「介護録」とユルユル日記

介護終了、ブログタイトルかえました。

アルツハイマーは忘れたい過去の消去作業?

2016-12-16 | ●介護回想(2015~)
米ドラの中でのセリフ。

医師で母親がアルツハイマー。
メインなストーリーとは全く無関係なので深く掘り下げられることもない会話なんだけど
そのキャラが、

医師だから進行によって記憶が失われるという理屈はわかるけれども、哲学的なことを考えてしまうんだよ……

と言って語ったのが
(言い回しはあやふやなのであくまで↓こんな主旨ってことです)

アルツハイマーは、過去の過ちとか失敗とかネガティブな記憶の魂の消去作業なんじゃないか……

でした。


まあ、嫌なことだけでなく、大事なことも忘れるし出来なくなるからネガティブなことの消去だけとは言えないけれど
面倒くさい理性の蓋もパコパコはずれ、女王様のようにふるまうことも出来ちゃうし、嫌なことも、悲しいことも、苦しいことも、辛いことも、都合の悪いことも、失敗も…………なんだかんだで忘れる本人は
楽なのではないか……?と思ったことは数知れない。

神経質で気使いでどちらかといえば完璧主義な母は、
認知症になって気が楽になったかもね?
と、まわりに言われたし私も思った。

認知症になってなかったら絶対に言わないだろうことを他人に言ったし、私と二人でもやらないカラオケをデイサービスで歌ってた。
(家では鼻歌歌うし、音痴ではなかったし、特別上手くはないけどめちゃめちゃ下手でもなかった)


中期のころかな?

母に抱きつかれて、言われた言葉が
「(私は)結婚したくないの(助けて)……」
だった。
妹と思われてたかな?多分。
いわゆる恋愛結婚ではなくて、時代的にも、しないわけにはいかない感じの結婚だったことは聞いていたのでショックというほどのことはなかったけど
それで生まれた私って……と思う気分もそれなりに……。

この時の母は結婚前にタイムスリップ?
「しなくていいよ」
といってあげた。

面白話的には、
「いや、もうしなくていいから。……っていうか誰とするんだよ!?」
と激しく突っ込むところ。


魂が、それまで生きてきた時間の忘れたいところを消去する。

本人は楽になるかもしれないけれど
それと向き合う家族はどうなるの?
その忘れたい過去に「私」もふくまていた……なんて思いたくはないし。
(思いっきり早い段階で忘れられた私……)

私の魂も、どうぞ全部消去して。
もうぜーんぶ。それでいいわ。そして楽になって終わろう。
あ~~楽チン!
…………なんてそんな簡単に楽にはなれないんだろうなぁ




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2 コメント

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Unknown (サクラ)
2016-12-25 12:54:04
ご無沙汰です

魂が記憶を消去する・・というような話は聞いたことがあります。
もう忘れかけてますが・・経験をプラスマイナスにしてお空に帰るということみたいに思ってました。

親子という役を演じてお母さんは先に帰った。
ビゴさんはきっちり役をやりとおしたと思いますが・・どうでしょう?
魂がいろんな経験をするために・・ってよく言われてますけど・・

でもね〜
経験でしたハイ終わりって切り替えられず、今だに後悔が寂しさが残りますけど。それを感じるのも経験を積むことなんでしょうかね・・

ビゴさんが「しなくていいよ」って言ってくれたの、
お母さんホッとして嬉しかっただろうなと思いました。
きっと今もホッとしてビゴさんを見守っていると思います。




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サクラさんへ (ビゴ)
2016-12-26 15:17:04
なるほど。魂をまっさらにしてあの世?に戻りやがて転生……みたいな?
この世が修行の場と考えたら、介護という役割を今回は私がした……のかもしれませんね。
前世や来世にどんな関係性で生まれるんだかわからないけど(輪廻転生があるとして)
残される側になるのは、切なく辛いです。

介護終えると、辛かったことは頭の奥にしまいこんで、反省とか後悔とかしちゃうし、笑顔を思い出したりしてしまいます。

でも、あのときは、やれることはやったんだ……と思う自分もいるし。

こんな思いをずっと抱えていくんだろうなぁ~
介護する側にはならずに人生終えたほうが幸せだろうなぁ~と思ってしまいます。
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