*「魁!!女塾」*

THE GOOD LOVIN’sというバンドでギターを弾いています
京都市在住

ジョニーサンダースの憂鬱

2015年05月29日 | blog



『Looking for Johnnyジョニー・サンダースの軌跡』
ジョニーサンダースのドキュメンタリー映画
を観ました。


観終わって
いろいろ思うところがあって
なかなか感想をすらすらと口にすることが
出来ませんでした。


まったく理解できない世界ならば
ごく冷静に俯瞰して
クリアな感想を述べることもできるのだろうけれど


たぶん
ジョニーの憂鬱
全くわかんないことはなかったんだと思う。


少しは
同じような気持ちだった時期が
私にもあったんだと思う。

そしてそれは
ロックをやっている人の誰の中にも
多かれ微量であれ
等しく存在する憂鬱なのだと思う。


また、
映画の紹介文に
その破天荒な生涯うんぬんとあったけれど
その破天荒さを
スクリーンの中に
私は感じなかった。

破天荒というには
あのひとの目は真面目に哀しすぎて。


映画はじまって
いちばん最初のシーンで
なんてきれいな目をしてるんだ、と思った。
なのにいつも目が濁ってたジョニー。

だけど粋でスウィート。
たいそう魅力的なひと。

人はジョニーサンダースの中に
自分の何を見てしまうのだろうね。


たまーに
自分のこと
繊細だなあとか
なにを間違ってかひとりで思ってるときがあるけど


この映画観て
ジョニーに比べてみたら
いやー私は
ぜんぜん繊細なんかじゃないのだわ。


終わりじゃない

2015年05月26日 | blog

静かな部屋が好きで
テレビの音が子供の頃から好きじゃない。

息子がテレビを見ながら
ほかのことをしていたら
すぐさまこっそりテレビを消し、
しれっと涼しい顔をしている


そして気づいた息子にぶぅぶぅと抗議されるという
いたちごっこを日々繰り返している



しかし最近、
好きな番組がある。

月曜夜にやっている、
「しくじり先生 ~俺みたいになるな!」
という番組。

YouTubeの関連動画みたいなところに
出てて観て、
おもしろいなぁと思った。


過去に挫折したり
一回消えたような芸能人が

過去の失敗の原因、
栄光と挫折を
先生になって講義する番組。

生徒の芸能人が
先生に容赦なくツッコミを入れて
悲壮感を払拭している。
ベタなかんじだけどおもしろい。


ホリエモンの回とか
おもしろかったなぁ。

でもいちばんおもしろかったのは
大事マンブラザーズバンドの人の回。
抱腹絶倒
あのひとナンバーワン



こういう番組が
さりげなく存在することは
なんだかいいと思うなぁ。

何かに失敗したからといって
そこで終わりでは全くない、という事実。

そんなの誰でもわかってるのに
実際自分がなにかにしくじれば
その時はもうダメだと思ってしまうものだと思うし。


終身雇用
新卒礼賛
倒産
離婚
処女信仰(ちがうか)

この国は
失敗に厳しいような
そんな風潮はあるけど

失敗したらいけない、
失敗したら終わり、という考え方はしたくない。


見本のような表街道だけが
人々の人生じゃない。


また、
失敗によって拡がる被害をすみやかに最小限にとどめることが
のちの自分を救うようにも思う。
失敗そのものより
失敗によるやさぐれ。
このやさぐれによる二次災害のほうが
実際の被害を拡げてしまうように思う。



私も、絵に描いたようなしくじりを
経験している。
というか、この歳になって
そういうことの全くない人もいないだろうから
これもまたポピュラーなことだ。


しかし失敗する前の、
リスクを回避するために我慢を重ねていた頃に比べ
気持ちは晴れやかである。


子供にも
そりゃ失敗しないに越したことはない
でももしも失敗しても
全然終わりじゃないと教えたいから
その見本にならなきゃいけない。

あんた、おもろいわ
と言われるような
器の大きい人間に
いつかなりたいと思う。


数年服役して戻ってきたと噂の
某飲食店の店主は
毎朝早くから大汗をかいて仕込みをしている。

それ以前の数年前よりも、
ずっとずっと早い時刻から。

そこを通り過ぎるたびに
すがすがしい気持ちになる。


波長トリップ

2015年05月10日 | blog

脳の構造について
調べたことはないのですが

両目のすぐ奥に
快楽を感じる器官があるということを
はっきり 感じるのです。


一乗寺ハリソンの3人で演奏していると
それを感じる瞬間が
何度もあります。


演奏をしていると
しばらくして
両目の奥がじわーっとしびれて
視界がゆっくり
ぐにゃりと大きくゆがむ感覚をおぼえ


そしてそのしびれが
後頭部に伝わって
頭蓋骨の内側に
ぐわーんと心地よく響きつづける何かがあって。


そしてそれが高まったときに
首を左右に大きく振るくせが
あるようです。


視覚的なことでもなく
たとえ目を閉じていても
とにかく両目の奥がしびれる。


それは、陶酔してるとか
私たちの演奏がすばらしいとか
そういうことでは全くなく

ただ単に3人の波長なんだろうけど。

ルーシー インザスカイ
ウイズ ダイアモンド
みたいな。


昨日のライブ、
そういう状態になりすぎて
スタジオでプレイしてる時より
やたら音数が減ってしまいましたが。

いけないいけない。

でも本当に楽しかったです。


うちのメンバーがこないだ

「自意識なんか持ってライブやれない」

と言ってたけど、
自意識とやらはいつからか
どっかへいってしまっていた。
もうずっとご無沙汰だ。
すっかり行方がわからないままの自意識。


そういう状態を
トリップ
もしくは
しあわせというのではないかなぁ。


HELLO

2015年05月05日 | blog


初めて
山に登りました。


「ほんまに登ったことないの

「まぁ、ロッカーは登山とか普通せーへんもんな」

とか言われつつ、
ショートパンツに
唯一持ってるスニーカー・コンバースのハイカットで。

そういえばリュックも
ひとつも持ってなかった。。


私は毎年会社の健康診断で
貧血の検査にひっかかり続け
最近ついにちゃんと
貧血の治療をはじめたばかりで

途中で
山から転げ落ちるのではないかというほど
ふらぁ、としつつも。

「しんどぉい
なんて一応言うものの

帰れと言われたらいやだから
本当にしんどいのは隠して
登り切りました。


(しかし本当に体力がないと思い知る。
バンドやるには支障ないけど。)



山はみどりのいいにおいがしました。
濃い匂い。

 



 







最初、びっくりしたことがあって。


下山してくる人とすれ違うとき、
みんな
「こんにちは」
っていうのねー。


登ってるとき
しゃべれないくらい
しんどい時があったんだけど

下りてくるひとが
次々と「こんにちは」って言ってくれるから


がんばって笑顔つくって
「こんにちは
って言ってたら
いつのまにか元気になってた。


山ですれ違うひとにHELLOと言うの、
世界的なルールなんだってね。
初めて知ったのです。

なんて、清々しいルールなんだろう。


生き生きとした緑の匂いも
HELLOルールの清々しさも
山の上の静けさも
太陽の近さも
初心者のわたしには
いちいち眩しかったなぁ


そして、日々ニュースで流れる不穏な事件が
違う世界のことに一瞬思えてしまう程
山を登る誰の顔にも険は浮かんでいないように思えた。




山の上から自分の家を撮ってみた。
ここで生きてるんだよねえ。
これを撮ってた時、急に
やたら、はやくライブがしたくてたまらなくなった。


5月9日
堀川丸太町アフタービートでライブします。
よかったら来てね。