場 し、20年近くで幕を閉じる。インターネットやCDを通じて音楽を取り込むメモリータイプに押されて需要が落ち込んでいた。カセットタイプのウォークマン も昨年春に出荷を終えており、機器の「世代交代」が進む。
APSフィルム規格は96年4月の登場、一時期はそこそこ受け入れられて製品も多かったが、すぐにデジカメ時代になってしまい、カメラ本体は早々に姿を消してしまった。しかし、かなり最近までコンビニにはAPSフィルムが常備してあって、メーカーと小売店の良心に感心したことがあった。
MDは92年の登場。全盛だったコンパクトカセットの代替として、一時はかなり普及した。しかしカセットのように全世界的な普及まではしなかったようだ。アメリカでヒットしなかったのが運の尽き、と聞いたことがある。
35mmフィルムやアナログのテープレコーダーなんかと比べると、これら90年代のメディアに郷愁を覚えたり、名残を惜しんだりする人は少ないのではないだろうか。MDやAPSは嫌いという事を書いているサイトは多いが。
APSは衰退がはっきりしてきた8年ほど前、中古でカメラを手に入れてしばらく遊んでいた。当時のデジカメより軽くて、巻き上げ音も小気味よくて快適だった。すぐに飽きてしまったけど。MDはかれこれ15年ほどのつきあいだし、今でも現役で使っている。さすがにポータブルMDを持ち歩くことはしないが、ラジオのエアチェックなどは(うちでは)MDがないとできない。
オーディオに興味津々だった頃、秋葉原の電気屋で店員のレクチャーを受けながら、シャープの録再型ポータブルMDとステレオマイク、ソニーの74分ディスク5枚を買った。家に帰ってマニュアルを朗読したり、ラジオをつないで録音したりして、音がいいのに感動した。あれからもう15年である。