今、早朝活動から紀の川市の事務所に帰ってきたところです。
今日は事務所近くの下井阪交差点で辻立ち&演説をしました。ここは桃山・貴志川方面、粉河方面、岩出方面、そして、大阪方面からも車が大勢交差する交通の要衝です。都会に比べればのんびりして見えるかもしれませんが、私の選挙区の中では最も車の往来が激しい場所かもしれません。
「1台も逃さずに声掛けをする!」そんな決意で約1時間40分、ダッシュを繰り返し、車に向かって声掛けをしました。(写真。ダブルクリックすれば大きくなります)強烈な太陽が照りつける中、ハードな活動ですが、冬場にマラソンで鍛えたお陰か、走り抜くことができました。
さて、14日には久々に上京しました。民主党のパーティーの後、夜行バスの出発時間まで友人を偲ぶ会に出席しました。
インターバンドという平和構築NGOでパキスタン、東ティモール、カンボジアなどで選挙監視活動や除隊兵士支援活動をともに行い、映像作家として、多くの活動ビデオを制作してくれた友人が自ら命を絶ったのです。当時の仲間と集まり、思い出を語り合いました。
ドキュメンタリーの中に、アートの要素を加え、しかし、虚飾は削ぎ落として正確に事実を伝える。そんな彼のスタイルがいつか放送作家として大きな花を咲かせることを信じていましたので、突然の訃報にただ驚きました。そして、彼が伝えようとしていたことが、紛争で傷つきながらも懸命に生きる人たちの命の輝きや尊厳であっただけに、どうして自ら命を絶たなければならなかったのか、本当に口惜しい思いでいっぱいです。
彼とはインターバンドを離れたところでも付き合いがあり、政治活動の応援に来てもらったり、進路に関して相談を受けたこともあります。また、映像作家として活動していたNYからも連絡をくれました。自分の進む方向・スタイルが明確になり、そこに邁進している様子が伝わってきただけに本当に残念です。
最近私が痛感するのは、市民としての活動を国家が監視したり制約を加えることが多くなったことです。市民活動やNGO活動、また徹底的な現場志向で活動するジャーナリストなどの可能性が狭くなってしまったように危惧しています。そんな人々の間に広がる失望感が、友人の可能性を奪ってしまったように思われてならないのです。
より現場に近いところで活動するNGOのプロジェクトは政府や国連の活動と連携し、補完し合うことでより有効になります。しかし、小泉政権以降、市民による活動への妨害が顕著になったように思われてなりません。
パキスタンとアフガニスタンの国境地帯にはトライバル・エリアと言われる部族エリアがあります。パキスタン政府の行政や警察権が及ばず、オサマ・ビンラディンが潜伏しているとも言われる地域です。私が事務局長だった2002年、インターバンドはパキスタンに選挙監視ミッションを派遣し、亡くなった友人と私はこの地域で活動しました。
http://homepage2.nifty.com/naoto1016/news/pakistan-report.htm
このような地域は日本政府のミッションは「危険」を理由に入らないのでNGOが活動の独自性を発揮できる場所でもあります。この地域はアフガニスタンでタリバーンを構成していたパシュトゥーン系の人々が独自の文化や慣習に基づいて生活しており、空爆を行った米国に対する憎悪が極めて強く、文化的にも非常に保守的で女性の投票を認めない可能性がありました。
活動を行う際に様々な障害や危険が生じる可能性がありましたが、選挙委員会や住民への情報収集を重ねて行ったところ、ダラ・アダムヘルという地域で、候補者が偽造IDカードを選挙民に配っており、選挙当日不正が行われる可能性が高いとの情報を得たため、モラルサポート、および状況監視のため、現地での活動を決断したのでした。大変意義のある活動ができたと思いますが、私たちの活動に日本政府は非協力的でした。(個人としては応援して下さる大使館員もいましたが…)
政府の活動が様々な制約に縛られるのに対し、住民から収集した情報をもとに、最も必要とされると思われる地域・手法で活動を行うことは、まさにNGOの存在意義だと思います。予算的・人的な制約の中で活動の効果を最大化することは、NGOで活動する最大のやりがいでもあります。
米国に追従した政策の誤りを追求されることを恐れるあまり、自己責任論を振りかざし、より意義のある対象を求めて活動するNGOやジャーナリストを排除する政府・与党の姿勢。これは、市民社会の成熟、民主主義の発展を阻害する大きな問題だと思います。
様々な価値観を受け入れる社会、過去の政策の誤りを受け入れる政治を実現するためにも政権交代が必要だと思います。
今回は少し長い文章になりました。今から自転車で演説活動に出発です。今日は紀の川市、岩出市を中心に走ります。
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