孫娘に買い与えたミニチュアダックスが、思いがけなく我が家にやってきた。
何の知識もないので、その頃新宿の小田急デパートにあった「犬のしつけ教室」
へペットと一緒にしばらく通って、色々な知識を得てから、安心して飼えるよう
になった。私は幼い頃飼い犬に左腕を噛まれ、今でもその傷は私の腕に残って
いるが、そのため犬は大好きだが怖かった。でも、飼っているうちにだんだん犬の
賢さや可愛らしさがよく理解でき、飼うのがとても楽しくなった。
風邪一つひかず悪戯もしないで、本当に飼いやすい犬だったが、老いるのは早く
日ごとに変化していくのが顕著に分かった。
※トリミング後の写真
17歳になってもしものことがあってはと考え、きれいにしてあげたいと事情を
説明し、いつものお店でトリミングをお願いし、迎えに行ったら「頑張って最後まで
立っていて、お利口さんでしたよ」と言われた。全く食べなくなって9日目、買い物
から帰ってしばらく抱いていたら、目やにが沢山出ていた。
きれいにしてあげようと、夫に抱いてもらい暖かいタオルで目や顔を拭いたら
気持ちよさそうにじっとしていた。羽根布団の上にそっと寝かせ、しばらくして見たら
手を折れ巻き込んでいたので、楽にしてあげた。それから1時間程して気が付いたら
息をしていなかった。楽しい思い出を沢山残して17歳2カ月命の灯は消えたが、家族
を失ったようでとても悲しかった。本当はまた飼いたいが、高齢の私達には不可能
なので諦めた、1年前の今日も素晴らしく晴れた日だったが、多分一生忘れることができない
悲しい思い出だろう。