白菜はなぜ巻くのか。
無肥料の白菜はなぜ巻かないのか、
不思議に思ったことはないだろうか。
白菜が巻くことにはとても奥深い意味がある。
もちろん、人に美味しく食べてもらうためではない(笑)。
巻く理由がわかると、
巻かない白菜を巻かせる方法を導き出せる。
まず、誤解を解いておこう。
白菜は本来巻かないものである。
巻く必要もなく、
多くの白菜は巻かないで育つ。
白菜の原種は巻かないアブラナ科の野草であったのだが、
突然変異の巻く白菜が見つかってから、
急激に巻くように品種改良された。
巻くことで、柔らかく苦味のない野菜になる。
光合成をする葉緑体があまりできず、
硝酸態窒素をもたないからだ。
さて、なぜ白菜は巻くのか。
理由は種を守るためである。
アブラナ科の葉野菜の多くはロゼットという形態で冬を越す。
ロゼットとは茎がなく、
葉だけの状態で、
地を這うように葉を広げる形だ。
この形は寒さに強い。
しかし、冬が過ぎると、
ロゼットでいる必要がなくなり、茎を出す。
それも結構な長さで出し、
春には花を咲かせ種を付ける。
つまり、白菜は、気温が15度〜20度の頃に芽吹き、
気温が下がる冬はロゼットで過ごし、
20度を超えた春に種を付ける植物ということである。
さて、この白菜、畑に植えられる時期は8月下旬〜9月上旬である。
早い所では8月中旬には苗が植えられる。
理由は10月から出荷が始まるからだ。
10月には鍋需要が起きる。
まだ気温が高い頃に白菜が植えられると、
ロゼットという形にはならない。
つまり茎を出そうとする。
しかし実際にはこれから寒くなるので白菜は混乱する。
混乱した白菜はオーキシンと呼ばれる成長ホルモンを葉の裏側に分泌し、
葉の裏側を成長させて葉を巻き始める。
葉を巻くことで、種を付ける中心を覆って、
冬の間、保温しておこうとするわけだ。
自然農法で作ると、白菜は巻かなくなる場合が多い。
窒素が少なく、成長がゆっくりな分、茎が伸びるという成長はせず、
地を這うように葉を広げるロゼット型で冬を越そうとするためである。
これが本来の正しい姿でもある。
だから慣行農法や有機農法の白菜は巻き、
自然農法の白菜は巻きにくくなるわけだ。
さて、このヒントから、白菜を巻かせる方法が思いつく。
一つには、早めに定植するという方法だ。
まだ気温が高い頃に白菜の苗を畑に植えると、
白菜は自然農法といえども、茎を伸ばそうとする。
ただし、白菜を8月や9月の早い時期に定植すると、
アブラムシの被害に遭う。アブラムシは、白菜の成長点を食べて、
成長を遅らせようと画策するからである。
白菜とアブラムシは共生関係にある。
そのため、寒冷紗などで覆っておく必要が出てくる。
もう一つは植物ホルモンを出させることである。
植物ホルモンを出させるには窒素が必要である。
ということは、土の中に窒素分を増やせばいいのだが、
無肥料なのでそこには工夫が必要になってくる。
無肥料で窒素を増やす方法、
そして植物ホルモンを多く出させる方法は、
とても長くなるのでここでは書けないが、
それがヒントであることだけでも覚えて欲しい。
そのヒントから、色々工夫してみたらいいだろう。
もしくは、僕の秋冬の連続セミナーに参加してみて欲しい。
あ、ステマのようになってしまった(笑)。
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