先日、京都の顔見せチケット販売日を迎えた。
あれやこれや観たい演目も多くて前日からそわそわしてはいたが、結局チケットはとらずじまい。
何のことは無い。
顔見せがお高い。
値段に加えて、わたくし自身も忙しい。
まだ確定ではないが、後半が身動きがとれにくい。
顔見世興行のみならず、後半に楽しみにしていた能楽二曲もあきらめた。
12月の疲れを考えて、友人に誘われていた1月10にち11にちの新春わかくさ能のチケットも断る。
暮れはただ一舞台、四季の『ウィキッド』を観るばかりである。
能楽が聴きたい。
わかくさ能や正月の平安神宮の翁舞が観たい。
歌舞伎が観たい。
芝居が観たい。
そう思いながら、今日もテレビで白黒時代などの古い邦画を見ることだろう・・・。
メールをチェックすると松竹株式会社からの歌舞伎美人が届いていた。
ほほう。
歌舞伎座の壽初春大歌舞伎か・・・。
観たい演目が満載。
だが、わたくしはうまれて歌舞伎座にも行ったことが無い、芝居においてもぐりの俄ファン。
このまま歌舞伎座は姿を消して、わたしは一度も現在の歌舞伎座の畳、いや劇場をふむこと無く年老いてゆくのだろう・・・。
せめて十代からなれ親しんだ京都の南座くらい行きたいとも思うが、最近の歌舞伎のお代金は目が飛び出るほど高い。
末等席800円。当時の映画代とさほど変わらない金額で南座に入ることができ、席は融通のきいたという古き良き升席時代が懐かしい。
わたくしがまだかわいらしい高校生の頃であった。
歌舞伎座
歌舞伎座さよなら公演
壽初春大歌舞伎
平成22年1月2日(土)~26日(火)
昼の部
一、春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)
曽我五郎 橋之助
曽我十郎 染五郎
静御前 福 助
二、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)
鶴ヶ岡八幡社頭の場
梶原平三景時 幸四郎
梢 魁 春
俣野五郎景久 歌 昇
六郎太夫 東 蔵
大庭三郎景親 左團次
三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 團十郎
源義経 勘三郎
富樫左衛門 梅 玉
四、秀山十種の内 松浦の太鼓 (まつうらのたいこ)
松浦鎮信 吉右衛門
其角 歌 六
お縫 芝 雀
大高源吾 梅 玉
夜の部
一、春の寿(はるのことぶき)
梅 玉
福 助
雀右衛門
二、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
車引
梅王丸 吉右衛門
松王丸 幸四郎
藤原時平 富十郎
桜丸 芝 翫
三、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
道行より押戻しまで
白拍子花子 勘三郎
大館左馬五郎 團十郎
四、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなよこぐし)
木更津海岸見染の場
源氏店妾宅の場
切られ与三郎 染五郎
お富 福 助
鳶頭金五郎 錦之助
蝙蝠安 彌十郎
和泉屋多左衛門 歌 六