1年前なにしてたんだろ。
一乗寺ハリソンに加入したばかりの頃だった。
直後ボーカルの人が辞めて、
曲をイチから作ってた頃だ。
事務用品を買いに行ったら、
可愛いものを見つけて購入
お花見用のお箸とか紙コップとか。
お花見弁当はなにがいいかな
からあげと
卵焼きと…。
いきなりだけど、
いちばん好きな曲に
ブルーハーツの「青空」を挙げるひとに
わるい人なんかいるわけない気がしてしまう。
とても偏見だけど。
近所にブルーハーツをこよなく愛するハセガワ夫妻が住んでいる。
息子のともだちの親。
ハセガワさんはいつも
「子育ての話とか、
仕事の話とか、
そんなんじゃない話を、
ママじゃない話を
あなたとはしたいんですよ」
と言っては、
主にロックな話を振ってくる。
それで
「フジロック行きてえなあー」
「それよりアラバキロックフェスもいいよ」
「子供居るのにムリか」
「いまはしゃーないな」
「でもクラブメトロとか磔磔ならいけるよ」
とかしゃべりながら
夕刻、保育園からの帰り道を歩く。
息子とハセガワ君は
とても仲がいい。
彼らはわたしたちのはるか前方を
夕焼けの西の空に向かって踊るように歩いていく。
女のわたしたちにはようわからん男子特有のノリで。
親と居るときとは
まったく違う顔を見せて。
そんな彼らを見ると
ブルーハーツの「街」という歌の歌詞を思い出す。
『アスファルトだけじゃない
コンクリートだけじゃない
いつか会えるよ
おなじ涙を
こらえきれぬ友達と きっと会えるよ
毒ガスばかりじゃない
泥水ばかりじゃない
いつか会えるよ
同じ気持ちで
爆発しそうな仲間と きっと会えるよ
見せかけばかりじゃない
口先だけでもない
いつか見るだろう
同じこぶしをにぎりしめて立つ人を
いつか見るだろう
そのとき おまえには
なにが言えるだろう
そのときともだちと
何を話すだろう』
そんな人にわたしも出会ってきたし
今も出会っている。
そういう友達と
これから出会っていくんだよなきみたちは。
それで母ちゃんには言えないようなまじめな話をするんだよね
そういうの、いいな。
お風呂上がりに
テレビを観ていた息子(5才)が
わたしを呼びにきました。
「ママっ! ママの絶対好きそうな人がテレビに出てるよっ!」
と言うので
…それはもしかして綾野剛かい?
と思い見にいくと
映っていたのは
料理研究家の故・小林カツ代先生でした。
私は、本以外の、
動いているこの方を見たのは初めてでしたが
そのステキなキャラクターに
度肝を抜かれてしまいました。
しょうゆ大さじ1 レモン汁小さじ1、カレー粉…
などと材料を解説しつつも
「でもね!こんなの、家になかったら入れなくていいの!
全然なくていいの」
と言い放つカツ代先生。
「ケチャップ大さじ1ぐらい、赤ワイン大さじ1ぐらい…」
と言いつつ、明らかに大さじ3杯以上ダバダバと投入なさるカツ代先生。
焼きものをしながらトークしまくり、
「あら、焦げちゃったわね、
でもいいの、焦げてるくらいがおいしいの!」
と豪語するカツ代先生。
また、
「糖分の摂りすぎは良くないっていいますでしょ…
でもねッ!砂糖ってのは使うためにあるの! だからいいんです」
と、砂糖をおもいきりドカンと投入なさるカツ代先生。
そして何より
お味見をして
「おいしーーッ
どうしてもう、こんなにおいしいんでしょうねッ」
と、ご自分の料理に悶えるカツ代先生。
ほとばしる生命力
なんとステキなんでしょうか。
いいなぁと惚れ惚れしてしまいました。
私が男だったら
家に帰ったら
こんなに明るいひとが
おいしい料理とともに待っていてくれるなら
もう、めっちゃ仕事がんばっちゃうな。
ごはんっていうのは
本当にだいじだね。
おいしいものを
明るくどんどん作って
楽しくいっぱい食べよう。
私は「おなかすいた…」
とつぶやいては
「えっ、もう⁉️ さっき食べたばかりやん」
などと言われてしまうのですが
先日この本をホワイトデーにいただきました。
読んでいるとまたお腹がすいてきたので
ゆでたまごを食べました
(もうすぐ0時)
昨日、お風呂上がりに
子供が勝手にテレビをつけてた。
わたしはスキンケアとかドライヤーで
一緒にテレビを観てなかった。
ひとしきり観ていた息子(5才)が
爆音でドライヤーをかけている私のところに来て
「俺は、街で会ってもじろじろ見たりしない。
脚がなくても何もおかしくなんかない。
脚がなくてもいつまでも泣いてないあの人がすごいからや」
と、一気に言い放った。
めっちゃ怒っとった。
義足のひとの番組だったそうだ。
髪を乾かしながら
「怒ってるアンタがすきよ」
と言うと
「おうっ!」と
怒りながら定位置に帰っていった。
わたしが母親として
「ここだけは、ぜったい」
と思っている「ここだけ」がまさにそれだ。
前回のスタジオで
一乗寺ハリソンのギターのイチローさんが
めずらしくファイヤーバードを持ってきて弾いてた。
ルックスだけで
グラっとくるギターというのがある。
SGと
レスポールブラックビューティー
そしてファイヤーバード。
これは高校生の頃から変わらない。
高校生の頃
SGのグラマラスなシェイプを見て
やたらデンジャラスな感覚をおぼえた。
毒と華。
視界がゆがむような少しの不安と
あぶない恍惚
そして安定。拡がってゆく自由。
それまでの自分にはなかった感覚。
ロックの入り口だったのだと思う。
そしてファイヤーバードはヤバイ。
あの野蛮で繊細な見た目には
ちょっと、人を狂わせるものがある。
しかしわたし、
ファイヤーバード
ほんとに全然似合わない。
わたしはイチローさんの
若い頃を知らない。
でもファイヤーバードをかけた肩
弾き始めたのを斜め後ろから見たとき
そのたたずまいに、20代の頃のイチローさんを
すこし想像出来たような気がした。
5月9日(土)に
堀川丸太町アフタービートに
一乗寺ハリソン出演します。
よかったら観に来てください
5月9日の対バンは
私の元バンドメンバーのいるバンド。
ときどきライブ告知のメールをくれていたので
バンド名で気づいたのだけど
向こうは絶対に
私のバンドだと気づいてないはず…
悪ノリしたがりぃのわたしは
「おもしろいから、このまま当日までだまってよう。
リハの時、背後から突然ビックリさせちゃうんだから」
と思っていたのだけど。
でも先日久しぶりに連絡がきて
その時、家に居てとっても素だった私は
その計画をすっかり忘れており
対バンだよーと
つるっと言ってしまったのであった。
しまった!
彼は10年前のバンドメンバーで
スタジオで
よくケンカしてた。
作曲やアレンジをめぐって
本気で言い合いになり
ほかのメンバーに止められたことも
(今ではそんなの考えられない)。
いままで一緒に音を出してきたメンバーの中で
もっとも音楽的にバトルしたのが彼のような気がする。
でも、メンバーとして絶大に信頼できたのも
彼だったような気もする。
お互い若くてわがままで
でもとても真面目に
ほんとうに真面目にバンドしていたんだろうな。
そんな私も10年後の今では、
メンバーとケンカしたことなんて一度もない。
険悪になるってこともありえない。
おそらく元メンバーの彼も
現在のバンドではそうなんじゃないかな。
一乗寺ハリソンは
曲の長さや終わり方など
それこそアドリブ次第で
毎回長さが変わるから
アレンジが細かく問題になりようもないというのもあるけど
そういうことじゃなく
こうでないとヤダぁっていうのが
今はほぼない。
なんでもいいの
もう好きなように勝手に弾いちゃうから。
もうアメーバのように自由にやってる。
でも10年前
カズとバンドしてたときのことは
血となり肉となっている、確実に。
10年ぶりに
今度は別々のバンドで
鎬を削りたいと思います。