昨日投開票が行われたロンドン市長選挙において、S.Khan氏がムスリムとして初めてロンドン市長に選ばれた。彼はhope over fear unity over division!すなわち恐怖を希望が、分裂を団結が乗り越えた!とスピーチ。ヨーロッパが分断されつつある中、大きな希望を感じるニュースだ。
同じ現象はアメリカにおいても起こっている。今日、友人でワシントンの大学で教えている芦沢久仁子氏が自ら執筆した記事(朝日新聞WebRonza 『アメリカの若者の国家観は親の世代とは大違い-グローバル市民化する若者たちと国際政治』を送ってきてくれた。この3月にワシントンで講演をする前、彼女とバーニー・サンダース現象について語り合ったが、この現象について分析し、彼の存在がアメリカの若者たちの価値観を変えつつあると指摘している興味深い記事だ。民主党大統領候補としての指名獲得は難しい状況だが、彼が訴えている価値観は今後、アメリカ社会に、そして世界に大きな変化をもたらすものになりそうだ。
記事によると、世論調査を行う会社として有名なフランク・ルンツが2月に調査を行ったところ、もし、今日、大統領選挙が行われたら、誰に投票するか」という質問に、最も多くの45%がバーニー・サンダーズ氏と答え、2番目の19%がヒラリー・クリントン氏と答えたという。「どの政治システムが最も人道にかなっていると考えるか」という質問には、58%が社会主義、33%が資本主義、9%が共産主義を選んだ。そして、「アメリカ国民」か「世界の市民」のどちらをより近く考えるかという質問に対しては、65%が「アメリカ国民」と答えたのに対し、35%は「世界の市民」という立場を選んだ。18歳から21歳に絞った結果を見ると、42%が「世界の市民」と答えたという。
国際政治学における有力な理論として、自分のことをグローバル市民と考える人達が主流派になれば、国家間の武力紛争は根本的に無くなる」という考えがある。つまり、他国、および他国の国民とアイデンティティーを共有することになれば、お互いの運命が一体化し、あなたの運命は、私の運命。私の利益は、あなたの利益になり、その状況では、相手はもう「脅威」の対象とはならないということだ。このような考えはすでにオバマ大統領の外交にも反映されているが、今後、米国の外交政策さらに反映されそうだ。
そして、闘うべき共通の敵は、ごく一部の富裕層をますます豊かにする一方、真面目に働く人たちの希望や可能性を奪う今の制度であり、それを守ることを目的とした政治そのものなのだ。これがサンダース候補の一貫した主張だ。
バーニー・サンダースの演説が若者たちの価値観に大きな影響を与えている様子、下記の映像から伝わってくる。
バーニー・サンダース『正義とは』
バーニー・サンダース:『経済が不正操作されてる事実を企業メディアは伝えない』
バーニー・サンダース:『イラク戦争反対演説』
バーニー・サンダース候補の問題提起は私自身が訴えてきたことでもあり、このブログにおけるメインのテーマでもある。トランプ氏が言う『偉大なアメリカ』よりも、サンダース氏が訴える『社会的正義を追求する、人々の権利を守るアメリカ』を世界は尊敬する。『戦前の日本を取り戻す』安倍政権への異議申し立ては、このような世界の市民社会と連携してやるのがもっとも効果的な方法だと思う。
この連休中は、街宣カーで、自転車で、数十か所での街頭演説を行った。安全保障法の運用がもたらすテロの可能性の増大、安倍政権が米国に譲歩に譲歩を重ねた結果のTPPの本質、年金運用の損失を徹底的に隠す国民への背信、報道の自由度の急落に象徴される民主主義の危機などを、できる限り地域の問題を切り口に訴えた。聴衆を熱狂させるまではいかないが、私自身もぶれることなく主張を続けることで、必ず理解されると希望を持ち続けたい。
芝博一参議院議員、津市長を勤めた松田直久衆議院議員、井初男県会議員、後藤健一県会議員、中瀬古初美県会議員、舟橋裕幸県会議員、前田剛志県会議員、杉本熊野県会議員、桂三発津市議会議員とともにマイクを持って訴えました。大勢の仲間とともに行う街頭演説はほとんど始めての経験でしたが、三重県における改革勢力の力と絆を感じました。写真は松田直久衆議院議員と
事務所前でダッシュを繰り返し、停車中の車に政策ビラを配っています。
自転車に乗っての街頭活動に出発するところ
2台の街宣カー、そして自転車を和歌山から自分で運びました!