在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

6 barolo: Vajra, Ca' Viola, Bricco Rocche, Elio Grasso, Paolo Scavino, Massolino バローロ6種

2014-11-13 14:54:21 | Piemonte ピエモンテ
Vajra Barolo Bricco Viole 2007 ヴァイラ
Ca’ Viola Barolo Sottocastello 2006 カ・ヴィオラ
Bricco Rocche Barolo Brunate 2006 ブリッコ・ロッケ
Elio Grasso Barolo Gavarini Chiniera 2006 エリオ・グラッソ
Paolo Scavino Barolo Rocche dell’Annunziata 2000 パオロ・スカヴィーノ
Massolino Barolo Parafada 1997 マッソリーノ


アテネウムという団体が、ローマの老舗エノテカ、トリマーニと組んで試飲会を最近よくやるようになった。
トリマーニの場合、テーブルの構成はちょっと狭いが、その分人と人の距離が狭くなるので親密感が生まれ、私は好きである。もう1か所、ホテル、サン・レジスの部屋を使っている場合も多いが、人数も多く、いかにも講習会形式で、それも悪くはないのだが、ある意味面白くない。


今回のテーマはネッビオーロ。3回に分けて行われるその第1回で、今回のテーマはバローロ。ワインは6種。それも最新のヴィンテージではない、という触れ込み。
この前、トリマーニのパオロにとある試飲会で会った時、「賭け」になった。
美味しくなかったら払わなくていいから席を取っておく。ただし、満足したら代金を払う、というもの。
美味しくても、美味しくなかったと言ってお金を払わないからね、と当然の冗談を言ったのではあるが、そこは、日本人。逆に本当に美味しくなくてもお金を払うだろう。
イタリア人なら本当に払わないかも? いや、本当に払わないかもしれないイタリア人にはこういう声はかけられないよね、などと思いながら。
さて、内容からして、当然面白い試飲会であったのと、ワインも、良いかどうかはともかくとして、非常に興味深いものであった。同時に、学ぶことの多い貴重な試飲会でもあった。

赤、バローロ6種。全てクリュものである。
(点数は+++を基準として、プラスマイナス)


Vajra Barolo Bricco Viole 2007
色が比較的薄く、バローロらしい。輝きがきれい。花と小さな森の木の実(赤)など、派手でないくらいの華やかさ、優雅、繊細、エレガント。タンニンは粉っぽいという意見もあったが、まだ若いのでうまく溶け込んでないのだと思う。細く、非常に長く続き、余韻がきれい。個人的に好きなワイナリー、個人的に好みのバローロ。++++
Ca’ Viola Barolo Sottocastello 2006
ここから2006年になる。色は濃いガーネット。熟したフルーツ(黒)の香りに重たさを感じる。バルサム臭、キナなど、Vajraと正反対。酸味が少なめ、タンニンはまろやかで、残念なことに余韻が消えてしまう。Ca’ Violaはドルチェットで有名で、いったいどれだけ飲んだことだろう。この畑のバローロは初リリースとのこと。+++
Bricco Rocche Barolo Brunate 2006
ガーネット色。還元臭が出ていて、しばらくして収まると、森の木の実、スパイスなどが感じられるようになる。タンニンはかなり柔らかく、余韻はまずまずの長さ。現時点で限界か、という感じはするが、現時点では一応+++(+)
Elio Grasso Barolo Gavarini Chiniera 2006
最初、ほとんど全く香りがなかった。完全に閉じていて、香りが徐々に出始めたのはずいぶん経ってから。出てくると大変素晴らしい香り。奥行きがあり、持続性があり。程よい酸味、タンニンは優雅に柔らかく、余韻が非常に長い。時間がたってますます良くなったワイン。+++++
Paolo Scavino Barolo Rocche dell’Annunziata 2000
以外に最初から香りが出ていて、バルサミコ、そしてオリーブの香り。当然熟しているので、こうなっても良いのだが、もう少し何かを期待したいところだった。タンニンは柔らかく、太さがあり、風格はあるのだが、まずまず程度の長さ。頂点を超えて、降下し始めたのがわかる。最近何度か訪れていて、見直したいと思っていたワイナリーなだけにちょっと残念。敬意を表して一応+++(+)
Massolino Barolo Parafada 1997
個人的に辛くないトウガラシ風の香りがあったが、トリュフ系、キノコ系の香りが強い。味の持続性は悪くなく、こちらも若干降下し始めた感じではあるが、1997年ということで++++

人数が少なかったこともあり、どのワインが一番良かったか、という話になった。
Grassoという意見が多かったが、中には120ユーロよね、ということでScavinoを挙げた人もいる。うーん、値段に左右されてはいけない。。。
逆にでは一番期待外れだったのは?という話題も出て、これは若干バラバラ。

個人的に、パオロ、そして、素晴らしい友人のルカと話をすると、揃って一番はGrasso.
逆に期待はずれだったのは、パオロはRocche(わからないでもない)、ルカはScavino(それはちょっとかわいそう)私はCa’Viola(初リリースだから仕方ない、がパオロの意見)だった。

以下、終了後、その後続けて飲んだワインの一部。。。


バラにカルボナーラのフリット。。。

黒ゴマビスケット