阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

『維新の党』がスタートー保守vsリベラルを超えて改革勢力を結集

2014年09月21日 22時40分02秒 | 政治

 今日は『維新の党』の結党大会が行われました。

 私たちの理念は改革政党としての原点回帰。そして根幹の使命は「この国のかたち」を変えることです。

 少子高齢化、人口減少、そして膨大な借金を抱えた中、ひとりひとりを大切にする政治を実現するには自民党などの既成政党にはできない抜本的な改革が必要です。維新にしかできないこと、維新だからできることは、何よりも既得権を打破し、人材や財源を、時代に合った産業の育成や、地球社会に貢献できる解決モデルの構築にまわすことです。

 当然痛みが伴います。だからこそ、まず自分たちの既得権を削ることが必要であり、文書通信交通滞在費の使い方を明らかにすること、そのための議員立法を提出することなどを決めました。私自身、政治資金パーティーを行わないこと、業界との癒着につながる企業団体献金を受け取らないことをずっと貫いています。一般に政治にお金がかかることは事実ですが、私自身は対話型、環境配慮型、健康志向型の活動として自転車活動や、一軒一軒歩いての活動、路上での演説などを続けています。これらの活動はそれほどお金がかかるわけではありません。自民党型の選挙文化と対立軸を示す上でも、お金がかからない政治活動を追求した上でまず国会議員が身を削り、使途の透明性を高めていきます。

 その上で、私たちの大きな目標は安倍政権に対峙できる改革勢力の結集を目指すことです。日本が抱える根源的な問題解決に取り組むためには「保守VSリベラル」の構図を超えて、政策ごとに国益と地球益を合理的に判断することが必要です。何よりも課題を次世代に先送りせず、未来への責任を果たせる政治を実現します。

 安倍政権のもとでは政治の大きな流れが短期的な国益や狭い愛国心の方向に向かっているように思えてなりません。私たちが実現すべきは地球社会の問題解決に貢献するため、あらゆる分野で既得権益にとらわれない持続可能な新しい方向性を打ち出すことです。維新の党は、政治理念や基本政策の一致を前提に、改革勢力を結集し、政権交代可能な一大勢力の結集を目指していきます。

 ちなみに今日読まれた祝電は民主党、みんなの党、そして生活の党からのものでした。自民党とは徹底対決する姿勢が感じられて良かったです。
 

 なお『維新の党』の英語表記はJapan Innovation Partyになりました。Japan Reformist Partyや、Great Reset Partyなど、私なりの案もありましたが、Innovationもいいですね。海外でJapan Restoration Partyと言うと「何それ?」と驚いた顔をされていたので、改革政党としての意志を示す名前になって良かったです。Restorationではまるで王政復古みたいなイメージでしたから!







新しいロゴマークです。


今日は20人近い支援者の方々が駆けつけて下さいました。


立候補予定者の方々と健闘を誓い合いました。

 

紛争の平和的解決を目指すためのメカニズム構築をハノイで議論

2014年09月12日 09時26分23秒 | 政治

 昨日から国際局の活動でベトナムに来ています。目的は領土をめぐる複雑な状況について徹底的に平和的解決を目指すための連携を強めること。まず、ベトナム共産党のの幹部と会談、その後、共産青年団の方々と意見交換を行いました。
 
 ベトナムが歴史的に直面してきた侵略者との闘い、そこから引き出した教訓や、とにかく我慢して我慢して敵の罠にかからないように徹底して平和的解決を図ることを最大の攻撃にする戦略性には感銘を受けました。日本とは外交の質が根本的に違うと感じました。

 相次ぐ侵略者に対して国の存亡を賭ける闘いを続ける中で培った情報収集力、分析力の確かさを実感。ベトナム戦争時、米国が打つ手はほぼ正確に読まれていたとの報道を目にしたことがありますが、持たざる者が強大な敵に立ち向かう上での戦略は、まさに歴史から学び精度が高められてきたことを痛感しました。
 
 夜は将来の幹部候補生の青年団の方々と会食。将来に生かせる関係構築の在り方について意見交換をしました。その上で、紛争の平和的解決を図るための青年組織のネットワークを他の国も巻き込んで作っていく提案をしました。この後はこの点についてもしっかり詰めて行きます。

 西沙諸島では掘削作業を終了して『戦術的後退』をした中国が再び既成事実を作りに来ることを想定されます。その上で紛争予防、そして起こってしまった紛争解決のメカニズム構築のためにどうすべきか、そのためのソフトパワーの活用などについて、今日も引き続き議論を続けます。


ベトナム共産党対外委員会・ロイ副委員長と会談



ベトナム共産党本部にて


青年団の方々と

憎悪は憎悪によってではなく、ただ慈悲によって消え去るものー対日賠償請求を放棄したスリランカ代表に思う

2014年09月05日 17時22分02秒 | 政治

 私は党の国際局長を務めていますが、11日から国際局の活動としてベトナムとスリランカ(有志)に行く計画を立てています。 

 ベトナムに行く理由は、共に中国と領有権に関する困難を抱える国として「平和的解決を実現するためどのように知恵を出し合うか」政治リーダーや研究者と意見交換をすることです。

 一方、スリランカは反政府武装勢力「タミルイーラム解放のトラ(LTTE)」と政府軍の長年の内戦が終結し、今、国土の復興や民族の和解に取り組んでいる最中です。武装勢力を徹底的に壊滅させることで内戦は終結しましたが、その代償は大きく、憎しみの負の連鎖が解けない状況が続いていると言われます。戦場になった北東部を訪問、NGOの活動などをフィールド視察して今後の課題を把握するとともに、日本として何ができるのか国会で提案することを目的としています。

 日本ではあまり知られていませんが、日本にとってスリランカは大きな恩がある国と言えるでしょう。

 スリランカのジャヤワルダナ元大統領(当時は大蔵大臣)は、1951年のサンフランシスコ講和会議において、第二次世界大戦後の対日戦後賠償を「憎悪は憎悪によって消え去るものではなく、ただ慈悲によって消え去るものである、「hatred ceases not by hatred, but by love)という仏陀の言葉を引用し、対日賠償請求権を放棄しました。

「日本に今、この段階で平和を与えるべきではない」「日本は南北に分割して統治すべき」など、さまざまな対日強硬論が中心であった中、上記のブッダの言葉を引用し訴えました。

「戦争は戦争として、終わった。もう過去のことである。我々は仏教徒である。やられたらやり返す、憎しみを憎しみで返すだけでは、いつまでたっても戦争は終わらない。憎しみで返せば、憎しみが日本側に生まれ、新たな憎しみの戦いになって戦争が起きる」

 「戦争に対して憎しみとして返すのではなく、優しさ、慈愛で返せば平和になり、戦争が止んで、元の平和になる。戦争は過去の歴史である。もう憎しみは忘れて、慈愛で返していこう。」

 と、対日賠償請求権の放棄を明らかにするとともに、わが国を国際社会の一員として受け入れるよう訴える演説を行いました。この演説が、多くのアジアの国々を動かし、対日賠償要求を放棄するきっかけを作りました。仏教的な価値観に基づき、罪を応報的に裁くよりも、慈悲の心で赦しを与えることを仏教では重視しているのです。

 スリランカが厳しい状況にあるからこそ、日本は恩返しをしなければいけない。その方法を探ることが今回の目的です。フィールド活動の後はアントニオ猪木議員とも合流し、ラジャパクサ大統領とも会談する予定です。

 私は2012年10月、カナダ・ケベックで行われた国際会議の中でジャヤワルダナ大統領の言葉を引用して、アジア的価値観に基づいた紛争後の和解の在り方について問題提起するスピーチをしました。スリランカからの代表団が立ち上がって拍手をし、握手を求めてきてくれたことに感激しました。その時に約束した訪問が実現すること、嬉しく思っています。下記のURLはその時のスピーチの内容を含む当時のブログです。


http://blog.goo.ne.jp/xday0321/e/a49469715d9a7d9350d2e7693c187ab0

http://blog.goo.ne.jp/xday0321/e/88fbc305cfd57769db45629b835bcaf0


ケベックでの列国議会同盟でスピーチをする私。100年を遥かに超える伝統のある国会議員による世界会議です