今週、ともだちがうち遊びに来て
こんな話を聞きました。
『通勤のバスでときどき遭遇する男性がいて
普通の通勤服を着ているのに、なぜだかロックの気配がする。
ある日、その人がやはり昔の知り合いで、バンドマンだということに気づいた。』
という話でした。
そんな話をきくと
必ず思い出してしまう出来事があります。
バンドの練習スタジオで
息をのむほど粋な、オーラのすごい人と遭遇したことがあります。
今から約2年前の話です。
自分のバンドの練習が終わり
メンバーとロビーで寛いでいました。
そこはビルの2フロアに何部屋もある
京都でいちばん大きなスタジオで、
ロビーだけでもとても広く、視界に常に何人もの人がいます。
談笑していると、視界の端に
なにかただ事ではない気配を感じました。
スタジオなので、普段
まぁ普通に粋な人はよくいます。
でもそういうのとは違う、
ただ事ではない気配を感じて振り向くと
ものすごく歩き方の粋な誰かが
横切っていきました。
その人は、
京都のチェリーキャッツというバンドの
ボーカル・フミオさんでした。
なおすごいことに
①わたしはフミオさんをお見かけしたのは約26年ぶりでした
②しかもCherry Cat'sは23年前(1996年)に解散し、
それ以降いちどもステージに立っておられなかったそうです
25年ぶりに遭遇したのに
その一瞬で気づくほどに
また23年も音楽活動をしておられなかったというのに
このまるで冷凍保存されたような
当時と変わらないオーラと粋さはいったい・・・
しかも、ただ歩いているだけで・・・あああ
と、圧倒されてしまいました。
その日のスタジオは、チェリーキャッツさんの
23年ぶりの再結成ライブの前々夜だったそうです。
それから2年、チェリーキャッツさんをいちどもお見かけしていませんが
今でもときどき、そのとき圧倒されたことを思い出します。
キャーカッコイイ!という感情ではなく(勿論カッコイイのですが)
どうしたらただ歩いているだけでそんなオーラを放てるのか
わたしもいつかそんなバンドマンになりたい!!!と
ジタバタしてしまいます。
そのヒミツを盗みたくて仕方ありません♪
でもきっと盗めないよね(^ー^)
その時のことを
思い出すのは
どういう時かというと
音楽的に堕落しそうな時
もしくは疲れて美意識を失いかけた時です!笑
こんなことでは
あんなバンドマンになれないぞ♪と
ダラダラーっとやる気なくしちゃってる時に
ひとり私生活で、ひっそり気をひきしめてます。
余談ながら、スタジオのロビーで
フミオさんが横切っていった後の話ですが・・・
フミオさんは休憩室に入っていかれました。
わたしが驚きのあまり固まっていると
うちのバンドメンバーが
「本当に本人か確かめてこい!」と
わたしが普段吸わないタバコを一本とライター手渡してくれました、なんと機転が利く(笑)
そして休憩室に入り、
「失礼ですが、チェリーのフミオさんでしょうか?」と話しかけ
「このたびは、再結成おめでとうございます!」
と舎弟かなんかのように深々と敬礼してしましました。
大先輩の前ではいとも簡単にキッズに戻ってしまいます。
いつまでも追いつけない存在でずっといてほしいです。
さ、今夜も堕落する前に
やることやるぞー