*「魁!!女塾」*

THE GOOD LOVIN’sというバンドでギターを弾いています
京都市在住

追憶のロック天国

2015年07月31日 | blog

叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」に降り立つ。
何年ぶりのことか。

以前は駅名が
「八瀬遊園駅」だった。


八瀬遊園跡地は
会員制ホテルになったらしく
八瀬遊園があった痕跡が
おどろくほどに なにもない。


唯一、
遊園地からいちばん奥のプールへと続いていた長い橋が
その会員制ホテルの敷地内に今もあるのを見つけた。

それ以外は
見事にほぼ痕跡がない。


駅名まで変わっているのだから
一瞬、ここに本当に八瀬遊園があったのだろうかと
マボロシだったんではないかと思ってしまったくらいだ。


いやいや、マボロシであっては困る。
八瀬遊園、のちに「スポーツバレー京都」という名前になったが
スポーツバレーは私のロックのはじまりの場所だからだ。


スポーツバレーで私は
高校1年から3年までバイトをしていた。


はじめてしたバイトがここだった。
入学した女子校がほんとうに肌に合わず
エネルギーを持て余した16歳の私は
高校一年の夏休み、学校で禁じられていたアルバイトでもしようと思った。


フロムAを買ってきた。
どこでもいいから、せーの!で開いたページに載っている場所に
面接を受けに行こうと決めた。
そして、開いたのがスポーツバレーのページだった。


夏休みは毎日
ウォークマンで
Tレックスの「ゲット・イット・オン」
「テレグラム・サム」
「ジップガン・ブギー」なんかを聴きながら
蝉しぐれの中をチャリンコで修学院駅までぶっとばし、
そこから叡電に乗り通っていた。


売店で焼そばをやいたり、
フライドポテトを揚げたり
レストランでランチを作ったりしていた。

けだるくて
でもやはりけだるくはなかった夏の日々。

そしてスポーツバレーが
私のロックの入り口になった。




スポーツバレー内には
「ロック天国」というライブハウスもあり
夏休みにはプロのバンドも来て野外ライブが開催された。

エックスや、ガーゴイルなんかがライブをしてた。


そして、スポーツバレーには
アマチュアバンドを売り出す事務所もあった。

当時の京都の勢いのあったアマチュアバンドのなまえ、今でも覚えている。
ミスキャスト、チェリーキャッツ、アルバトロス…



そして遊園地の従業員には
ロックやってる人が多かった。

↑上記の有名だったバンドのメンバーも働いていた。
有名じゃなくても、これから有名になったろぅというロック少年や
高校生バイトの中でもバンドやってる子や
バンドずきな黒い口紅のおねえちゃんなんかも働いてた。


そんなところと知らずに偶然入った私もまた
ギターを買ったばかりのロック好きな女子高生だった。


スポーツバレーで働いている間
いろんなバンドの人の
ステージではなく、普段の姿をたくさん見た。

高校を卒業してフリーターをしながら
趣味のバンドではなく、メジャーを目指す本気のバンドをしてる男の人たちの日常を。


ステージでは爆発している髪の毛が
ふだんはぺったんこなこと。
メイクをしていない素顔は、意外と幼いこと。
ステージで夢みたいなこと歌ってる人が働いているときはすごく勤勉なこと。
普段着はとてもとても地味なこと。
そんなことなんかを、女子高生の私は知った。


お金がなくても全然平気で笑ってたな。
そんですごく痩せてたな。


私は当時、ギターは持っていたがバンドはやっていなかった。

高3の頃は半年ほど、スポーツバレー関係のバンドのスタッフをしてた。
地方のツアーにも同行したりした。

ドラムセットの組み立てや、ギターのエフェクターのセッティング、
お客へのアンケートの印刷や、メンバーのパシリ。


バンドをやってなかった私は
そこでいろんな景色を見て、
半年でスタッフは辞め、
当たり前のように、自分もバンドを組むようになった。


スポーツバレーは
跡形もなく消えた。


あの頃の若くてとても痩せたロッカーたちが
どうしているのか知らない。

プロのバンドマンになったって話は
たったひとりだけ。
ほかのみんなは何か仕事を持って京都で働いているのだろう。


わたしもそう。


スポーツバレーでのことを
思い出すことなんてほぼないけれど、
あの、冬はヒマだったスポーツバレーの
雪にしんしんと閉ざされて
お客なんてほぼ来ない冬の午後のうららかさの中で考えていたことは

歳を重ねても、
就職しても
ひとの親になってもなお

今も基本的に変わっていない。
そして今もバンドをやり続けている。


エネルギー

2015年07月28日 | blog

京都競馬場のとこでやってる木下大サーカスを観に行った。

息子は大興奮するかなーと思っていたところ案外冷静で、
出演者や猛獣より、
装置の構造やステージ転換の速さに多大な関心。


サーカスのひとたちの
エネルギー量はすごかった。
ミラーボールのキラキラのように全方位にぱぁっと拡散され。

アクロバティックで卓越した技術そのものだけでなく、
その人が放つ圧倒的なエネルギーが即座に伝わってくる。


何かのエネルギーに圧倒される、という事は
精神的にすごくプラスに働く。

人間って 生き生きした光を放つエエ生きものやなぁ
おぉそうだ、私もにんげんだった!みたいな。
そんなふうに楽しい気持ちになる。


エネルギー。
ロックバンドも、もちろん同じだと思う。


ムーブメントに発展するには
内側にあるエネルギーをどんだけ放っているか。
なんだよなぁ。
という話を、こないだバンドメンバーとしてた。


サーカスの人たちの
キメたあとの笑顔
ドヤっ、と瞳の奥に光る余裕の長し目。
野性動物のようにしなやかで美しい。


なにを今さらだけど
笑顔ってすごいなと
改めてこのごろよく思います。
笑顔があるのとないのでは全然違うなんていう当たり前のことを

近所の洋食屋の奥さんの
「今日もおつかれさま」の笑顔に
いつもハートをわしづかみにされている私です。



そんな脱線しまくりの感想だけでなく
最後に、
木下大サーカスのプチお役立ち情報を。

其の一
チケットは
入場券と
座席指定席の券があり

入場券だけでも入れるのだけど、
(その場合自由席)

座席指定券を買っておくことをおすすめ

座席指定券があれば待たずに入場できるけれど
自由席だと炎天下並ばないといけなく、

また今日はすぐに自由席が埋まり、
入れない人が続出。



其の弐
公式HPの座席図

実際入ってみると、印象が全然違う。



この図の割合よりも
実際リング席の面積はとても狭く
前から4、5列ほどしかない。

私はリング席が売り切れだったので
ロイヤルブルー席の6列目だったのだけど、
この図から受ける印象よりずっと前のほうでよく見えました。

自由席でも、そんなにステージから遠くはない。

其の三
駐車場の台数には余裕はあるものの
入庫にとても時間がかかるので要注意。
かなり余裕のある時刻に到着していたのに
開園時刻に間に合わず。


くだらないことのしあわせ

2015年07月26日 | blog

今日もまた、下鴨神社のみたらし祭へ行ってきました。

どんだけ禊する気?!(笑)

そうです、人間は罪深い生き物です。


今まではいつも夕暮れ以降に行っていたのですが、
初の白昼、炎天下。
しかーし、みたらしの水は
夜と同様、悲鳴をあげるつめたさなのでした。


こどもに
いろんなものをねだられ、
先日は2個まで!と言い渡していましたが
今日は暑さもあってか、いろいろと買い与えてしまいました。

でもいーんだ、
自分が子供だった頃、
厳しかった親に
「しょーもないものを買ってもらった」という数少ない経験が
有意義なものを買ってもらったことよりも
断然うれしかった記憶として鮮やかに残ってる。


たとえば、知育玩具とか
いかにも情操教育に役立ちそうなおもちゃとか。
そういうのじゃなくて、

それより、
親からすると「なにこれ、すごくくだらない」と思ってるおもちゃを
「アンタこんなくだらないのが欲しいのかい」と
苦笑しながら買ってくれた母親の顔を今でも忘れないなぁ。


ギャンブル大嫌いだった父が
私が18才になった時に
「絶対にくだらないぞ」と言いながら
しぶしぶ私の初パチンコにつきあってくれたこととか。


わたしも今日は、
超くっだらなーーーーーーいヤツを
息子に買ってやりました。


みたらし祭

2015年07月24日 | blog


一乗寺ハリソンのメンバーと
下鴨神社のみたらし祭へ行きました。


川の水は今年もやはり
きりりと冷たかったです。




川は膝上まで水があり、
スボンをたくし上げて入るのですが

そういえばメンバーのふくらはぎを初めて見ました(笑)

ドラムのミャーさんの御御足は
女性の私よりもうつくしかったです



ギターボーカルのイチローさんは
普段あまり歯を見せて笑わない人ですが、
冷たい水に入ったとき、
歯を見せて笑ったのを久しぶりに見ました


射的とかヨーヨー釣りをして、
鴨川デルタでわらびもちを分けあって食べ解散しました。



アラキングナイト

2015年07月21日 | blog



週末にアフタービートの
『アラキングナイト』に出演しました。



ライブは生き物、ナマ物だなぁとつくづく思います。
スタジオでやっていることと、
ライブ本番は違うことになる。


今回のライブは
曲の長さも違うし、
スタジオでは入れたことのないコーラスを入れ
聴いたこともない展開が加わってたw


ギターボーカルのイチローさんが
とにかく即興性の強いひとで、
スタジオでもライブでも
予告なしにいろいろ始めてくるけれど、

私とドラムのミャーさんは
「来たな」と冷静に迎え撃ち、
顔色一つ変えず、すまし顔でそれに応えるという
予定不調和な遊びが好きです。


インプロヴィゼーション。
それでたまにコケたり
スベることもあるけれど、

ライブは
スタジオで練習したことを再現したり披露する場じゃないと思うから

だから
いつもライブの前には
メンバーと
「楽しみだね」と声をかけ合います。


来月はよりいい演奏をしたいっ


明日はライブ

2015年07月17日 | blog
明日はアフタービートでLIVEです。

前のバンドまでは
普段は着ない服でライブしていましたが、
今は普段も着ている服でライブしちゃってます。

サイケデリックな感じで。

ところで、
私以外の一乗寺ハリソンのメンバーは、
ステージと、終わってからの姿に
ずいぶんギャップがあるようです。

私自身は、ふたりほどギャップはないように自分では思いますが。


ミャーさんとイチローさんのことを
ライブ観てくれた人が


「もっと怖い人かと思った~」

「無口な人じゃないんやー」

「意外と腰低い人なんやぁ」

などと言わはります


ミャーさんとイチローさん、
まずライブ終わったら眼鏡男子に変身ですしね。

そうそう、ふたりとも
お料理がとても上手なんですよ。






雑誌

2015年07月16日 | blog

雑誌を読むなら
対象年齢が自分の年齢と大幅にずれている雑誌のほうが
断然おもしろいなぁと思うのです

というのは
ターゲット層に自分がピッタリな
つまり年相応の雑誌を読むと
実用的すぎて、わくわくしないのであります。


先日ヘアサロンに行きまして
してもらっている間、
美容師さんが置いてくれた年相応の雑誌をパラパラみていたのですが

なんだっけ
「ヴェリィ」とか
「STORY」とか。


いかにも役立ちそうな情報が
載っていれば載っているほど
なんだか息がつまるのですね…。

なんでだろうね


『幼稚園ママのTPOファッション』とか
『失礼のない手土産リスト』とか

確かにお役立ち情報満載でございましょう。
でもどうにも息詰まるんですね。


また主婦雑誌の
節約特集とか
もう、役立ちすぎる情報の嵐で
その現実感の濃さにもう倒れそうになるんですね。



なので、美容師さんに
「まったくターゲット層でない雑誌を」と
リクエスト。


女子高生向けの雑誌とかおもしろいんです。
「セブンティーン」とか。
君らってばーどんだけ元気やねん!
とか
どんだけ男女交際で頭いっぱいやねーん
とか
ツッコミどころ満載でこっちも明るくなりますし


女子大生向けの雑誌なんかも
その清純なファッションのかげに見え隠れするあざとさに悶絶で
女ってヤツは…とある意味たのしめますし、



それに20才くらい年上のお姉さま方の雑誌
「婦人公論」。
これはすさまじいですよ。
もう人生の酸いも甘いも噛み分けた60代のお姉さまの
セキララに綴られた手記なんかを読むと
「ヒィィィィ、私などまだまだひよっこでございます」と
その女の業の深さにおそれをなし、プルプル震えてみたり、


それにオジサン向け趣味雑誌「ライトニング」なんか
もうオトコのうんちくの香りがぷんぷん漂いすぎて
女子からしたら、もうその悦に入りぶりが
とってもおもしろいんです。
たのしいおじさんがいっぱい載っています。


現在、唯一買っている雑誌がありまして
「アール」という雑誌です。

これまたたぶん若い人の雑誌なんでしょうけど、
メイクアップアーティストのセオリーが
一般的に流行しているメイクとは違っていて
キッチリ作りこまれていなくて自由なんです。
開放感があって見ていて楽しいです。


高校生の頃は
「Cutie」という雑誌が大好きでした。
ロッキンオンジャパンとか、
宝島もすきだったなー。


そうそう中京区には
アベヘアワークスというステキなヘアサロンがあり
おもむろに
ロック雑誌「BURRN!」
「ギターマガジン」
スっと差し出されるんですよ


泣けるベース

2015年07月07日 | blog

ロックバンドでベースを弾いていますが
私は昔の歌謡曲のベースが大好きです。

AメロやBメロで
情感を抑えに抑えて
サビとか間奏で、
さぁ泣けとばかりに怒涛のように盛り上げてくるあの感じ。

心臓を掴まれたように、
窒息しそうになります、歌心の濃さに。


セクシーを通り越して
イヤラシくさえあるあのかんじ、
キライじゃないです。


それでAメロに戻ったら
またあっさりサッと退くとこもたまらないし。

歌謡曲を聴くと
どうしてもベースばっかり聴いてしまいます。



20代のころに3年間
酒場でバックバンドの仕事をしていたことがあって
その時代に、そういうのが体に染みついてしまいました。


その頃、私も含めそこの職場にいた若い人は
たいがいプライベートではロックバンドやってる人だったので
マスター(当時52歳)には
ロックやってるお前らには情緒が足りん!
とよく怒られていました。


引っ込むとこ引っ込む!
そして出るとこ出る!
そこでガッと出てこんかったらベースの意味がないやろが
ロックやってるやつはいきなりフルテンで飛ばしすぎる、
とよくマスターは嘆いていました。


当時は、
「なんだよーオッサンにはロックわかんないよ」
と心の中で反発していましたが

今はマスターが言っていたことが
よくわかります。


さっきYouTubeで
歐陽菲菲のラブイズオーヴァーのベースを聴いて
すごく感動していました。
CDじゃなくてビッグバンドの生演奏のやつ。
泣ける、ベースだけで。

手綱を緩めて思い切り引く。
そんなお決まりの手法に
あっけなく手中に堕ちてしまいます。
それもむしろ堕ちたくておちる感じ。
やっぱりたまに聴く歌謡曲はいいです。


あんなベースラインを弾くビッグバンドの手練れのおっちゃんってのは
いったい普段どんなこと考えてるんだろうかー
だってめちゃめちゃロマンティックなんですけど。。。


泣けるギターとかよく言いますが
ベースのほうがそういう意味では危険な楽器だと思っています。


7月のライブ告知

2015年07月06日 | blog

7月18日(土)
堀川丸太町AFTER BEATに
一乗寺ハリソン出演します。


~アラキングナイト vol.2~

act:
闘将METAL~paris~
一乗寺ハリソン
それでも世界は美しイ
アラキングダムカム
アニーローリー
阿珠(AJU)

■open: 17:30
■start: 18:00
■door\¥3,000(飲み放題)



ドラマー・アラキングさんによるイベントです。

アラキングさんと、一乗寺ハリソンのイチローさんは
元バンドメンバーです。
5月に共演しましたが
アラキングさん、ステキなドラマーです。
楽しみたいと思います。

飲み放題3000円とのことです。
お酒好きな方もよかったらぜひいらしてね。

一乗寺ハリソンの出演は
18時40分からです。


かめへん

2015年07月05日 | blog

混雑する立体駐車場で空きを探していました。
やっとひとつ見つけ、
あとで切り返すつもりで
テキトーにナナメに切り、バックしました。

しかし前方の車が、
ラインを越えて前にせり出しており
切り返しスペースは極狭。
しかも車のすぐ後ろには
まさかのシマシマのポールが垂直に突き出ています。


きづいた時には、
「停めるまでにいったい何十回切り返さなあかんねん!」という
魔の狭小スペースにはまり込んでしまってました



数センチずつ、何度も切り返していると
クラクションを鳴らされました。

見ると
エンブレム輝く某ドイツ車4WDの中に
コワモテなおじさんと女性

いや「コワモテ」などとカタカナでキュートに表記するより
「強面」と漢字で表記するほうがまさにピッタリなおじさんです。


これって「はよしてぇや、おねえちゃん」的なやっぱアレですよね…(-"-)
ペコリとして、切りかえし続行。
地道にやればいつかは完了さー。


しかし、またもや
さらに激しいクラクションが。

またペコリして続行。


するとさらに激しいクラクションとともに
おじさんが
目を見開いてなんか怒鳴ってます。


仕方なく窓を開け
「ごめんなさい、がんばってますのでー。
急いではったら申し訳ないけど向こうから廻ってくれはりませんかー」と
にこやかに言って素早く閉めた。

しかし!
おじさん車を降りてづかづか近づいてきます。



えーと佐々木健介さんを任侠バージョンにした感じの…
またはじゃりんこチエのテツのような。
とにかくカタギ感ゼロ。


だけどさぁ、そんなに怒らなくても…

とシブシブ窓を開けると


「おねえちゃん! うしろのポール、あと5ミリで当たるでぇ
こっれは停めるのキビシイわ。
俺がオーライ言うたるさかいに、ちょっとずつ切り返して脱出しぃな」


・・・わざわざ降りて来てくれたのでした。
誤解しちゃってごめん。


「かめへん、たいして急いでへんから」


おじさんがオーライオーライしてくれ
さらに10回以上切り返し、
おかげでようやく脱出できるように。

お礼を言うと
「かめへんかめへん」とドワハハハと笑って、自分の車に戻っていきました。


見た目こわいけど、
なんてすがすがしいおっちゃん


かめへん、ええ言葉やなぁ。
メグも使てみよう、かめへんかめへん。