ご近所に住んでいる夫が小学生から尊敬している方のお宅を、訪ねるつもり
で外に出たら,あまりに寒さに驚き、すぐ家の中に戻り二人で着替えた。
家の中とのあまりの温度差に驚いたが、暑がりの私は昼間何日間か冷房を
していたのに・・・お伺いしたのは、梅が丘の同じ商店会のご主人で、夫が
小学生時代から知っていて、とても優秀な方で、体も大きく見た目もステキ
な方だった。
何年か前に奥様を亡くし、お店も止めて現在は長男のご家族と暮らして
いらして、曜日は違うが夫と同じデイホームへ通っているようだ。
お元気そうだが足が悪くて、家の中でも歩行補助器を使っていらした。
とても喜んで迎えて下さって、ケーキやコーヒーなどご馳走になりながら
昔話を楽しそうにしていたが、2人とも同じ話のくり返しのようだった。
いくら優秀な方でも、やはり年齢は争えないのだ。
頃合いを見ておいとましたが、わざわざお土産まで頂いて恐縮したが、その
方も幼馴染の夫が伺ったことを、きっと喜んで下さったのだろう。
娘がそのお宅の次男の方と小学校の同級生で、未だに親交があるために
コンタクトを取ってくれた。夫が「小学生から憧れているMさんに会いたい」
と言ったことから実現したことだ。すでに92歳と89歳、元梅が丘商店街の
最高齢者2人の面談だったが、家に帰ったら、夫はすぐにこう言った。
「能里子ありがとうね」と。きっとMさんも、夫も嬉しかったのだと感じ
心の中が暖かるなる思いの、冷たい雨の降るとても寒い日だった。